わん太夫の迷路

気ままに人生を送りたいな~、との希望的観測と共に

『奇想の王国 だまし絵展』に行こう♪♪♪

2009年07月30日 10時39分55秒 | 美術散歩


                        

先日、ミクシイのコミュニティーVisiting Tour Clubの美術鑑賞会に行ってきました。

Bunkamuraミュージアムで、開催中の『奇想の王国 だまし絵展』です。

恵泉女子学園大学准教授の池上英洋先生の引率によるものです。

本展は、
第1章 イメージ詐術(トリック)の古典
第2章 トロンプルイユの伝統
第3章 アメリカントロンプルイユ
第4章 日本のだまし絵
第5章 20世紀の巨匠たち―マグリット・ダリ・エッシャー―
第6章 多様なイリュージズム―現代美術におけるイメージの策謀

の6部から構成されているが、詳細については本展のホームページ、池上先生のブログ等以下を参照されたい。

Bunkamuraミュージアム 
http://www.bunkamura.co.jp/museum/lineup/shosai_09_damashie.html

池上先生のブログ http://blog.livedoor.jp/ikedesu/archives/51679142.html

弐代目・青い日記帳(Takeさん) http://bluediary2.jugem.jp/?eid=1788

toshiさんのブログ
http://blog.goo.ne.jp/dbaroque/e/981af3ee0a728fe460d77c369ff9a6ee

 

だまし絵とはそもそも遊び心や、絵画の技法の進歩によってはじめて可能となったものである。

絵画技法との関係では、ルネッサンス期に発展を見た『遠近法』が重要であろう。

ルネッサンス黎明期の画家マザッチョの聖三位一体は壁に書かれたフレスコ画であり

下からの視線を意識して、奥行き間を持たせてあるが、実は平面に描かれたものである。
   

本展の第1章の作品群もこれとの関係で興味深い。

参考までに、遠近法の虜になった画家、

パオロ・ウッチェロの「サンロマーノの戦い」。これは目が眩みそうです。

  

視覚のトリックで古典的なのは、フランドルの画家ハンス・ホルバインの「大使たち」だろう。
  

作品を斜め横から見ると、画面手前に髑髏が浮かび上がってくる。

本展では日本の作品も沢山出品されています。

江戸の浮世絵師、歌川国芳「みかけはこはゐがとんだいゝ人だ」は、人の顔を多数の人間をパーツとして描いている。
  

ジュゼッペ・アルチンボルド の《ウェルトゥムヌス(ルドルフ2世)》では色とりどりの野菜や果物を用いている。
  

洋の東西を問わず楽しいものである。

だまし絵で忘れてならないのは、本展に出品は無いが 、

鳥獣人物戯画のあの有名な場面は実に楽しい。

  

絵巻物であるので、一度に沢山の人は見れないが、鑑賞者の向こう側に廻れば、観ることができる。
  

向こう側では、反対の結果が見えるのをお気づきか。

うさぎが蛙を投げ飛ばし、腹を抱えて笑っている。そう見えるでしょ。

また、鏡に映しても楽しめますよ。

これなど、平安末期の時代背景と考え合わせるとさもありなんである。

 

今回はルネ・マグリットやエッシャーの作品も見られるので、必見ですよ。

お断りしておきますが、ここでご紹介した画像のうち、

アーチンボルトと国芳の作品以外は今回の展示はありません。

 


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11 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
こんばんは (toshi)
2009-07-30 19:54:54
ご紹介ありがとうございます.

やはり画像が入ると映えますね.

また,ご一緒させてください.
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ありがとうございます (わん太夫 (^v^))
2009-07-30 21:51:30
toshiさんの素晴らしい記事があるので、

私はちょっと軽めの内容にしてしまいました
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池上先生の講義カラー版 (panda)
2009-07-30 21:58:52
 講義で紹介された画像をよく探してupされましたね。鑑賞がより深み広がる内容でした。
 丁寧に有難うございます。
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pandaちゃん (わん太夫 (^v^))
2009-07-30 22:35:35
御無沙汰しております

観賞会楽しかったですね
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Unknown (Tak)
2009-07-31 01:37:18
こんばんは。

TBありがとうございます。
こちらから上手く返せないようです。
申し訳ないです。
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Takさん、ありがとうございます (わん太夫 (^u^))
2009-07-31 10:59:05
美術展に行く前は、いつもTakさんのブログで予習させていただいてます
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Unknown (麗那)
2009-07-31 11:36:05
絵は、どのようにでも描けるから面白いですよね~
どこまでをだまし絵と言うのかな~?と思って観てました。
セザンヌの静物画も、ある意味だまし絵?(笑)
もしかしたら、絵は全て だまし絵かも?
実物、そんなに美人じゃないでしょ~!っていう美人画もだまし絵?(笑)
最近は、写真もだましが出来るようになりましたけど~(*^。^*)

展示替えの最後に、もう一度見に行きます。
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麗那 さん (わん太夫 (^u^))
2009-07-31 13:29:20
Takさんからも、展示替えの御連絡いただきました。

主に日本画のようです。


絵画は全てだまし絵か・・・???

カトリーヌ・ド・メディシスが、ルーベンスに描かせた、自身の絵は

かなり誇張が入り、実物とは大分に隔たっていたとか(笑)・・・・

さようですから、『心眼』で鑑賞するほかはないのかも

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よくよく見ると不思議な絵 (香り草)
2009-08-06 00:21:58
わん大夫さん、楽しい投稿ありがとうございます。私も以前、騙されました。素敵な美人の前を通ると目がい追いかけてきたり、画面からはみ出したような手にスカーフがかけられてりたり、男の子ば落ちそうだったり、開いたドアが枠からはみ出していたり・・・不思議で楽しくて絵画の前を往復したものです。
すっかり忘れていた楽しさを思いださせて頂きました。
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よくよく見ると不思議な絵 (香り草)
2009-08-06 00:28:21
わん大夫さん、楽しい投稿ありがとうございます。私も以前、騙されたことがあります。
綺麗の女性の前を通ると目が追いかけてきたり、枠からはみ出たような手にスカーフがかけられていたり、男の子が落ちそうだったらい、開いたドアが枠から飛び出していたり・・・絵の前を往復したものです。忘れていた楽しさを思い出させていただきました。
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