はざまの庵

分類し難い存在を愛でる覚え書き by aiwendil お気軽にコメントをどうぞ。

「がんばれ!図画工作の時間!! フォーラム」に賛同。

2006-10-30 02:08:06 | アートなど
「大江戸動物図館」リベンジ鑑賞のことや若冲の升目描きことなど書きたいことは多々あるのですが、あまりに驚いてしまったので、まずはこの話題から。
リンク元を辿っていてゆきあたった情報。

大きく削られてしまった小学生の図画工作の時間を復活させるため、図画工作の重要性を訴える運動が発足したようです。
その名も「がんばれ!図画工作の時間!! フォーラム」。
いわば『図画工作の応援団』を目した活動が展開されてゆく模様。
中心メンバーは藤幡正樹氏を筆頭に、佐藤雅彦氏、上田信行氏、堤康彦氏。

思いもよらない情報でしたが、いっぽうで、佐藤氏がその講演の端々で訴え続けてきたことがらの点と点がつながったような気がして腑に落ちました。
藤幡氏と佐藤氏がらみの運動ということにも驚いたのですが、それ以上に驚いたのが図工をめぐる切実な現状。
以下、フォーラムサイトから抜粋。

『図画工作科の授業は、平成元年度に、年間70時間から年間50時間(小学校高学年)に削減されました。 「がんばれ!図工の時間!!フォーラム」では、「図工の時間」の維持・拡大を目指し、「図画工作科の授業時数を増やすことに賛成します。」という項目で署名運動を行います。』


70時間から50時間に削減?
ありえない!
よもや、小学校の図工の時間がそんなことになっていようとは思いもよりませんでした。
びっくりです。
小学校高学年といえば、彫刻刀や小刀の使い方に習熟したり、色の混ぜ方の規則性に感づいたり、自在に作ることの可能性に目覚めたり、真似から飛躍する準備をしたり、何より、夢中になって頭の中を具象化しようとする自らの衝動に気付く、そんな年代です。
この時期に図工を通して学ぶことは、のちに科学や文学へもつながる重要な基盤になる、と、自分の体験を振り返ってもそう思います。
実習があるという点では理科や技術家庭科と共通する部分もあるかもしれませんが、図工は何より『作ること自体』そして『かたちにすること自体』を目的としている点で大きく異なると思えます。目に見える実利性ではなく、もっと人間性の本質と直結するような何かが図工によって養われるように思えてなりません。
ですから、私もこの図画工作応援団たる「がんばれ!図画工作の時間!! フォーラム」には大いに賛同いたします。
そして図工の拡充ついでに、図工における生徒評価が、上手さだけでなく個性も考慮に入れたものになることも併せて祈りたいです。

目の前でモノを作ってみせると、子どもたちは必ずと言っていいほど手元をじ~っと見つめて夢中になるものです。
絵しかり、折り紙しかり、ハンコしかり。
小細工好きとして、私も自分なりのやり方で図工する心をこっそり広めてゆけたらいいなと思っています。

なお、引用のとおり上記フォーラムのサイトでは、図画工作の時間拡充を求める署名運動が行われていますので、趣旨に賛同される方は、ぜひぜひ署名なさってみてはいかがでしょう。
「がんばれ!図画工作の時間!! フォーラム」のサイトは→こちら