セカンドライフ 

歳を重ねるのも悪くはない

車椅子の男性

2010-07-23 | セカンドライフ
三日連続の猛暑日になった東京。私の部屋には少しだがそよそよと風が流れて来る。
それだけで十分救われている。

この暑さで随分大物が干せた。
布団は押し入れにある物を殆ど干し切ったし、普段使わない座布団もカバーから
中身を出ししっかり干した。
カバーはしょっちゅう洗濯する物では無いからよい機会。ふっくらした座布団を見ると嬉しい。

昔の座布団は中身が布団と同じ、綿のわたを使っているので干すとふっくらする。
カバーを被せておけば50年でも持つ、既に40年経つ。綿(ワタ)って本当に優れ物です。
未だ未だ長持ちしそうなので大事にしよう。

東急線の電車の中での事。
すいている時間だが、駅員さんに車椅子を押されて乗り込んで来た男性がいた。
直ぐドアは閉まったが、その方があちこちに目をやっているので「何処かつかみましょうか?」と
声をかけた。

その45歳前後と思しき男性は私をにっこり見つめ「大丈夫ですよ、慣れているから」と言われた。
続けて出てきた言葉は
「僕はこの車で南極も北極も行って来たんですよ」ウヒャー恐れ入りました。と驚いた。

南極に行った時は昭和基地のヘリポート迄ヘリで飛んで貰ったんです。小さな声で「タダでしたが」ですって。
北極はカナダの方から入ったそうだ。
沢山の話をしてくれそうだったのに、自由が丘駅に着くと前の駅から連絡が有った様でアルミの板を持って
車両の前に駅員が立っていた。

じゃっ!とニコニコ顔で降りて行かれた。なんと爽やかな笑顔、と感心してしまった。
もっと旅のお話を沢山聞きたかったのにな~
あの調子じゃ1.2時間は楽に話して下さったに違いない。

それに車椅子が見た事も無い立派な物だった。
私が見ているのは高齢者の車椅子が多いせいかしら?
あれはヘルプの人が押すだけだから立派な装置は全く必要ないのだろうが・・・

障害をお持ちの方は5万といらっしゃるが、あの爽やかさは何だろう、不思議な魅力だった。
沢山旅のお話が聞けなかったのは返す返すも惜しい。