4+2+2+2 Wheels Life

車輪にまみれた自転車好きのブログ
でしたが…ただいまランニングに浮気中?

ツーリングにもフロントシングル

2015-07-14 22:40:00 | 自転車
最近流行りの『フロントシングル』。
シクロクロスレースやMTBなど、ガチなシーンでの有効性がクローズアップされてきました。限られた走行シーン、スピードレンジ…どこか上級者のアイテムのような雰囲気が漂います。

しかし!それとは真逆のユルいツーリングでも十分に効果を発揮することがわかりました。


今回、約10年ぶりの輪行ツーリングを敢行。バイクはおなじみのVASSAGO・FISTICUFF。


本来のモンスタークロスからはかけ離れたロードツーリング仕様です(この状態で重量は約13㎏)。

フロントシングルで使用しているのは定番のウルフトゥース。PCD130㎜のクランクに合わせて38Tワイドナローチェーンリグを装着。


対して最近のロードに標準的についているのは50×34のクランク。
カセットは12-25あたりがついてくるのでしょうか?

単純に考えれば、『10段変速』VS『20段変速』
エライのは当然『20段変速』となるわけです……が、実際はそうでもなかったんです!


このサイトがとてもよくできているので参考にさせていただきます。
http://dirtjapan.com/modules/pico/content0003.html


今回のツーリングは数カ所の峠を含めて距離170㎞。走行中の平均速度は約26㎞/hでした。
走行ペースは平地で30㎞/前後。登坂で10~15㎞/前後くらいです。
決して速くはなく、かといって極端に遅くもなく…といったところでしょうか。おそらくこのくらいのペースでツーリング・ロングライドをされる方も多いのでは?


まずはロードの標準50×34tで考えてみましょう。
フロントをインナー34t、ケイデンスを80回転で当てはめてみると…
カセットの歯数それぞれの速度は
12t:28.5㎞/h 13t:26.3 14t:24.4 15t:22.8 16t:21.4 17t:20.1 19t:18.0

フロントをアウター50t、ケイデンスを同じく80回転とすると…
25t:20.1㎞/h 23t:21.9 21t:24.0 19t:26.5 17t:29.6 16t:31.4 15t:33.5
となります。


ロードライドであればちょっとした登りはアウターのままゴリゴリ踏んでいけばいいのですが、いろいろと荷物をつけて重い状態のツーリングバイクでは、登りはアウターのままゴリゴリ……なんて私のアシ程度ではそういきません。 登りではあっという間に20㎞/hを下回ってしまいます。するとアウター⇔インナーの変速が多発するわけです。


めんどくさがってアウターのまま踏んでいると後半に疲れが出てきますし、疲れが出ると余計に変速が面倒になってインナーのまま走り続けて駆動ロスを誘発。結果さらに疲れる……なんていう負のスパイラルにはまることも考えられます。



そこで今回使用したような『フロントシングル』にするとどうなるか?

フロントはPCD130クランク最小の38t。リアは12-30の10速です。
ケイデンスは同じく80とします。
12t:31.9㎞/h 13t:29.4 14t:27.3 15t:25.5 17t:22.5 19t:20.1 21t:18.2 
24t:15.9 27t:14.2 30t:12.7
となります。
トップ側が少し足りないようにも思えますが、ケイデンスを100とすれば12t:39.8㎞/hまで伸びます。35㎞/hを超える状況はほぼ下りor追い風条件ですので、低負荷でクルクル足を回す状況です。

逆にロー側のギア比は34×25t=1.36に対して38×30t=1.27になるため、より登りに強くなります。カセットの歯数が大きくなり重量が重くなる分は、FD、左STI、チェーンリング1枚分の合計で相殺、むしろ軽量化ができます。


急峻な海岸線の道などは細かいアップダウンの繰り返しが多いですが、そんな場面では本当に使いやすいです。何も考えずに負荷に合わせてRDを動かすだけでOK。
フロントがアウターで徐々に軽いギアへ変速。気づいたらアウター×ローに入っていて、耐え切れずにインナーに変速!歯数差の大きいフロント変速で一瞬足が空回りしてトルク抜け…失速!なんてことは起きません。


フロントシングルのもう一つのメリットは『チェーントラブル回避』。
これは輪行時にも役立ちそうです。輪行状態から組立するときに、方法が悪いとチェーンがこんがらがって、にっちもさっちもいかなくなる可能性があります。そんな時でもフロントシングルならFDにチェーンが通っていないため自由度が高く、ねじれを取りやすいです。
また私のバイク、VASSAGO・FISTICUFFのような『トラックエンドでギアード』という特殊バイクでもチェーンの自由度が高いのでリアホイールの着脱がしやすくなりました。


付け加えておけば、走行中のチェーン脱落はいまだに一度もありません!
信頼性はバツグンです!

どうでしょう? ツーリング用バイクを組む際には、無理にFDつけずにシンプルにシングルにしてみては。


鯖街道・輪行ツーリング

2015-07-12 20:06:00 | 自転車
先日ふと思い立って輪行袋を買いました。
学生のころはツーリングやレース遠征に当たり前のように輪行移動していました。しかし社会人になって車を持ってからは車載移動ばかり。しかしワンウェイで移動できて、ビールまで飲める輪行ツーリングに久々にチャレンジしてみたくなったのであります。

ルートは以前からやってみたかった『自走日本海』。
行程の半分強は車や自転車で走行したことのある、鯖街道を経由することとしました。


今回のバイクVASSAGO・FISTICUFFオンロードツーリング仕様。

装備無し状態で体重計を使った簡易測定で約10.5kg。フレーム・フォーク・HPで3.5kg弱あることを考えれば、まぁOKな重量でしょう(ちなみにSS化するとあと700g程度軽量化します)。ここにボトル2本(750ml&500ml)、パンク修理セット、ライト、着替えのシャツ、輪行袋等が加わるので、『ツーリング仕様』では合計12.5kg程度の重量となります。


朝6時に自宅を出発。
第二京阪側道~R168~東高野街道を経て、出屋敷の交差点でR1に合流します。


この看板完全にアウトだろ~(笑)
走りやすさで言えば淀川河川敷CRを使う方がいいと思います。今回は朝方で車も少なかったためそのままR1で京都まで向かうことにしました。

途中珍しい車も発見!

