目指せ! 標高1122メートル

山の神にお供して歩きつづける、ある山のぼら~の記録。ネイチャー、冒険の本もとりあげるよ。

玄倉登山口から大撫ノ丸

2016-04-02 | 山行~丹沢・道志

標高 954m 神奈川県

2016年3月21日(月・祝) 雨ときどき小雪 |

メンバー 私単独

コースタイム 7:25玄倉林道ゲート前駐車スペース7:39--7:55境隧道--8:39休憩8:45--大撫ノ丸--山神峠手前--大撫ノ丸--山神峠手前--10:03大撫ノ丸10:08--10:53境隧道へ下りる手前の尾根(昼食)11:25--11:48駐車スペース

山の神が花粉症がひどく洟ずるずるで、山には行かないときっぱり。天気予報はまずまずだから、行きたくてうずうずしていた私は、それなら一人で行くわと、近場の丹沢に照準を合わせた。昭文社の丹沢の地図(残念なことに2001年版)をためつすがめつ見て、山神(さんじん)峠を越えて伊勢沢の頭へ行くコースが目に止まった。これだ。さっそくネットで検索して情報収集、計画書をつくった。

4:50家を出発し、コンビニで買出し。ガソリンを満タンに入れて、あわただしく中央道に向かった。圏央道の厚木PAに入り朝食。前回ここに寄ったときにも同じような雲が出ていて、デジャヴのようだった。

 
玄倉林道ゲート手前の駐車スペース 玄倉林道のゲート

東名に入って、大井松田ICから246号をひたすら玄倉に向けて走る。ぽつりぽつりと雨が落ちてくる。山のほうを見ると、白く雲がかかっていた。今日はダメかもしれないなと、そのとき思った。

途中道の駅山北でラストトイレ。雨は降り続いている。そのまま車を走らせ、丹沢湖の端っこ、玄倉を越えて林道に入る。分岐を誤って西丹沢県民の森へ行ってしまい、石棚山の道標が出てきて、それと気づき引き返した。それでも7:25には玄倉林道のゲート前駐車スペースに到着した。もう車が何台も停まっていたので、てっきり沢登りの人たちかと思ったのだが、釣りの人やキャンパーもその中にはいたようだ。 

 
左:玄倉林道から玄倉川を振り返る 右:境隧道。抜けて直後左手に登山道がつけられている

そんなこととは露知らず、車の台数を見て勇気付けられ、雨もなんのその、躊躇なく出発の準備に入った。久々に使う雨具。縫い目のところのテープがはがれてきていて、そろそろ買い替えの時期のようだ。先日山の神が雨具を買い替えていて、私のも同じじゃないかといっていたが、まさしくその通りだった。

7:39駐車場を後にし、ゲートの横をすり抜ける。舗装されたきれいな道をどんどん上がっていくと、境隧道が現れた。通過直後、左に折れ、獣道ともとれるような細い道をたどる。

 
左:尾根づたいに登っていく 右:和紙の原料、みつまたの群落。花真っ盛りだ

尾根に出ると、階段があったりと比較的整備されている、しっかりとした登山道になる。やがて急登になり、ただただ難儀なだけの道となる。

アキレス腱が伸び切って疲れた頃に、ちょうど平坦になった場所が現れた。まだたいして歩いていなかったが、ここで小休止とした。天気予報とは裏腹に相変わらず雨は降り続いていて、一向にやむ気配はない。

 シカ柵に沿って登る

それにしても誰にも行き会わない。連休とはいえ、こんな天気だし、マイナーなコースであることも手伝ってか、誰も歩いていない。そのおかげか、こんな昼間にイタチ系の小動物を目撃した。とにかくすばしこくて、私に気づくと、一目散に登山道を駆け上がり、シカ柵の下をくぐって姿を消した。まさに一瞬の出来事だった。

登山道の途中からはシカ柵が延々と続く。テープとこのシカ柵を頼りに登っていく。やがてピークに着いた。あとからここが大撫ノ丸とわかったのだが、このときは知る由もない。雨は、いつの間にか白い小さな丸い粒に変わっていて、冷え込んでくる。ここから下りに入り、落ち葉を踏み踏み、なだらかな斜面を下っていく。時間からいってそろそろ峠に着くはずなのに、峠らしきものが微塵も現れないなと不安がもたげてきた。しだいに不安はマックスにまで膨れ上がり、道を間違ったかと登り返すことになる。ピークまで戻り、そこで前述の丹沢の地図(5万分の1)を広げ、点線で表された登山道と等高線を見ると、明らかに下っていない。しかしコンパスを出してチェックすると方向は合っている。やっぱりこっちかと再び下り始めた。先ほど引き返したポイントを過ぎると、今度はもっとどか~んと下る場所に出てしまった。これはおかしいと周辺をあちこち見て回ったのだが、視界が悪くてよくわからない。迷ったら戻るのが鉄則と思い、先ほどのピークで正しい道を探そうと、またもや引き返すことにした。

 
左:大撫ノ丸山頂付近。ガスっているように見えるが、小雪 右:山神峠手間の雑木林。こちらも降雪

引き返し始めると、どすんという音が上のほうから響いてきた。視線を送ると、真っ白いお尻の親子ジカが顔だけをこちらに向けて立ちすくんでいた。シカ柵があるくらいだから、この辺りは多いのだろう。カメラを出している隙にぴょんぴょんと遠ざかって姿が見えなくなってしまった。残念。

10:03みたびピーク(大撫ノ丸の山頂)を踏み休憩にした。その5分後、もしかしたらこのピークに達する前に分岐があったかもしれないと、今度は半ばこのままお帰りでもいいやと思いながら、反対側へとさらに戻り始めた。すぐに、完全な下り態勢に入ってしまった。あちらが正解だったのだろうと観念した。そのまま下り切り、境隧道へと曲がる直前の尾根で昼食にした。下ってきたら、いつの間にか小雪は、また雨に変わっている。小雨が降る中、お湯を沸かしてカップめんをずるずるとすすった。

昼食後、境隧道に入ると、なんとそこで親子連れがごはんを食べていた。最初は暗がりの中に茶髪のお母さんしか見えず、幽霊を見てしまったと思い、ぎょっとした。近づくと、人間、しかも2人とわかってホッとする。その後、雨中ハイキングなのか(?)、2組のカップルや親子連れとすれ違い、11:48駐車スペースに戻った。

ずっと雨が降っていた割には、河原にはキャンパーがいて昼食中だった。雨でもターフを張ってデイ・キャンプとは、よほど好きなのだろうね。帰りは、まだ12時台だというのに246号は渋滞。慢性的に渋滞する道なのだろうか。高速は、交通量が多めだったが、渋滞にまではならず、なんとか通り抜けられた。14:30無事帰宅。家で編み物をしていた山の神に面白おかしく顛末を語った。

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今倉山・二十六夜山

2016-01-18 | 山行~丹沢・道志

今倉山 標高 1470m 二十六夜山 1297m 山梨県

2016年1月11日(月・祝) 晴れときどき曇り 

メンバー 山の神と私

コースタイム 7:55道坂トンネル都留側駐車スペース8:05--9:05今倉山東峰9:15--御座入(ごぜり)山(今倉山西峰)--9:53松山(赤岩)10:02--10:54二十六夜山山頂(昼食)11:38--林道--12:33駐車スペース

今年の初山行は、二十六夜山に行こうと地図を眺めていると、今倉山というのが目に入った。調べてみると、山梨百名山だ。道坂トンネルの入口に車を停めて、今倉山と二十六夜山をピストンで行こうと計画を立てた。しかし、今倉山から二十六夜山はなだらかに下っていくから、復路は長い登り返しとなる。それでも林道歩きが長いよりはいいかとしていたのだが、、、

5:00起床。山の神が家から出てくるのを待って5:40出発した。ガソリンを満タンにし、中央道に上がると、お正月休み明けのせいか、はたまた雪不足のせいか交通量は少ない。談合坂SAで朝食をとり、都留ICで下の道へ。すぐに都留市駅前のセブンイレブンに寄り今日の昼食の買出し。そこから一路道坂トンネルへ向かった。

 
左:道坂トンネル都留側駐車スペース 右:今倉山・御正体山登山口

トンネル直下のカーブ路肩に車が2台駐車していて、登山者が多くてここにまで駐車かと思いながら、トンネルまで来ると、そんなことはない。先着の車は一台だけだった。まさに今到着したばかりで身支度をしている男性が一人。どちらまでと問うと、今倉山と菜畑山(なばたけうら)という。

