先日、仏教三大聖樹の一つ「ムユウジュ(無憂樹)」の花が咲いていました。初見です。
樹高は2mほどとまだ小さい木ですが、橙色の花(萼)がよく目立っていました。
花期は2~3月(温室) 別名:アソカノキ(阿輸迦樹)
’210306 川口市立グリーンセンター観賞温室
『ムユウジュ(Saraca asoca(シノニム:Saraca indica))は、サラノキ(沙羅双樹:フタバガキ科)、インドボダイジュ(印度菩提樹:クワ科)と並び、仏教三大聖樹の一つとされています。
釈迦の生母、麻耶夫人が「ムユウジュ」の木の下で釈迦を生んだとされ、その時お産が軽かったことから、「無憂樹」と名づけられたといわれています。またインドでは恋する乙女の願いをかなえる木とされているそうです。仏教のほかヒンドゥー教でも聖樹とされています。
「ムユウジュ」はインド、スリランカ、ミャンマー原産のマメ科の植物で、高さ25mにも達する常緑高木です。
花びらは無く、赤色からオレンジ色の花弁のように見える部分は萼(がく)で、長く伸びた萼の先から、おしべとめしべが突き出し、数十個の花が丸く集まってつきます。材は硬く、建築材や家具材としても利用されます。』
※『 』内の文は「富山県中央植物園のニュースリリース」から引用
葉は2枚目の写真のように羽状複葉で長さ50cmほど、小葉も長さ20~30cmほどとかなりの大きさです。
新葉は薄黄桃色の葉が束になって下垂し、その後、白くなり、成長すると緑色になります。
花色は黄橙色でだんだん橙色になり、萎む前にはくすんだ緋色になるそうです。
’200917 夢の島熱帯植物館
「サラノキ」↑(Shorea robusta)はお釈迦様が亡くなった所にあった木。こちら↑が仏教聖樹の「沙羅双樹」です。
小さな淡い白黄色の星形の花が咲き、羽根突きの羽根に似た大きな翼をもつ実がなります。
花と実、どちらも実物を見てみたいものです。別名は、シャラソウジュ、サラソウジュ、シャラノキともいいいます。
’050619「サラノキ」は耐寒性が弱いので、日本で「サラノキ」と呼んでいるのは、葉の形が似ているツバキ科の「ナツツバキ(夏椿)」(代用植物)↑です。
’190925「インドボダイジュ」(Ficus religiosa)↑は、お釈迦様が悟りを開いた所にあった木です。
こちらが仏教聖樹の「菩提樹」↑です。
’060610 日本ではアオイ科(旧シナノキ科)シナノキ属の「ボダイジュ(Tilia miqueliana:ティリア・ミケリアナ)」↑と区別して「インドボダイジュ」↓と呼んでいます。
’191114 (学校法人)廣池学園(柏市)
「インドボダイジュ」↑は耐寒性が弱いですが、近年の温暖化の影響か、関東以西では冬の防寒対策↑をすれば屋外でも育ちます。
ところで「ムユウジュ」も非耐寒性植物なのですが、代用植物がなんなのか?判りませんでした。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます