目指せ! 標高1122メートル

山の神にお供して歩きつづける、ある山のぼら~の記録。ネイチャー、冒険の本もとりあげるよ。

車山スノーシュー

2015-03-01 | 山行~スノーシュー

車山 標高 1925m 蝶々深山 1836m 長野県

2015年2月15日(日) 雪のち晴れ  

メンバー 山の神と私

コースタイム 9:15車山高原スキー場P4--(ビジターセンター・パトロール事務所)--10:15スカイライナー(リフト)乗り場--終点10:35--11:10車山乗越11:20--11:35車山山頂11:43--車山乗越--蝶々深山--12:45物見石--蝶々深山--13:05蝶々深山直下車山肩分岐13:15--13:35ゲレンデ横灌木帯(昼食)13:57--14:30車山高原スキー場下部

2月14日車山高原スキー場のサイトをチェックすると、車山肩への道が雪崩のため通行止め、信州山小屋ネットではコロボックルの主人が、今年は雪が多いと書いていた。天気予報は、晴れだった予報が午前中雪で風も若干あるに変わっていた。悪い情報を次々に見てしまった後でどうしようかと山の神に聞いたものの、自分の中では、これだけ準備しておいて中止という気分にはなれなかった。天気は午後から回復するというし、歩きたいし。よし、予定どおり行こうとなった。しかし雪崩で車山肩へ行くことはできない。当初の車山肩に車を置く予定を変更して、車山高原スキー場から登ることにした。

いつものように5分遅れで5:35家を出発した。中央道双葉SAで朝食をとり諏訪ICで下りる。コンビニで昼食用の買出しをし、大門街道に入った。ここまではすこぶる順調だったのだが、なんと渋滞にはまった。大門街道で渋滞にはまるなんて予想だにしなかった。何度も冬場にここを通っていて、一度も渋滞にはまったことはない。なにか工事をしているのかと思ったのだが、そうではなく、自然渋滞だった。のろのろスピードで車山高原スキー場に着いてみると、警備員にどんどん下に誘導され、第4駐車場に入る。こんな下の駐車場に入ったのは初めてだとの声が聞こえてくる。

 
左:車山高原スキー場第4駐車場。お隣も山支度をしていた 右:スカイライナーを下りて歩き始める

身支度を済ませて山の神とバス乗り場に向かう。シャトルバスがスキー場と第4駐車場を往復していたのだが、ちょうど出発したところだった。それなのにバス停を見るともう長蛇の列になっている。スキー場までたいした距離もないし、板をもっているわけでもないから歩いていくことにした。同じ考えの登山者らが前を歩いていく。

ビジターセンターに到着。スノーシューコースのマップがあるはずとカウンターに行くと、長々と雪上トレッキングの注意点を説明される。車山に登ってはいかん。ツツジの枝が雪上に出ていることがあるが、芽を踏んではいかん。届出を出さねばいかん。説明を受けた後にリフト券1回券¥500を購入し、隣接したパトロール事務所に移動する。扉を開けると、届けを出しに来た登山者(ツアーガイドの人か?)とスキーで怪我をした人で混みあっていた。ここでは車山上部の雪庇の危険性とホワイトアウト時の危険性を何度も注意される。最近バックカントリーの事故が多発しているので、しつこいほどにリスクをいって注意を喚起しているのだろう。

ゲレンデに出て、スカイライナー(リフト)乗り場に行くと、長蛇の列ができていた。あれだけの車が停まっていたのだから、当然といえば当然だ。最後尾に並んで周囲を見ると、スノーシューを抱えた山装備の年配グループがいた。彼らはリフトを乗り継いで車山に向かっていったが、行ってはダメなんじゃ?

山の神と私は、リフトの乗り継ぎはせずスカイライナー終点でスノーシューを装着して歩き始めた。前方を見上げると、スノーシューをつけた大集団が下ってくる。スキー場やガイドクラブのツアーのようだ。集団を避けて回り道をする。


車山乗越。奥に山の神

11:10車山乗越に到着。テルモスに入れてきた熱いお茶を飲んで人心地つく。さあ、歩こうと写真の左手、蝶々深山への道をたどろうとすると、山の神がまっすぐだよとビジターセンターでもらった地図を示しながらいう。このとき大集団を避けて回り道をしたのをきちんと把握していなかった。しかも、前を向くと、正面からこちらに下ってくる登山者の群れが。何も疑わず、そうだねといって、直登した。そのうち白いドームが進行方向右手に見えてくる。車山の山頂ドームじゃないのと山の神。別のなにかがあるんじゃないのとあてずっぽうをいう私。

スキー場のコースの横を上がっていくと、行ってはいけないといわれた車山山頂が現れた。山頂の祠の手前で、スキー場のスタッフらしきおじさんに大声で呼び止められた。「二人? どこに行くの?」「山頂まで行ってピストンです」。スタッフらしきおじさんは安心したように気をつけての言葉とともに去っていった。来てはいけなかった山頂には、大勢の登山者がいた。さらに行ってはいけないとされた車山肩からこちらに登ってくる人もいた。


車山山頂。このとき天候回復のきざしはなかった

雪が舞い、視界の悪い山頂で記念撮影をして元来た道を下る。乗越で車山を見上げると、パトロール事務所で注意されたとおりたしかに雪庇が出ていた。強引に蝶々深山へショートカットするとたしかにヤバそうだった。


蝶々深山から下山してくるパーティ

さて、蝶々深山に行こうと歩き始めると、山彦の耳に向かうパーティが見えた。その稜線は風が強そうだ。ここも決して弱い風ではない。そのうち天候は回復傾向なのか、厚い雲が切れ、青空が覗き始めた。青空の下には、蝶々深山から下ってくる人たちが点々とつながっている。左手、コロボックルヒュッテの近くにも人影が見える。あれだけスキー場では行ってはいかんといっていたのに、そこにいるということは、おそらくビジターセンターにもパトロール事務所にも寄っていないのだろう。スノーボーダーらしき人が車山肩へ向けて滑っていくのも見えた。一昨日(金曜)に雪崩が起きているというのに、、、


山の神、物見石へ驀進中

蝶々深山には、大きくてのっぽの山頂標示があったと思ったが、それらしきものは見当たらなかった。雪の下なのか。もしかしてもっと先か? いずれにしてもあそこまで行こうと次のピークを指差し、山の神を促した。風はだんだん強くなり、トレースを少しずつ消していく。少し休憩しようかと思ったが、山の神はスピードアップして、次のピークへ驀進していく。私は息があがって、ついて行くのはもう無理だった。ストックが短いなと思って、くるくると伸ばして調節。呼吸を整え、写真を撮って(上の写真)山の神の後を必死で追った。


物見石付近から八島湿原を望む

12:45八島湿原が直下に見えたことで、物見石付近に到着したとわかった。石は雪の下なのだろう。それらしきものはなにも見えなかった。ここから雪原と化した八島湿原が見渡せた。風は相変わらず雪面をなめて直撃してくる。容赦なく体温を奪っていく。私が写真を撮っているうちに、山の神は早々に退散して引き返していった。


蝶々深山から車山を望む

蝶々深山まで戻ると、スキー場はもう目と鼻の先だ。一気呵成に下って山頂直下の分岐にたどりつく。ようやくここで山の神の驀進は終了した。一服。

 
左:信濃路自然歩道の道標 右:右手にゲレンデを見ながら下る 

昼食はもっと風が弱いところにしようと山の神が言い出して、先に進むことにした。車山乗越を通過し、スキー場横、灌木帯のあたりに来て、ようやくザックを下ろした。時計はすでに13:30を回っていた。火を使っていると時間がかかるからと、テルモスのお茶をすすりながら、おにぎりと、つまみに買ったソーセージを食べる。

腰を上げたあとは、スキー場の横をひたすら下っていくだけだ。左手を見ると森の中をスノーシューで歩いているグループもいる。おそらくツアーの参加者たちなのだろう。正面には白樺湖ロイヤルヒルスキー場が見えている。ゲレンデをぐるりと回りこんで14:30リフト乗り場付近に下山した。そのままパトロール事務所へ行って下山報告。朝の喧騒がもう嘘のように登山者はいなかった。

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入笠山スノーシュー

2015-01-18 | 山行~スノーシュー

入笠山 標高 1955.1m 長野県

2015年1月11日(日) はれ時々くもり  

メンバー 山の神と私

コースタイム 8:25富士見パノラマスキー場駐車場--9:20頃 ゴンドラ山麓駅--9:35山頂駅9:43--入笠湿原--山彦荘--10:23森の入口10:35--10:58入笠山山頂11:03--首切登山口--11:23八ヶ岳ビューポイント(昼食)11:56--12:33山頂駅--13:05駐車場

朝ガソリンを満タンにして出発。6:00近くとなると中央道の交通量は比較的多い。次々に談合坂SAに入っていく車を見て、もっと先で朝食にしようと境川PAまで足をのばした。車中でそそくさと朝食をとり、いつもの朝食タイムより短めでPAを後にした。諏訪南ICで下り、コンビニで昼食の買出しをする。

前を走る車は、国道から皆富士見パノラマへと右折していく。数珠繋ぎにスキー場までいっしょだ。駐車場に入って、まもなくゴンドラが動き出した。準備が済んだ人たちの群れがスキー場へと向かう。チケット売り場には、かなりの列ができていた。たまたま並んだ列は、なかなか前に進まず、山の神がじれていた。やっとチケットを購入してトイレにいくと、また混んでいる。

 
左:富士見パノラマスキー場駐車場 右:パンダ族が先に出発していく

ゴンドラ乗り場に着いたのは、スキー場に到着してから、かれこれ小一時間が経過していた。早くスキー場に着きすぎたと思っていたのだが、ほとんど予定と変わらない時間になっていた。ゴンドラに乗り込み10分ほどで山頂駅に到着する。

まだ2回目の使用という、おニュー(死語?)のスノーシューを装着していると、パンダの着ぐるみキャップなのか、サブザックなのか、わからないが、パンダ族の一団が林道コースを出発していくのが見えた。この後、前になったり後ろになったりで、このパンダ族とともに山歩きとあいなった。さあ、われわれは遊歩道コースにしようと、山の神とともに森の道へ入って行く。

 
左:入笠湿原の案内板 右:左の写真の看板のすぐ上に山彦荘がある

ぐるりと森の中を平行移動していき下り始めると、入笠湿原の入口に出た。夏場は鹿よけのフェンスで侵入を遮られているが、冬場は常に開放されているようだ。したたか下って湿原に入る。一面雪原が広がる。左手には、先ほどの林道コースから下って来られるなだらかな斜面が見える。やがて入笠湿原の看板。この上に山彦荘がある。山荘の先にはきれいな公衆トイレがあって、冬季も使用可能だ。

 
左:山彦荘あたりから振り返ると斜面を登山者が下ってくる 右:雪面をみると雪の結晶

マナスル山荘のあたりから、広い雪原が続く。ふと雪面を見ると、大きな結晶ができていて、思わず山の神と立ち止まってしまった。しゃがんでしみじみ見ると、よくぞここまでというくらいに大きな結晶になっている。そんな雪面がしばらく続く。ゴンドラ山頂駅で目撃したパンダ族を追い越して、斜面を一気呵成に上がる。


雪原の好きなところを自由に登高

入笠山は、冬山入門の山。しかも交通の便がよく登りやすいということもあって、予想外の人出だった。山の神と私の前後には、大勢の登山者がいてにぎわっていた。


雪原を登りきって、後方を撮影

また森に入ろうかというところでひと休みする。山の神がテルモスに入れてきた、アールグレイに口をつける。すごくいい香りだ。また空気が乾燥しているから、のども渇く。

休憩後、スノーシューのヒールリフトバーを上げて、最後の急登を上がっていく。すると犬連れの登山者がわれわれが登って来るのを待っていた。この急登で3組めの犬連れ登山者だ。雪を見るとやはり犬ははしゃぐのか、会う犬会う犬すべて元気な犬ばかりだった。

 
左:入笠山山頂 右:山頂からの八ヶ岳ビューは雲に遮られてしまった

10:58入笠山山頂に到着した。あいにくと雲が出てきてしまい、視界は遮られてしまった。しかも強い風が山頂を吹き抜けていく。記念撮影をして、早々に退散モードになった。そうこうするうちにパンダ族も山頂に到着し始めた。入れ違いに山の神と私は、首切清水へ下る道をたどり始めた。行ってみれば、トレースがある。山頂ピストンの人ばかりと思っていたが、そうでもないようだ。年配のご夫婦が下から登ってきた。

