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■歴史読物■ 池上本門寺と近代朝鮮 1/25(土)から連載開始!

2020-01-24 08:59:58 | 【連載】池上本門寺と近代朝鮮

 掲載予告 

今注目の近現代史研究家 田中秀雄さん

1/25(土)から連載開始!

■歴史読物■

池上本門寺と近代朝鮮

墓に眠る7人は半島と意外な繋がりがあった!

田中秀雄(たなか ひでお)さんの略歴

昭和27(1952)年、福岡県生まれ。慶應義塾大学文学部卒業。日本近現代史研究家。映画評論家でもある。著書に『中国共産党の罠』(徳間書店)、『日本はいかにして中国との戦争に引きずり込まれたか』『朝鮮で聖者と呼ばれた日本人』(以上、草思社)、『映画に見る東アジアの近代』『石原莞爾と小澤開作 民族協和を求めて』『石原莞爾の時代 時代精神の体現者たち』『朝鮮で聖者と呼ばれた日本人』(以上、芙蓉書房出版)、『優しい日本人哀れな韓国人』(wac)ほか。訳書に『満洲国建国の正当性を弁護する』(ジョージ・ブロンソン・リー著、草思社)、『中国の戦争宣伝の内幕』(フレデリック・ヴィンセント・ウイリアムズ著、芙蓉書房出版)などがある。

 

 東京都大田区にある池上本門寺といえば、日蓮宗の大本山である。日蓮が入滅したのは弘安五(1282)年で、その場所はこの池上なのである。日蓮を尊崇する地元の豪族、池上宗仲の屋敷内であった。その後池上氏はその地所を日蓮宗団に寄進し、それ以来、本門寺は身延山と並ぶ、重要な日蓮信仰の本山となっている。

 最寄りの駅は東急線の池上駅であり、駅前から本門寺に行く周辺は、お参りに来たであろう人たちのための葛餅屋さんなどがあり、かつての門前町であった風情を多分に残している。駅から5分ほど歩けば、寺域の中心となる小高い山が正面に見えて来る。山の上に本堂があるのである。

 その山に登るためには、急激な96段の石段を登らなければならない。現在は運動のためにこの階段を駆け上る老若男女もあるほどで、彼らの喘ぎ声も聞くことができる。

 石段は美しい。「昭和の広重」と呼ばれた版画家、川瀬巴水もこの石段を描いている。このしんとした風情は、戦前の古き良き日本を彷彿とさせるものである。

▲川瀬巴水・作「池上本門寺」

 

 女性二人が向かう山門(総門)には、「本門寺」と書かれた扁額が掲げられているが、その卓抜な筆跡は本阿弥光悦のものである(むろん現在掲げられてあるのはレプリカだが…)。その向こうに「此経難持坂」と称される96段の石段が見えている。

 実はこの石段を寄進したのはかの戦国武将である加藤清正である。清正は秀吉の朝鮮征伐に従軍し、虎退治の話でも知られるが、彼の武士道精神を慕って日本についてきた朝鮮人がいる。「金宦」というが、彼は清正が亡くなると、その恩義に報いようと殉死したのである。二人の墓は熊本市の本妙寺にある。

 そして、この池上本門寺こそ近代朝鮮と意外に大きな関係を持つ寺院なのである。その墓に眠る7人にスポットを当ててみたい。朝鮮半島と意外なつながりがあるからだ。さあ、近代朝鮮の隠された歴史をのぞいてみよう。(田中秀雄)

 

 


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