そうだ、ここから菜畑山という手もあるんだなと、頭の中に地図を思い浮かべていた。また間を置いて来てもいいなと記憶に刻み込む。われわれも身支度を急ぎ、8:05山の神とともに駐車場を後にした。

 
左:今倉山・御正体山分岐 右:松林と雑木林の間を縫っていく

気温は低いが、風が凪いでいて、それほど寒くは感じない。すぐに御正体山と今倉山の分岐に出た。冬枯れて葉を落とした、樹林帯の中をひたすら登っていく。今日の行程中、激しい上りはここだけだ。

 
左:樹林帯の中の今倉山東峰 右:御座入(ごぜり)山(今倉山西峰)にいたニホンカモシカ

9:05あっさりと今倉山山頂に到着した。樹林帯の中で展望はまったくない。厳密にいえば、木と木の間からの展望はあるが。山頂は小広くなっていて、一画にあった倒木に山の神とともに腰を下ろした。家でテルモスに詰めてきたお茶がうまい。

休憩後稜線をたどっていき、御座入(ごぜり)山(今倉山西峰)のピークにさしかかった。ピークの手前で、枝がはぜるような音がして、なんだろうと一瞬思ったのだが、さして気にも留めずにピークを踏むと、そこに黒い生き物がいた。ニホンカモシカだ。こちらを凝視していて微動だにしない。逃げていく様子がないので、おもむろにカメラを取り出して写真に収めた(右上写真)。このピークから下ったところで、駐車場の御仁と会い、カモシカがいましたよと告げると、楽しみですと。山中で動物に出会うと、なにか和んだ感じになる。


御座入山(今倉山西峰)を越えてすぐ、目の前に富士山

御座入山を下っていくと、突然開けた場所に出た。樹間から垣間見えていた富士山が全貌を現した。少し雲がたなびいていたが、立派なご開帳だ。それにしても1月なのに雪が少なく、富士山らしくない。

 
左:展望のいい松山(赤岩) 右:松山から甲斐駒、鳳凰三山(中央奥)を望む

松山(赤岩)に上がっていくにつれ、雲が上空を覆い始めた。たちまち富士山は姿を隠してしまい、ご開帳終了となる。9:53 360度の展望を楽しめる松山に到着。遠くに南アルプスの峰々や、新宿副都心のシルエットが望める。

松山から二十六夜山へは延々下ることになる。このだらだら下りをだいぶ進んだところで、「これを登り返すのは、しんどそうだ、帰りは林道で下ろうか」と山の神に提案すると、あっさりそうだねとなった。

 
2点とも:二十六夜山山頂

いったんきれいに舗装された林道を歩き、すぐに登山道に入り直す。そこから10分か15分ほどで、二十六夜山の山頂に到着した。時計は10:54を指している。反対側の登山道からだれか登って来ているだろうと予想していたのだが、人っ子一人いない。さすがに昼近くになれば来るかもねと山の神と話していたのだが、結局だれも来なかった。この界隈はエイザンスミレが有名だから、GW頃はハイカーであふれるのだろうけど、冬は訪れる人は少ないようだ。冷え込む山頂で昼食をとり、11:38下山開始する。林道に出た後、まっすぐ駐車場へ向けて下った。やがて道志側の上空はすっぽりと雲で覆われ、日差しもなくなり、急激に冷え込んできた。その分足早になったのか、小一時間ほどで駐車場にたどり着いた。意外にもわが愛車の隣に車が1台増えていた。

帰りも渋滞なしで、スイスイ。いつもこんな交通量だったら、楽チンなのだが。

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丹沢の不老山

2015-11-29 | 山行~丹沢・道志

標高 928m 神奈川県

2005年10月23日(日) 快晴

メンバー 山の神と私

コースタイム 9:37バス停 棚沢キャンプ場前--農道分岐9:45--10:35休憩10:45--11:15番ヶ平11:20--11:53不老山山頂(昼食)12:48--14:45駿河小山駅

10年前の山行記録。手帳を見ると、前日にETC車載機をオートバックスでセットアップと書かれているのに、なぜか電車山行をしていた。車だと必ず同じ場所に戻って来なければならないので、たまには縦走ということだったのだろう。

