旧友とランチ

夕べから湿度が高い。70％
朝、窓が開けられない程激しい雨が降っている。
テレビでは、しきりに各地の「大雨洪水警報、注意報」を流している。

先日友達を通し漸く会える事になり楽しみにしていた友達Ｍ子。
Ｍ子は高校の同級生であるが同じクラスになった事は無い。

私の中学生の先輩から泊まりに来るように言われたので行ってみると
Ｍ子がいたのだ。
3人で夜が更けるまでお喋りをして仲良くなった。

18歳で上京して週末夜になると新宿の歌声喫茶「ともしび」に通い続けた。
2人共唄う事が大好きで5冊ある歌集全てを覚え開店から閉店まで夢中で唄った。

彼女は色白でクリっとした目が可愛く、文武両道に長けていたので誰からも愛され
英語も堪能だったので外人さんからも大もてだった。(私は付録(*^^))
性格もさっぱりしていてお喋りして居ても心地よかった。

誰からも羨まれる条件を兼ね備えていた。
結婚式もさりげない当時としては地味でセンスのいい披露宴だった。

そしてその後すっかり幸せは続いていると誰しもが思った。
しかし、めでたしめでたしでは終わらない過酷な生活で彼女の身辺も一変していた。
余りの変わり様にかける声も無かった（同級生からの話）

しかし「電話では話しきれないから会おう」とＭ子が言う。
電話では元気な声だったので少し安堵し再会を楽しみにしていたが、
「竜巻、浸水にご注意」なんて報道しているし、電話をかけ再会を先延ばしにした。

本当に人生なんて分らないものだ。
誰も幸せを求め大人になって上を見ながら歩き更にその上をと求める。

しかし人生をそこそこやって来ると、平坦な道なら上々、そこを維持するのが如何に
難しい事かを実感させられる。

山あり谷あり・・紆余曲折、様々有るとはよく言われるが
Ｍ子の場合、山が高ければ高い程、谷が深いと言う方程式も頷ける気がする。

電話の中では元気な声だったので今は谷底では無く既に上に這い上がって来て
いる予感。
一生懸命頑張って生きている様子も伺え、流石Ｍ子と思わざるを得ない。
「○子ー！私、皆に若いって言われるからショックを受けないでね、お婆ちゃん！」だって。
再会の楽しみは来週に持ち越し。