 
左:林道の八ヶ岳ビューポイントに到着 右:八ヶ岳の奥、金峰山方面はよく見えていた

結構な急斜面を下っていくと、林道に出た。首切登山口だ。けれど、ここから登ろうとする場合は、トレースがないと取り付き点がよくわからないように思える。まあ、等高線を頼りにぐいぐい登っていけば山頂だから、多少違っていても登れないことはないだろうけど。

動物の足跡が付いている林道を歩いていくと、まもなく八ヶ岳ビューポイントに出た。椅子が置かれていて、きちんと雪かきまでしてある。座った視線の先には雄大な八ヶ岳となるはずだったのだが、やはり山頂同様視界は閉ざされたままだった。そうそう雲はとれないものだ。しかし八ヶ岳の奥、金峰山方面には雲がかかっていなかった。なかなかの絶景だ。この展望台で昼食をとる。

 
左:ひたすら林道を横移動中 右:ゴンドラで山を下る

昼食後、林道を再び歩く。スノーモービルが走ったと思われる跡をスノーシューで踏んでいく。しばらくいくと、入笠湿原が再び現れた。そこからは元来た道をたどる。すると山彦荘手前のトイレ前でまたまたパンダ族と遭遇した。パンダ族は尻セードで歓声をあげながら、斜面を下っていく。われわれは彼らが楽しむ脇をスノーシューで一歩一歩下る。最後は、往路に使わなかった林道を登る。12:33山頂駅に到着した。

休むまもなくボーダーやスキーヤーを尻目に山の神と下りのゴンドラに乗り込んだ。扉が閉まる直前に、温かいおしぼりを渡される。グッドなサービスだ。しかし、外気はマイナス。たちまちにしておしぼりは冷たくなっていった。

13:05予定よりも早く駐車場に着いた。このまま帰途につけば、渋滞なしで帰れるし、家でゆっくりできそうだと山の神とホクホク顔で帰り支度を始めた。家路につくと予想どおり渋滞はなし。スノーシューを満喫したし、夕方の優雅なひとときもプレゼントされて最高の1日となった。

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雫石スノーシュー

2015-01-08 | 山行~スノーシュー

標高 約400m 岩手県

2014年12月27日(土) 晴れ

メンバー 山の神と私

コースタイム 13:10雫石スキー場第2駐車場13:40--プリンスエナジーエコファーム雫石--14:40頃レストハウス--15:07駐車場

【雫石ゴルフ場内スノーシューコース概念図】

7年前発行のスノーシューコースガイドに出ていた、雫石スキー場下部のコースをたどろうと、山の神と勇んで行ったのだが、そのコースはなくなっていた。というか厳密にいえば、コースとして整備されなくなっていた。ガイドブックによれば、雫石スキー場でスノーシューのレンタルをしていることになっていたので、あわよくばコースマップをもらえるのではないかとリフト券売り場に行ってみたのだが、レンタルはやっていないし、当然ながらコースマップも置いていなかった。やる人が少なくなって、商売にならないからやめたんだろうね。残念!

 
左:雫石スキー場第2駐車場 右:プリンスエナジーエコファーム雫石の脇からスノーシュースタート

じゃあ、滑ろうかと、山の神はスキー場を見上げたが、私はあくまでもスノーシュー。ゴルフ場内を歩くシンプルなコースだから、迷うこともないだろうといい放ち、予定どおり出発することにした。雪に覆われてしまった太陽光発電パネルが並ぶ、プリンスエナジーエコファーム雫石の横からゴルフ場に下りていく。

 
左:山の神と私だけのトレースが残る 右:真っ白な雪原

ガイドブックには、ピンクのテープが目印に付いていると書かれていたが、それらしきものは一切ない。しかし、漠然と方向はわかる。誰の足跡もないまっさらな雪面に山の神と私がトレースを残していく。


スノーシューの醍醐味でもある初足跡をつけていく

エコファームの横を抜けて左へ回り込む。前方に見えた松林を回ってUターン。恐ろしいほどに誰もいない。


あそこに見える松の木を回って戻ろうかと山の神に提案

林の中に入っていくと、動物の足跡がちらほら残っている。そのうちレストハウスが見えてきた。人影はいっさいない。近づくと自動販売機があったが、シーズンオフで販売中止の貼紙がしてあった。


ゴルフ場のレストハウス(左端)。その先にはまた雪原が続く

レストハウスの先にはまた雪原が続いていた。気持ちよく歩いていくと、妙にえぐれた坂になる。そしてあっけなくスタート地点に戻ってしまった。山の神に、これでは物足りないから、もう少し歩こうと提案する。

