目指せ! 標高1122メートル

山の神にお供して歩きつづける、ある山のぼら~の記録。ネイチャー、冒険の本もとりあげるよ。

日高へ行ったら、やっぱり乗馬

2015-08-08 | 山雑記

日高といえばサラブレッドの産地。あちこちに牧場があり、乗馬体験ができる。せっかく日高に来たのだから、お山の合間に、乗馬をしようと山の神と相談していた。アポイ岳に登った翌7月21日(火)、午前中はなんとか天気がもちそうだったこともあり、にいかっぷホロシリ乗馬クラブに即予約を入れることになった。平日だから、好きな時間に乗馬ができるとタカを括っていたのだが、そうは問屋が卸さなかった。山の神が電話をして、その日の10:00の予約をお願いすると、もういっぱいですとの回答。次の11:00スタートの回で申し込んだ。


アイヌの伝説に出てくる親子岩と山の神

この日の朝は、アポイ山麓ファミリーキャンプ場にいた。移動に時間がかかるので、まるで山に行くように早朝に起き、朝食をとり、キャンプ場を後にした。途中国道沿いにちょっとした景勝地があり、写真を撮るために車を停めた。海の中に突き出た奇岩、親子岩が否が応にも目に飛び込んでくる。この海岸は海水浴場なのだが、気温が低いのと平日の朝ということもあって、人っ子ひとりいない。独り占めできていいやと、潮の香りをかぎ、固く締まった砂浜を山の神とお散歩した。

さて次なる目的地は静内だ。静内は、北海道入りして雨に祟られ二泊もしている街だ。飲み屋街を二晩も歩いていて、もう昔から知っているなじみの街のような気がしてくるから不思議だ。その静内に何しに行ったかといえば、洗濯。コインランドリーのありかを既にチェックしていたので、そこへ直行した。車が1台停まっていて、見ればお仲間、所沢ナンバーだった。われわれと同じように長期滞在者のようだ。さっそく汚れ物をランドリーに放り込む。マシンが動き出すと、終了までの時間表示が出た。乗馬クラブへの移動時間を考えると、ギリギリの時間だった。

洗濯の間は、至近距離にある静内駅まで歩き、駅舎内で観光パンフレットを眺めたり、コンビニで買った「じゃらん」で道内イベントをチェックしていたりと時間をつぶしていた。明日も天気が悪いからお山はムリだし、どうしようかと山の神に問いかけても妙案は出てこない。道内のイベントといっても晴れていれば楽しいイベントだが、雨ではまったく楽しくない。

   森の散策を終えて撮影タイム

コインランドリーを出て、集合時間が迫っているからと道を急いでいると、ポツリポツリと雨が落ちてきた。もうTHE ENDかと思ったが、乗馬クラブに着いて、キャップやら乗馬用の靴やらを身に着けているうちに雨はあがった。予定どおり11:00にサラブレッドのいる厩舎に集合した。私が乗った馬は、北島三郎さんがオーナーだったという“キタサンキングオー”だった。この馬はマイペースとスタッフから説明を受けたが、まさにそのとおりで、とにかく落ち着きのない馬だった。

簡単な手綱さばきを教えてもらって、いざ森の中に出発する。参加者は、山の神と私を含め総勢4人。スタッフも含めて5人と5頭が一列になって、登山道のような小道を馬にまたがって進んでいく。私が殿(しんがり)で、山の神がその直前だった。私の馬、キングは、山の神の馬の尻に鼻をくつけんばかりに、ぴったりと後ろをついていく。お尻をクンクンしているようで、見苦しいかぎりだ。山の神の馬は、それを嫌がって何度もしっぽでキングをたたいていたが、当のキングはノーリアクションだった。まったく動ぜず。もしかしたら、少しでも早く厩舎に帰りたいという意思表示だったのかもしれない。

ところで、馬に乗ると視点が高くなり、ふだんとは、がらりと見え方が変わる。とくに森の中でそれを感じて、いにしえの武将もこんな気分で馬に乗っていたのかと空想にふけっていた。瞬く間に時間は過ぎて、およそ45分の乗馬体験プログラムは終了した。最後に記念撮影となり、スタッフが参加者の写真を撮り続けていた。撮ってもらった写真(上)を見て気づいたが、キングは前傾姿勢で頭の位置がかなり低い。何か卑屈な感じがする。いっぽう山の神の馬は、頭の位置が高く堂々としている。この違いはなんだ!

 
2点とも:洞爺湖の花火

乗馬のあとは支笏湖へ。到着したのは優に15:00を回っていて、どんよりとした雲が空を覆いつくし雨が間断なく降っていた。しかも雨脚が鈍る気配はまったくない。幽霊でも出てきそうなくらいの陰鬱さだ。長い移動でもう動きたくはなかった。そこで支笏湖の宿をとれないかとスマホで検索してみたのだが、高級なところ以外空いていない。仕方ない、移動するしかないか。どうせなら温泉がいいと、近場の登別か洞爺湖で今日泊まれる宿はないかと再検索した。幸いなことにいくつか手ごろなところがヒットした。そのなかの洞爺サンパレスに即予約を入れ、時間も時間なのですぐに車を走らせた。

雨に祟られ、行き当たりばったりの旅。でもこの洞爺湖畔のホテルは、アタリだった。夜は盛大な花火が打ち上げられ、夏の夜を演出していた。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする