2020年11月15日(日) 晴れ
前泊はオーベルジュ、ラ・カンパーニュ。9:30にチェックアウトし、山の神絶賛の影絵の巨匠、藤城清治さんの個人美術館、藤城清治美術館へ赴いた。
開館時間の9:30を目指したのだが、やはりのんびりしてしまうのは、観光地にいるものの性(さが)か。場所もよくわからずで、那須高原スカイラインから右折してすぐ辺りのホテルに誤って入ってしまい、Googlemapを見て、もっと先であることに気づいて移動する始末だった。
すでに車は多く停まっていて、われわれは少し離れたお隣りのガラガラの第2駐車場に車を置いて、敷地内に入っていった。
まず出てくるのが、このコンパクトな教会。藤城清治さんがデザインした色鮮やかでメルヘンチックなステンドガラスが特徴だ。中に入ることはかなわなかったが、予約すれば、ここで結婚式を挙げることが可能のようだ。
教会を出ると、美術館の立派な庭が続く。ところどころに藤城清治さんのつくったネコやカエルのオブジェがお出迎えしてくれる。
美術館の全貌が見えると、ワクワク感は否が応にも高まる。真っ赤に紅葉したもみじがまた見事だ。
美術館に入ると、制作年代順に影絵のオンパレードになり、藤城清治ワールドに引き込まれていく。何気なく見上げると、壁面にはプロジェクションマッピング。足元にもゆらゆらと揺れる水面(みなも)が映し出されていたりと随所に観客を楽しませる仕掛けがある。
なんといっても圧巻なのは、掉尾を飾る合わせ鏡の間。花火や京都の伝統的な街並みを色鮮やかに描いた影絵の展示で、合わせ鏡を置くことで永遠に続く奥行きをつくっている。さらに水を流すことで幻想的な世界をつくりだしている。一見の価値がある。那須に行くのなら、ぜひ訪れたいスポットだ。入館料は1800円とちょっと高めだけれど、それに見合うだけの楽しさが詰まっている。
退館する前にミュージアムショップで何年かぶりに絵ハガキを買った(1枚220円税込み)。私としては、色を多く使ったものはあまり好きではないので、落ち着いた雰囲気の上の5点をチョイス。保存版にするか、だれかに送ってしまうかはわからないが、こんな絵葉書を受け取ったら、さぞかし嬉しいことだろう。