 
左:ミズナラの木を回り込んでお帰り 右:見返り美人のような松を発見

前方に見えてきたミズナラの木まで行ったら帰ろうと決めてスノーシューを軽快にパタパタさせる。ゴルフ場はさらに奥まで続いていたのだが、ミズナラの木でUターンする。雪の重みで小枝を折られたカラマツ、強い風で菱川師宣の「見返り美人図」のようになっている松を横目に最後の直線コースを前進した。

  エコファームに戻ると、だいぶ日が傾いていた

計器類のあるところから坂を上がると、そこはもうエコファーム。約30分ほど予定より時間オーバーして15:07駐車場に到着した。どこかで休憩しようと目の前にあったレストラン獅子に入ろうとしたが、この時間にしてすでにクローズ。しかたなく隣の自販機が置かれた休憩室へ行き、缶コーヒー片手に山の神とひと休みした。本日のお宿は、玄武温泉のロッヂたちばな。スキー場から車で10分ほどだ。家庭的な料理と温泉がすばらしい宿だった。

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雨呼山スノーシュー

2014-03-27 | 山行~スノーシュー

000img_7331_2 雨呼(あめよび)山 標高911m 政五郎(しょうごろう)山 490m 群馬県

2014年3月16日(日) 晴れ

メンバー 山の神と私

コースタイム 9:27雨呼山遊歩道入口9:58--10:42風神岩10:50--11:10政五郎山(昼食)11:56--12:15雨呼山12:18--龍棲洞(氷筍)--13:00雨呼山遊歩道入口

2月は山行ゼロだった。とんだ大雪騒動で、車移動を避けていたせいもある。電車で行けばいいことだけど、いったん出不精になると、なかなか重い腰を上げるのは難しいものだ。

スノーシューを車に積んで、久々に山へ向かうことにした。雪がまだ残っていて、簡単に歩けるところ。ネットで検索していると、聞いたこともない名前が出てきた。それほど遠くもなく、渋滞にもそれほどハマらずに行けそうだということで、上越国境付近の雨呼山を選んだ。水上高原藤原スキー場宝台樹スキー場が近くにあり、アクセスはいい。

5:40頃に家を出発したこともあり、関越で若干渋滞にハマってしまった。もう少し早く出発しておきたかった。上里SAで朝食をとり、水上ICで下りる。ここで下りた車は、ほぼスキー場行きで、数珠繋ぎになって進んでいく。最終コンビニの看板に慌てて車を停め、昼用のおにぎりなどを買出しする。

01img_7299 02img_7305左:雨呼山遊歩道入口の案内図 右:不動の松

コンビニで買出ししたことに安心して、油断してしまった。右に曲がるべきところを前の車に釣られて左に曲がっていた。水上高原藤原スキー場が出てきて、それに気づく。ナビ設定をせずに移動したのは失敗だった。それでも予定していた道を逆側から入って雨呼山遊歩道入口に到着できた。そこには数台は停められる駐車スペースがあるのだが、団体さまですべて埋め尽くされていた。現地集合だったのだろう。しかたなく少し下った広い道幅の路肩に車を置いた。その傍らでは団体様がおそろいの新品の輪かんで強引に急斜面を登って行く。雨呼山とは反対側になる。いったいどこへ行くのだろう。

山の神と身支度を整え、雨呼山遊歩道の入口へ戻ってみると、ツアーガイドが家族連れを引率してきていた。はしゃいでいる脇をすり抜け、われわれが先に雪の中へ踏み出す。しばらくいくと不動の松が出てくる。巨木ではあるが、名づけるほどでもないような。

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左:応永寺から合わさる分岐 右:風神岩

道標があるところから右へ巻いていく。そのうち声高に話すパーティの存在に気づく。声のするほうを見やると若者パーティがいた。どうやらスキーがてら来て、ついでにスノーシューを楽しもうという腹積もりのようで、山の格好ではない。このときは気づかなかったのだが、この若者パーティがいたところが、龍棲洞だった。氷筍を見ついでに休憩していたのだ。そうとわかっていれば、先に龍棲洞を見て移動したのだが。

