あべちゃんの写楽生活

撮ることが楽しいのか、楽しいから撮るのか

久しぶりに、水の流れを撮ってみる

2017年06月06日 02時29分47秒 | 写真

  

水の流れといっても、今回は勢いのあるすがすがしいものではない。

霧のようななめらかな流れだ。

私はこれを「テロテロ写真」と呼んでいる。

一種の演出だ。

だから、本来の撮影者が見ている、ありのままの姿ではない。

見ている人にニュアンスを伝えるテクニックと割り切って、

使ってほしい。

  

まず、川選びなのだが、テロテロは水しぶきのブレなのだ。

従って、ある程度の流れの速さと白波がほしい。

川の上流部などは、流れが速く、岩も多いので最適だ。

今回は、中津川渓谷に出かけた。

 

ここで、あべちゃんのワンポイント講座などという生意気な

ことは言いませんが、何かの役に立つかもしれませんので、

今までの経験から、お話します。

今まで、写真集とかで見てきた、プロカメラマンのテクニック

がわかるようになりますよ。

  

目的は水をブラす、ということなので、シャッタースピードを

遅くする方法を考えます。

目安は1秒以上です。

絞り優先(Av)にして、f11、f16あたりにして、光の量を

抑えます。

カメラはそれでも適正露出にしようとしますから、シャッタースピード

が遅くなるのです。

それでも、まだ遅くならなかったら?

感度を下げます。

私は普通、ISO400で使っているのですが、ISO100にしました。

それでも、まだ遅くならなかったら?

減光(ND)フィルターを使います。

「暗くするんなら、黒いセロファンでもいいんでね?」

と、思われるかもしれないが、NDとはニュートラル・デンシティーで、

すべての波長の光を同じ量だけ減少させてくれるのです。

フィルターをつけても、色が変わらないのです。

ただ、シャッタースピードが遅くなるだけです。

安いフィルターなので、揃えておいても損はないです。

ただ、度数の高い(暗い)フィルターだと、AFがきかなくなる

可能性があります。

写真の撮影には問題ないので、MFに切り替えて撮影してください。

  

1秒以上のシャッタースピードですから、手ぶれ防止機能では

カバーできません。

当然、三脚が必要になってきます。

「おれ、三脚もってねえし」という方、

別に、動かなければ、石でも木でも何でもいいのですよ。

シャッターを押す衝撃でカメラがブレないように、レリーズを使います。

「レリーズも、もってねえし・・」という方、

セルフタイマーがあるじゃないですか。

セルフタイマーは、記念写真のためばかりにあるのではないのですよ。

  

  

  

本来なら、種明かし的な写真は公開すべきではないのだか、

実際、私が見ている映像はこうなのだ。

あとは、どう演出するか、カメラマンの腕の見せ所。

  

白波のないトロ場は、こうなる。動きはないが、別の良さもある。

  

この写真のシャッタースピードは8秒。

  

 

風が強いと、水以外の木の葉もぶれてしまうので注意。