この日は6:00頃起床して、家で山の神と朝食。電車で新松田に出て、そこから9:00発のバスに乗り込み、9:37棚沢キャンプ場前で降りている。いつもなら、ここで日焼け止めを塗ったり、手帳に記録をつけたりするのだが、降りてすぐに歩き出していた。茶畑の中を抜けて農道に出てから、山の神と身支度をする。

 
左:バス停から農道へ出て身支度 右:青々としたもみじ。最初の休憩ポイント

どんぐりだらけの登山道。きれいな広葉樹林の森の中を登高していく。途中、興ざめする杉林や鹿よけの柵を越え、歩き始めて50分。そろそろ休むかと山の神に声をかけた。10:35座るにはおあつらえ向きの丸太が一本横たわっていて、そこに腰をかけた。見上げると、まだ青々としたもみじがあった。紅葉していないともみじとは気づきにくい。

 
2点とも:番ヶ平

杉が林立する中を抜けていくと、番ヶ平。ここはどこ?と山の神が地図を広げた。一方カメラをもって被写体を追い求めていた私は、富士山がほんのちょっぴりだけ見えるのを発見した。


番ヶ平から、富士山がちょっぴり見えた

11:20番ヶ平を出発する。手入れが行き届き間伐している杉林は、薄暗くない。杉林もそんな悪くないじゃないかといいながら上っていくと、11:53不老山山頂に到着した。親子連れや、グループ、単独の方々がすでに昼食中で、われわれもいい場所はないかとうろうろ。山の神がここは?といって日当たりのいい杉の幹と幹の間にレジャーシートを広げた。

 
2点とも:不老山山頂の標示(同じ内容)。左の指導標はだいぶくたびれていた

12:48昼食を終え不老山山頂を後にすると、すぐ不老山の南峰に着く。


不老山南峰から富士山を望む

南峰からは、ちょっといびつな富士山が見えた。もう少し雪を抱いていると、もっと富士山らしくなるのだが。

 
2点とも:不老山南峰

南峰からは、休憩をとらずに一気に下山した。駿河小山駅手前、酒匂川を渡ったところで、ピカピカの出来たばかり(?)の立ち寄り湯施設があった。いま調べてみたら、こんなに長い名前がついていた。「小山町健康福祉会館 ふじみセンターゆったり湯」。主にジモティ用の施設らしく大人¥300だから、かなり安い。山の神と私は、営業しているのかどうかもわからないのでスルーして14:45駿河小山駅に到着した。

自宅最寄駅に着くと、日が傾いて、そのまま居酒屋に行ってもおかしくない時間になっていた。山の神にどうするかね?と聞きつつも、心は早くも居酒屋に飛んでいた。そして焼き鳥屋ののれんをくぐったのだった。

 

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御正体山 池の平コース

2015-07-05 | 山行~丹沢・道志

標高 1,681m 山梨県

2015年6月28日(日) 晴れ

メンバー 山の神と私

コースタイム 6:50池の平駐車場7:03--7:55竜の口8:06--8:30上人堂跡8:35--9:00ハガケ山分岐9:05--9:25富士山展望地9:30--9:58御正体山10:08--富士山展望地--10:40ハガケ山分岐(昼食)11:25--12:30池の平駐車場

90年代に会社の山の会で道坂トンネル側から登って以来の御正体山だ。山の神も同じコースを過去に歩いたようだ。今回は、皇太子殿下コースといわれている池の平から登ってみることにした。皇太子殿下が登ったのは、登山口にあった標示によると(右下写真)、平成16年(2004年)10月15日とある。もう11年も前だ。たしか当時きれいに整備されていて歩きやすいし、山頂までもコースタイムが短いと話題になっていたのを覚えている。

 
左:池の平駐車場 右:登山口には、皇太子殿下御登頂の文字が

4:42バタバタと家を出発した。ガソリンを満タンにし、中央道に上がる。いつもの談合坂SAで朝食をとり、都留ICで高速を下りた。コンビニで昼食の買出しをし、カーナビに目印となるキャンプ場フィッシュオン鹿留を入力した。富士みち(139号)から左折するときに見覚えのある交差点だと思っていると、次々に記憶が蘇ってきた。決定的だったのが、長泉寺にあった「倉見山登山口」の文字だった。ここ来たよ、と山の神にいうと、狐につままれたような顔をしている。倉見山は2011年12月4日に訪れていた。http://blog.goo.ne.jp/aim1122/e/5d41f6d056b144654d77ff3ed8059c86