そのうち上へ上へと伸びる踏み後に出た。政五郎山かとあたりをつけ上って行くと、風神岩に到着してしまった。雨呼山山頂はもうすぐそこだ。このまま政五郎山をカットして雨呼山に行ってしまったら、それでなくとも短いコースなのにさらに短くなってしまう。少々休憩して来た道を下り、政五郎山を再び目指すことにした。

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左:天狗の手割石 右:政五郎山山頂

天狗の手割石や、なんだかわからない享和の十二様という標示が出てくる。あらら、また方向が違うなと気づき、少し登り返して、きちんと地図をチェックする。進むべき方向に視線を移すと、こんもりとした地形が目の前にあった。あれだと指さして山の神とともに向かう。

11:10ちょっとしたピークの政五郎山の山頂に到着した。おにぎりのような小山。ここで昼食にする。雨呼山山頂は出発時に遊歩道入口にいた家族連れや、先ほど出会った若者パーティで混雑していそうだが、ここは誰も訪れることなく、静寂に包まれていた。

11:56政五郎山山頂を後にする。風神岩方面へ登り返し、稜線に上がった。まもなく人の声が聞こえてきて、雨呼山山頂が見える。

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雨呼山山頂から見下ろす。左へ進むと宝台樹スキー場

狭い山頂は、ガイドに連れられたツアー客でひしめいていた。そのガイドさんに山の神と写真を撮ってもらう(冒頭)。この山頂の指導標前面は切り立っていて、かなりの高度感がある。だが見晴らしは抜群。ぐるりと360°の展望を楽しめる。

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真っ白な山塊を見せる越後の山々

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スキー場の向こうに武尊山

混み込みの山頂から早々に退散し、龍棲洞を目指す。右手を見ながらどんどん下ると、それらしき洞窟のようなものが見えた。近くに立て札のようなものも見えるので、まず間違いないと、山の神と足場の悪い道を進んだ。

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左:龍棲洞の氷筍 右:スノーシュー崩壊

横移動していくと、氷筍が出現。狭い洞窟の中にそれはあった。何も標示がなければ、それと気づかないほどだ。洞窟に頭を突っ込んで何枚か写真を撮る。不自然な体勢から踏ん張って立ち上がると、右足からスノーシューが脱げてしまった。装着し直そうと、右足に視線を落とすと、スノーシューのゴムのビンディングが千切れていた。だいぶ劣化しているなと感じてはいたが、まさか千切れるとは。予備の靴紐で応急措置をほどこした。

氷筍を見たら、あとはもう下山するだけ。遊歩道入口近くまで来ると、朝遭遇した団体の方々が登って来た。新品の輪かんを着けていてすぐに彼らだとわかった。雨呼山ピストンならあっという間だからこの時間でもまったく問題なしなのだろう。駐車場まで下ると今度は帰り支度の方々が大勢いた。朝の団体はどうやら二手に分かれたようだった。

車に戻り、早々に片付けて出発。スキー客より早く関越に上がらなければと先を急いだ。その甲斐あってか渋滞にハマることもなくスムーズに家に帰り着くことができた。

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日光白根山七色平スノーシュー

2014-02-08 | 山行~スノーシュー

000img_7292標高 約2100m 群馬県

2014年1月25日(土) うすぐもり

メンバー 山の神と私

コースタイム 9:40丸沼高原スキー場駐車場--ロープウェイ山頂駅--登山口(二荒山神社鳥居)11:04--不動岩--大日如来--11:54避難小屋、七色平(なないろだいら)12:07--六地蔵--13:00展望台(昼食)13:40--14:15登山口--14:45駐車場

天気予報は晴れだったのだが、山の天気はわからないものだ。実際の天気は終始くもっていた。しかも気温がかなり上がるから、山では雪崩に注意とのことだった。山の神は過剰に反応し、地形図を指差しながら、ここから下るから、この先が危ないよね。やっぱりピストンだねと言い出す始末だった。

家を出たのは、5時を優に回っていて、だいぶ遅刻だなと言いながら先を急いだ。関越に入ると事故渋滞になっていた。あとは運を天に任せて、流れに乗って走るしかない。なるべく先へ進もうと、赤城SAまで足をのばして朝食をとったのだが、トイレが並ばないと入れないというすさまじいごった返し状態だった。

沼田ICで下りると、車は数珠つなぎ。そのうち動かなくなる。法面(のりめん)の工事をやっていた。崩れてしまったものはしょうがない。だいぶ時間をロスして、9:40丸沼高原スキー場の第一駐車場に到着した。