BMW・2002TURBO フロントの『OBRUT』の文字は撮れず…

東寺まで到着。

ここからR1を外れて鴨川沿いに北上していきます。

いよいよ『鯖街道』の始まりです。
京阪の終点、出町柳駅までで家から約40㎞。
駅近くの距離表示看板は

大阪市内からでしたら、ここまで輪行してくるというのも大いにアリです。
京阪国道~京都市内をパスして美味しいところだけを走れます。

宝ヶ池駅付近からはR367で大原方面へ。
駅近くでいきなりシカ発見!

ここから途中越までだらだらとした登りになります。



大原三千院を通過。


(京都方面を振り返って撮影)
『百井』という地名と線の細さに反応してしまう方は間違いなく酷道好きです。


R477重複すると間もなく『途中越』。 峠の直前だけは少し斜度がきつくなります…っと、朝からお疲れ様です…

峠は至って殺風景なコンクリートの掘割。

ここからはしばしダウンヒル。
無料化された途中トンネルに突っ込んでいきます。
交通量はそれなりにありますが、結構な下り斜度なのでライトさえつけていればそれほど怖さはありません。それでも不安であればトンネル直前に途中集落経由の旧道へ迂回することをお勧めします。

トンネルを抜けて交差点を過ぎると再び登り。ここから今行程最大の登り区間・花折峠です。斜度は6~7%程度でしょうか?連続ヘアピンで高度を稼ぎます。

最後のヘアピン外側は数年前に土砂崩れを起こしていた場所。上から覗くと結構な斜度。

峠は標高500m。トンネル直前がピークのため、トンネル自体は下り勾配となります。

旧道への分岐が手前にありますが今回はパス。


ここからは朽木村・市場まで距離にして約20㎞、標高差約330mの下り。
車通りも決して多くなく、しかも下り基調。涼しげな安曇川の流れを左に見ながら(実際涼しい)のライドは最高!



名物の鯖寿司や手打ちそばの店が点々とあり、休憩や食事時間に合わせてこの区間を通過するのも良いかと。 河原に降りられそうな場所もあります。
数か所存在するトンネルもすべて下り勾配で恐怖感なし。
唯一残念だったのは、そのトンネルでカットされた川沿いの旧道がほぼすべて通行止めになっていたこと。
冬は雪が降る地域ですし、需要の無い道路の維持管理をする余裕がないのはわかりますが、ちょっと残念。

朽木村中心部直前に道は川を渡って左岸へ。

河原にはキャンプや水遊びをしている方、アユ釣りをされている方が大勢。
この日は気温35℃近くまで上がりましたので、さぞ気持ちよかったでしょうね。

『道の駅・くつき新本陣』に到着。走行距離は約85㎞。

ここから旧町村境までしばし登り。
精神的に一番きつかったのがここでした。

登り切ったあとちょっと下ると小さな集落があり、道が不自然に右に曲がっている箇所があります。

現道は右ですが、旧道の峠(水坂峠)は左になります。
現道は遠回りになるうえトンネルがありますので、旧道の峠へ入ります。
この水坂峠、wikipediaでは『短いが急な斜度』と書いてあり、結構ビビッていたのですが、実際はそんなことはなくあっという間にピークに到着。

眺望もなく、ここが中央分水嶺だといわれてもピンとこないほど。でも分水嶺ということは、ここから日本海(ゴール)までは下り基調になるということ。
現道合流まではこれぞ旧国道の峠というようなワインディング。若干舗装が荒れた個所もありますが、車通りもなく気持ちの良いダウンヒル。

現道合流してしばらく下るといよいよ福井県に突入。

R27に突き当たったら小浜まではもうすぐそこです。小浜到着で距離は約120㎞。

ここでやめておけば気持ちよく終われたのですが…時間も早く、欲も出て、舞鶴までそのまま移動することにしました。

しかしそこは二ケタ国道のR27。大型トラックが多く、路肩が狭く荒れているという自転車にとっての酷道が続くのでした。気温もグングン上昇。この日高浜や大飯では最高気温35℃を記録。久々に頭頂部が熱を持っている感覚を味わいました…

救いは幹線道路なのでコンビニが点在することと、
時折見える若狭湾の景色。

そんなこんなで何とか舞鶴到着。
土日は停泊中の自衛隊艦船をまじかで見学できるそうですが、今回は時間がなかったため遠目に見るのみ。



舞鶴には『東舞鶴駅』と『西舞鶴』駅がありますが、乗り換えの手間が少なく本数も多い西舞鶴駅から帰宅します。ここまでの走行距離は約170㎞でした。

いよいよ今回最大の目的(?)10年ぶりの輪行作業。

やり方は覚えているものですね、意外とあっけなく完了。
近くのコンビニでビールを調達。一応マナーとしてウェットタオルで汗を拭いて、ジャージからTシャツに着替えて乗車。

西舞鶴~綾部~園部~京都~大阪~京橋と乗り換えて無事に到着。

今回は小浜から舞鶴に抜けましたが、逆に敦賀に抜ける方が、国道以外の選択肢もあるようですのでいいかもしれません。次回はこちらのルートを試してみたいと思います。