目指せ! 標高1122メートル

山の神にお供して歩きつづける、ある山のぼら~の記録。ネイチャー、冒険の本もとりあげるよ。

雄阿寒岳

2014-09-07 | 山行~北海道

000img_0950 標高 1371m 北海道

2007年7月13日(金) くもり

メンバー 山の神と私

コースタイム 8:30登山口8:40--9:40 二合目9:50--10:40四合目10:50--11:17五合目11:25--11:55八合目(観測所跡)12:00--12:15雄阿寒岳山頂(昼食)13:00--13:40五合目13:50--14:48二合目上洞窟14:58--15:40登山口

前泊はホテルエメラルド(2011年休業)。修学旅行生が泊まっていてにぎやかな中、バイキング朝食をとる。朝食後あわただしく山の神はホテルの目の前にあるコンビニへ行って、今日の昼食の買出し。その間私はフロントでチェックアウトの順番待ちをしていた。

 

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左:阿寒湖ビューの部屋。どんより曇ったままだった 右:雄阿寒岳登山口

阿寒湖畔のホテルから雄阿寒岳の登山口は近い。ホテルをチェックアウトして、すぐに鬱蒼とした森の中の登山口に到着した。もうすでに何台か駐車している。身支度を整え、8:40山の神とともに出発した。

歩き始めるとすぐに2つの湖が現れる。太郎湖、次郎湖だ。この湖を縫うように登山道はつけられている。ふと湖岸に目をやると、キタキツネが1頭さっそうと走り去っていく。昨日の雨で、どこもかしこもしっとりと濡れそぼっている。

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左:太郎湖 右:登山道に現れたおねだりキタキツネ

2合目で休憩して歩き始めると、ちょうど年配の夫婦が追いついてきた。一向に距離が開かないので、もしや健脚の持ち主なのかと、道を譲るとみるみる先へ行ってしまった。世の中は広い。外見で判断してはいけないのだ。

この辺りで、おねだりキタキツネに遭遇した。そういえば20年くらい前に合戦尾根で人馴れしたおねだり狐に遭遇したことがある。新聞ネタにもなったので、ご存知の方もいるだろう。登山者が食べ物をあげるから、こうなってしまうのだろうね。モノ欲しそうな目で、しばらくこちらの顔を覗き込んだり、周りをうろついていたが、山の神や私にその気がないことを察すると、そそくさと退散していった。

 

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左:五合目辺りから見上げる 右:高度を上げていくと高山植物が目立ち始める。ハクサンチドリ

10:40四合目少し上部で休憩する。空は雲で埋めつくされていたが、少し明るくなってきた。五合目まで来ると、薄日が差してくる。雌阿寒のときのように一気に晴れるかと期待が膨らんだ。ハエが多い小広い五合目を後にしハイマツ帯に入ると、さあっとガスがはれ、ついに青空が覗いた。野鳥のさえずりも聞こえ、気持ちよく登高する。

11:55八合目観測所跡で水分補給。ここで先に行ってもらった年配夫婦とすれ違った。もう山頂に行って下山だという。2時間40分で山頂に着いたというから速い! 山の神と私の山頂到着は、12:15。3時間35分もかかっている。いまから思えば、ちょっとバテていたかもしれない。

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左:八合目上部から山頂を望む 右:山頂。あれよあれよという間にガスってきた

山頂到着後、久々に三脚を立ててタイマーで記念撮影をした(冒頭写真)。撮影中にガスが一気に流れてきて、たちまち何も見えなくなってしまった。こんなことなら景色を堪能してから記念撮影をすればよかったと山の神と後悔しきり。晴れていれば知床まで見えたらしいのだが、もう後の祭りだ。気を取り直して、山の神がコンビニで買ってきたおにぎりを食べる。

13:00すぎ下山を始めると、単独行の方2名と2人パーティとすれ違う。まだまだ登る時間なのか。13:40五合目で休憩。腰を下ろしていると、ウグイスの声が聞こえてきて、ほのぼのする。13:50再び下り始めると、ガスが流れてきて、あたりは薄暗くなる。滑りやすいところがあって慎重に足を運んでいく。14:48二合目少し上の洞窟のあるところで最後の休憩。あとは下まで歩きとおして15:40登山口に戻った。

登山口には、釣り人が一人と、明日登るらしき人が一人いた。その登山者は、ここに泊まるように見受けられたが、ここのところの低温続き、ここに泊まったら寒そうだ。山の神と私は、16:00頃ここを出発し、川湯温泉へ移動した。17:00頃昨日予約を入れておいた湯の閣にチェックイン。予想外にいい温泉だった。硫黄臭がしていると、いかにも温泉に来たぜという感じだし、コストパフォーマンスもよかった。お勧めです!