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左:ロープウェイ山頂駅に隣接するレストランしらね 右:登山口である二荒山神社鳥居

登りはじめる前にもう疲れていた。緩慢な動きでトイレに行って、身支度をして、ザックにスノーシューをくくりつけ、チケット売り場へ向かう。ロープウェイのチケット(3ポイント券)¥1,200を購入する。別途保証金が¥1,000必要だ。保証金は、購入時に預かるカードを返却すれば、戻ってくる。

ロープウェイは、混雑していて長い列ができていた。スノボ人気復活の話は本当のようだ。スノボの板を抱えた人ばかりで7人乗りこみ出発する。思いのほか長い距離を上っていく。ロープウエイ山頂駅からレストランしらねの奥に向かうと、二荒山神社の鳥居があった。ここが登山口になる。鳥居の背の高さを見ると、事前にだれかのHPで見た写真よりも明らかに雪の量が少ないのがわかる。

001img_7255 不動岩

11:04山の神と鳥居をくぐった。後からきた単独の男性は足取り軽く先に歩いていった。すぐに不動岩が現れる。かなりのボリュームだ。

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左:湿った雪がべったりと樹木にへばりついている 右:雪に埋もれかかった小さな大日如来様

雪は湿っていて、枝や幹に着いた雪は、突いても落ちてこない。そのうちちょっとした上りになって登高していくと、大日如来が現れた。意外にこぢんまりしてるねと山の神に話しかける。今にも雪に埋もれてしまいそうなくらい祠に雪が積もっている。

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左:避難小屋。雪の重みでガラスが割れた? 右:七色平で足跡をつける山の神

日光白根山へ上がって行く道と七色平に下りる道の分岐にさしかかる。雪が少ないおかげで案内板が埋もれていない。現在地がひと目でわかって道に迷う心配がない。下っていくと、避難小屋が現れた。だいぶ傷みの激しい小屋だ。窓ガラスが割れていて、ちょっと泊まるにはしんどそうだ。

避難小屋の隣は、七色平。夏は湿原だが、冬は雪原。山の神がふかふかの雪に入っていき、足跡を付けていく。ここから踏み後は、しばらく山スキーヤーだけになる。

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左:新しい建物に鎮座していた六地蔵 右:丸沼高原スキー場も見える展望台

七色平でテルモスに詰めてきた熱いお茶を飲み、しばし休憩。12:07出発。途中かなり下るコースになる。グリセード気味に下っていく。そのうち大量の雪を屋根にいただいた真新しい建屋が見えてきた。近づくと六地蔵が鎮座していた。道中の無事をお祈りし、展望台へ向かう。ここからしばらく踏み後がなくなる。

ちょうど13:00に展望台に到着した。周囲を見て腑に落ちた。スキー場の下から見たときに、雪が少なく見えるから閉鎖されているコースなのかと思っていた場所だった。ちょうどそのてっぺんにいる。ようやくここで昼食にありついた。見晴らしは最高で、武尊山、笠ヶ岳、至仏山が見渡せた。

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正面では武尊山が威容を誇っていた

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とんがった笠ヶ岳も見える

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純白の至仏山

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展望台から少し登ると、燧ヶ岳も

13:40展望台から、いっきに斜面を上がった。雪が吹きだまっているところが道らしくないので、一瞬間違ったかと思ったが、さらに上っていくと、ヘアピンカーブがあってきちんとした道になった。ふと視線を右に動かすと、燧ヶ岳が見えた。燧は見られないだろうと思っていたので、感激だ。まもなく指導標が出てくる。

あとはピンクのテープを頼りに強引に移動し、14:15二荒山神社の鳥居に出た。山の神と私のすぐ後から、日光白根山(冒頭写真;レストランしらね付近から撮影)に行ってきたと思われる3人パーティが下山してきた。白根山まで行くと、われわれのコースタイムプラス2,3時間だろうか。元気な御仁だ。

このコースは日帰りも可能だが、泊りを選択した。前日の夕方に山の神が予約を入れた老神温泉まで戻り、吟松亭あわしまにチェックインした。翌日は初めて丸沼高原スキー場で滑ってみた。初心者コースだらけで、あまり楽しくないね、人も多いし、ここより岩鞍のほうが断然いいと山の神と意見の一致をみたのだった。

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