キャンプ場を越え、未舗装路を進んでいくと、6:50お目当ての池の平に到着した。駐車場は思ったよりは狭く、数台分くらいだろうか。ひんやりとした空気のなか身支度をして山の神と登り始めた。昭文社の2013年版山地図によれば、この上部に駐車スペースと書かれているが、ムリだ。路肩が崩れていたり、えぐれているところ、落石があるところがある。そうした荒れ荒れの終始薄暗い林道を上っていく。

 
左:竜(たつ)の口 右:竜の口のいわれとなった水の流れ

そのうち林道から離れ登山道になる。7:55竜(たつ)の口に到着。ベンチがあって、山の神と腰を下ろすと、野鳥のさえずりや沢の音が耳に心地いい。

 
左:上人堂跡 右:立派なブナが次々に現れる

池の平からしばらく薄暗い道だったのだが、いつの間にか明るい光が差し込む道になっていた。先ほどまでは、冷んやりとしていた登山道も、風がぴたりと止んで暑気を帯びてくる。

8:30上人堂跡に到着した。ちょっとした広場になっていて、休憩するにはもってこいの場所だ。案内板によると、1815年に妙心上人が入山し、難行苦行を重ねて入定。その仏様をお堂をつくり安置したのがここだということだ。しかし明治の廃仏毀釈令で、破壊されてしまった。奥には上人の座禅岩がある。


木々の隙間から富士山を望む

9:00ハガケ山分岐。ベンチが置かれていて(冒頭写真)、三ツ峠や南アルプスを望める。ヤブへ下って身を乗り出すと富士山も見える。なかなか快適な場所だ。

ここからブナの巨木に圧倒されながら、さらに上っていくと、またベンチが目の前に現れた。こんな薄暗いところになぜ?と近づいていくと、樹林帯の一画が申し訳程度に切り開かれていて、そこから富士山が見えた。ここが地図にある富士山展望地かと納得。どうせなら、もっと前面の木を切れば、大展望になるし、快適な場所になるだろうに。

 
左:御正体山山頂 右:山頂手前の登山道

9:58御正体山山頂に到着した。先着様は1名で、先ほど富士山展望地の分岐で三輪神社側から上がってきた方だった。これだけ人がいないのは、まだ時間が早いせいなのだろう。山頂は展望なしで、小さな広場のようになっている。直射日光が強く、山の神と木陰に逃げて小休止をとった。

昼飯にするにはまだ時間が早い。かといって当初の予定どおり富士山展望地で昼飯にするのは今イチだ。あの薄暗がりの場所は、とても快適とはいいがたい。もっと下って、ハガケ山の分岐で昼飯にしようと山の神に提案した。山の神、諾。さっそく蒸している山頂を後にした。少し下ると、年配の方3人のパーティが上がってきた。もっと歩いている人はいると思っていたのだが、やけに人の少ないルートだ。

 
左:ハガケ山分岐から富士山を望む 右:左奥は南アルプスの峰々、そして右には三ツ峠(いずれも往路撮影)

10:40ハガケ山分岐に戻り、一つしかないベンチを山の神と占領した。昼飯の準備を始めると、単独行の方が2名通過していった。このくらいの時間にここを通過すれば、山頂ご飯か。山の神と私は、南アルプスの景観を堪能しながら、コンビニおにぎりをほおばった。

11:25片付けて出発。あとは休みなく元来た道を引き返し、12:30に池の平に到着した。われわれの車の隣に2シーターのオープンカー、カプチーノが停まっていた。先ほどハガケ山分岐で会ったお兄さんの車のようだ。見た瞬間、昔を思い出してしまった。山を始めた頃は、彼と同じように2シーターのビートに乗って、奥多摩に毎週のように通っていた。一人で歩くのに飽きて山岳会に所属、やがて四駆の車に乗り換え、山の神と歩くようになった。彼も同じ道をたどるのだろうか。

さて帰路は、予定より早い下山というプレゼントをもらって、まったく渋滞にあうこともなく安泰だった。

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西丹沢自然教室から檜洞丸

2015-06-13 | 山行~丹沢・道志

檜洞丸(ひのきぼらまる) 標高 1601m 神奈川県

2007年5月13日(日) うすぐもり 

メンバー 山の神と私

コースタイム 8:25西丹沢自然教室手前駐車場8:35--9:25ゴーラ沢出合9:35--10:20展望台10:33--11:23尾根筋分岐11:28--11:45檜洞丸山頂(昼食)12:25--テシロの頭--石棚山--13:35分岐13:45--ヤブ沢の頭--14:20板小屋沢ノ頭14:30--15:07板小屋沢15:17--箒沢--15:50駐車場

いつものように予定より若干遅れて、5:40家を出発した。東名の海老名SAで朝食をとり大井松田ICで高速を下りた。ここまでは比較的順調だった。しかし、落とし穴が待っていた。西丹沢への分岐を何気なしに通り過ぎていたのだ。金時公園の標示が出てきて気づき、ガーンと脳天に衝撃を受けつつUターン。8:25西丹沢自然教室手前の駐車場に到着した。

 
左:車道から山へ 右:ゴーラ沢出合

身支度を整えて、山の神とともに8:35駐車場を後にする。しばらく車道を歩いてキャンプ場を通り過ぎ、檜洞丸への登山口から山に入る。新緑がまぶしい気持ちのいい道だ。

しかし、ゴーラ沢手前で思わぬものに遭遇してしまった。なんだ、この白い毛は?と思わず口走ったその瞬間に悟った。まさにそこにその場所に鹿の死骸が横たわっていた。あたりには悪臭が濃厚にたち込めている。丹沢にはあれだけ鹿がいるのだから、死骸も当然あるわけだ。たまたまそれが登山道近くにあったということだ。

9:25ゴーラ沢出合に着いた。登山者が大勢休んでいる中に山の神と私もまぎれて、本日のまず第一回目の休憩にした。先ほどの死の影を吹き飛ばさんばかりに、おばちゃんたちのゲヘヘという笑い声が響き渡っていた。

 
左:富士山がうっすらと 右:新緑とツツジ

9:35再び歩き始めると、きれいな新緑の道で気持ちがいい。急登を上がっていくと、やがて10:20展望台に到着した。遠くに富士山がかすんで見えていた(左上写真)。

 
左:新緑もどこへやら、寒々とした階段の道が続く 右:檜洞丸山頂

10:33展望台を後にし、鹿フェンス沿いの道を進む。新緑の道は終わりに近づき、若芽の道に、そして階段の道、木道へと移り変わっていく。山の神も私もだんだん疲労がピークに達してきて足が重くなってきた。

一気に山頂はムリと11:23尾根筋の分岐で5分ほど休憩してから、山頂へと向かう。11:45檜洞丸山頂に到着。団体やグループ、夫婦、単独のおばちゃんもいて大賑わいだ。ちょうど昼時ということもあり、皆思い思いに昼食をとっていた。

 
左:山頂は登山者でにぎわっていた 右:コバイケイソウの群落地

汗の臭いをかぎつけてきたのか、絶えずハエと蜂の羽音が耳元を賑わせている中、山の神と私も昼食にした。そのうち日差しがまったくなくなり、しだいに雲が厚くなってきた。

  
左:まだ山の上では山桜が咲いていた 右:山頂にて山の神と私

12:25箒沢へ向けて下山開始する。まずはテシロの頭を目指す。

 
左:箒沢へ向けて下り始める 右:石棚山を通過

左手はガレているが、気持ちのいい尾根道が続く。そのうち鹿フェンスが幾度も登場してきて、いかに鹿が多いのかを思い知らされる。下草がものの見事にないのも鹿のせいなのか? まるで整備された公園を歩いている気分になってくる。 

 
左:だんだんと新緑の道が戻ってきた 右:ヤブ沢の頭

13:35箒沢への分岐で一服して、ヤブ沢の頭を通過。あともう一度休憩すれば、済むかと思っていたが、山の神も私もだいぶバテ気味だった。下ってくるに従い気温は上昇し、とにかく暑い。しかも根方につかまって下らなければならにような箇所が多数出てきて、歩きにくい。結局板小屋沢ノ頭と板小屋沢とで2度の休憩を入れた。そんなこともあり、ようやく駐車場に着いたのは、15:50になっていた。

帰途バテた体に鞭打ったのは、東名の事故渋滞と工事渋滞だった。1時間半ほど余計に時間を費やすことになった。

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