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最終バージョン高圧リークメーターとIc(対地静電容量成分電流)

2021年06月16日 | eつれづれ

正確にmA電流を出すために電源安定器出力を使う。

零相変流器(ZCT)に流した電流は50mA。

この時の高圧リークメーター表示は59.1mA。

50mAは抵抗2kΩ(定電圧100V固定)としたので真のIgr(対地抵抗分電流)となる。

Ic(対地静電容量成分電流)として0.22μFのコンデンサを2kΩと並列に接続する。

この時に流れたIgr(対地抵抗分電流)50mA+Ic(対地静電容量成分電流)40.6mAとなりIo=合成電流は表示の90.6mAとなる。

この高圧リークメーター表示の107.6mAはIc(対地静電容量成分電流)を含んだ数値でIgr(対地抵抗分電流)のIo=合成電流である事が判る。

この検証は下記のコンデンサの静電容量を変えて確認した。
① コンデンサ2.2μF  Io=合成電流90.6mA 高圧リークメーター読み107.6mA

Igr(Ior1)を50mAに正確に調整していないので若干数値は大きい。

② コンデンサ1.0μF  Io=合成電流60. 5mA 高圧リークメーター読み 71.4 mA
③ コンデンサ0.22μF  Io=合成電流51. 6mA 高圧リークメーター読み 60.8 mA


Igr(対地抵抗分電流)とIc(対地静電容量成分電流)が50mAの場合は、静電容量無しの同相計算。

実際は静電容量μFの±誤差もあるので本エクセル計算値は近傍で一致している。

今まで高圧リークメーターを検証して来たが受電中における零相変流器(ZCT)より漏洩電流検出は当然の如くIo=合成電流でIgr(対地抵抗分電流)とIc(対地静電容量成分電流)が流れている。これを分離して計算する機能は無いし現実、コンマ以下の桁が大きい。
高圧絶縁破壊する要素は低圧漏電の様な火災に伴うIgr(対地抵抗分電流)だけでは無いだろう。
よく判らないがIc(対地静電容量成分電流)でも当然パンクに発展するのか。
但し静電容量のIc(対地静電容量成分電流)は電流も流れているし感電もするが計算の通り発熱のW電力はμF幾ら増えても発生しない。
針金電気ヤレベルではこの程度の技術者レベルでオシマイ参考になったか...。

使用した方向性地絡継電器(DGR)デモ機と高圧リークメーター(上)。

同じく低圧漏電検証デモ機(抵抗とコンデンサのRC回路を作りIo=合成電流を流す)。
これはパソコンにも電力変換器を経由してモニタ可能。
低圧漏電の実態が完璧に理論と現実が素人でも判る。

パソコンでも電力をモニタ出来る例。


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