 エピローグへつづく
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網走~監獄博物館と能取岬

2014-09-01 | まち歩き

000img_0910 2007年7月12日(木) 雨のちくもり

前泊は阿寒湖畔の宿。山の神たっての希望でレイクビューの部屋に泊まった。予約なしで、突然ホテルにいって泊まったのだが、平日にもかかわらず、最初に訪れたホテル御前水では、もう山側しか空いてませんと言われてしまった。なんてことだ。隣のホテルエメラルド(2011年休業)に行くと、空いていますよと。しかし、レイクビューの部屋は人気があって、ちょっと高めの料金設定だった。当時で1泊2食付¥13,800。この料金なのにメシは朝夕ともバイキングだった。でも風呂が大きくて快適だったのは救いだった。温泉だったしね。

しかし、せっかく部屋をレイクビューにしたのに、空は終始どんよりとして鉛色だった。おまけにガスっている。なんのためのレイクビューの部屋なのだか。2泊したのだが、次の日も状況は変わらずだった。

7月12日の朝、目を覚まして真っ先にカーテンを開け、窓の外に目を凝らした。雨! ケータイで降水確率をチェックすると、午前中50%。今日の雄阿寒岳山行はなしだ。明日だねと山の神と話し、この日は観光に切り替えた。雨のときの観光コースはあらかじめ決めてあった。まずは9:00近くにホテルを出発し、一路網走に向かう。網走といえば、重罪人が入っていた極寒の刑務所。いまは監獄博物館として当時の建物が保存されている。

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左:網走の監獄博物館入口の蓮池。お釈迦様を意識している? 右:山の神と懲罰房に入ってみた

ところで監獄博物館は標準で1時間くらいの滞在時間らしいが、1時間半くらいはここで過ごしてしまった。決して居心地がいいわけではない。興味津々であちこちを丹念に見ていると、これくらいかかってしまうのだ。それにしてもこの建物内に充満している匂いはいったいなんだろう? 独特な匂いでしばらくいると気持ちが悪くなってくる。

当時の囚人たちの生活を想像すると、気が滅入るばかりだ。いつ終わるとも知れない果てしない道路工事に従事。劣悪な環境下での過酷な労働が、囚人たちの命を次々に奪っていく。

 

 

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左:一種独特の匂いが充満していた監獄博物館内 右:囚人を模したリアルな人形が不気味

博物館の一画では、囚人たちが実際に食べていたという監獄メシ(¥500)が供されていた。非常に粗末なもので、昼時だけれども、まったく食欲がそそられない。この中で毎日過ごすことになったら発狂しそうだ。

監獄を出て気分を変えようと、かわいい動物のぬいぐるみ制作で有名なやまね工房に立ち寄ってみた。意外にも網走にあるのだ。以前たしか山梨でこの工房制作のやまねのぬいぐるみを買ったことがあって、てっきり山梨で作られているものだと思い込んでいた。

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左:能取岬の灯台 右2点:灯台をバックに記念撮影。観光客になってみました

お店に入ると、大勢のぬいぐるみが迎えてくれた。どれもかわいらしいのだが、山の神も私も気に入ったのがうり坊とうさぎだった。買おうかと思って値札を見て、ええと目をむき、棚に戻した。そのままお店を出た。値札には7,000円くらいの金額が印字されていたと思う。

やまね工房から足を延ばし、オホーツク海を見渡せる能取岬へ。車で目的地に近づいていくと、どんどん人家や車がなくなっていく。昼時で食べるところはないかと探してみたものの、何もないし、人もほとんどいない。さびしいところだった。灯台近辺を散策して13:00すぎ、市内に戻ることにした。

 

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寒々としたオホーツク海

007img_0923 山の神が「海の神」とご対面。上のほうに魚

市内に戻って、ネパール料理の店を見つける。「ビスターレビスターレ」という店名だ。山の神によると、ゆっくりゆっくりという意味らしい。年配者向けの雑誌で「ビスターリ」があると山の神がいう。いま7年の時を経て、検索してみたらヒット。ヤマケイから90年代に刊行されていた、なかなか渋そうな雑誌だ。

さて、昼食を終えて、阿寒湖畔のホテルへ帰ることにした。途中美幌峠からの屈斜路湖の眺めを楽しみにしていたのだが、あいにく雨になってしまった。しかも濃い霧が出てきてあたりは瞬く間に闇夜のようになる。当然何も見えない。天気は回復しそうにもないので、あきらめてそのまま阿寒湖畔へ移動、アイヌコタンの木彫りの土産物屋を覗いて、ホテルに戻ることとなった。

「雄阿寒岳」へつづく
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