はざまの庵

分類し難い存在を愛でる覚え書き by aiwendil お気軽にコメントをどうぞ。

二女祭、日仏共同製作「あべこべ」。

2007-09-03 02:17:11 | さもないこと
昨日9月2日は、仙台で2つのイベントへ行って参りました。

まずは、宮城県第二女子校等学校の文化祭「二女祭」。
物理部がピタゴラ装置を作っているという情報を某所から教わったので足を運びました。
行ってみれば、佐藤研の装置を核に独自の工夫を加えた装置が3点ほど。
精度調整に泣かされていたようですが、1年生2人だけで作ったことを考えると、かなりの健闘だと思います。
もしも失敗を逆手に取って、装置の動きを支える物理法則と物性由来の誤差の増幅に着目し、『何が理論と現象を分かつのか』や『動きの精度を保つことがいかに大変か』といった事項を前面に押し出した考察がくっつけば素晴らしいプレゼンになっていただろうなあと思えてちょっと残念。
いやしかし、まだ高校1年。
生徒さんたちのお話をうかがうに、科学センスにおいては典型的な「浮きこぼれ」のようでしたので、かなり将来が楽しみです。
活躍を期待。


さて、次に、せんだいメディアテーク1階オープンスクエアで上演されていた日仏共同製作パフォーマンス「A L'ENVERS あべこべ」16時半公演。
金曜のコンドルズ公演のチラシでみかけて気になったので足を運びました。
フランスの演出家ヴァレリー・モアイオンが仙台のアーティストとともに制作する日仏合作の舞台作品とのこと、行ってみれば、かなり抽象的かつ前衛的なパフォーマンスでした。内容は、仙台とリヨンを交錯する一組の男女の体験を6人の身体と映像と小道具によって複層的視点で描いた実験的作品。
「水と油」や「じゅんじゅんサイエンス」的な世界を想像していたので、ちょっと拍子抜け。
実験としては面白いけれど、作品としてはちょっと弱いかな、と僭越ながらそう思ってしまいました。
そういえば、特に面白いなと思ったのが開演前の映像舞台装置。
舞台上にカメラが設置され、それが客席を映していて、その映像がプロジェクタを通して舞台前方スクリーンにリアルタイムで投影されている。しかも、投影映像は左右反転しており、ちょうど巨大な鏡が客席の前にあるような錯覚を起こさせる。しばらくすると、投影映像が時計回りにゆっくりと回転をはじめ、2周ほど回り、やがて止まる。
そう複雑なシステムではないけれど、視覚効果と心理的インパクトは絶大。新鮮な驚きを味わいました。
舞台装置の考案者に拍手。