一晩明けると、
季節が1ページ先に進んだようだった。
暖かい風と、柔らかな陽射しが、一気に春を感じさせていた。
暖かいのは嬉しい‼︎
俄然身体も心も、張り切って動き出した。
朝から洗濯機を5回まわし、
パジャマも、シーツも、毛布も洗った。
庭に降り注ぐ陽射しが勿体無くて、
庭いっぱいに、布団を干した。
庭の最後の水仙の花を、全部で摘んで、母のお墓に自転車で走った。

ヒンヤリと顔に当たる風が、心地良かった。
青く澄んだ空に、薄絹の帯のような筋雲が、東に流れていた。
筋雲は、空の1番高い所にできる雲だとか?
あまりにも綺麗な空の芸術に見惚れて、自転車を止めた。
その薄絹の帯を切るように、飛行機雲が走って行った。
水蒸気は、上空の冷たい空気に冷やされ、
小さな小さな水滴の、雲粒になるのだとか…。
きっと、上空は冷たい風が吹いているのだろう…。
母の墓を、綺麗な水で洗い…
そう言えば、母の背中を洗ってあげた事など無かったなぁ…。
大きな親不孝をしたようで、辛くなった。
新しい花を差し替え、線香を立てた。
線香の白い煙が、揺らぎながら細く、空に昇って行った。
墓の前で手を合わせ、願うのはいつも同じ。
「お父さんが100歳まで元気で居られるように、守ってください」
墓の上空を、カラスが羽を広げて、大きく旋回している。
墓に供えた、米やお菓子を狙っているのだろう。
カラスよ!お前にも、かわいい7つの子が居るのかい?
居るなら、この菓子持っていけば良いよ‼︎
それにしても、爽やかな良い天気だ…が、
筋雲が空に現れると、
2~3日の内に雨が降る…と、言われている。
季節が1ページ先に進んだようだった。
暖かい風と、柔らかな陽射しが、一気に春を感じさせていた。

暖かいのは嬉しい‼︎
俄然身体も心も、張り切って動き出した。

朝から洗濯機を5回まわし、
パジャマも、シーツも、毛布も洗った。
庭に降り注ぐ陽射しが勿体無くて、

庭いっぱいに、布団を干した。
庭の最後の水仙の花を、全部で摘んで、母のお墓に自転車で走った。


ヒンヤリと顔に当たる風が、心地良かった。
青く澄んだ空に、薄絹の帯のような筋雲が、東に流れていた。
筋雲は、空の1番高い所にできる雲だとか?
あまりにも綺麗な空の芸術に見惚れて、自転車を止めた。
その薄絹の帯を切るように、飛行機雲が走って行った。
水蒸気は、上空の冷たい空気に冷やされ、
小さな小さな水滴の、雲粒になるのだとか…。
きっと、上空は冷たい風が吹いているのだろう…。
母の墓を、綺麗な水で洗い…
そう言えば、母の背中を洗ってあげた事など無かったなぁ…。
大きな親不孝をしたようで、辛くなった。
新しい花を差し替え、線香を立てた。
線香の白い煙が、揺らぎながら細く、空に昇って行った。
墓の前で手を合わせ、願うのはいつも同じ。
「お父さんが100歳まで元気で居られるように、守ってください」

墓の上空を、カラスが羽を広げて、大きく旋回している。
墓に供えた、米やお菓子を狙っているのだろう。
カラスよ!お前にも、かわいい7つの子が居るのかい?
居るなら、この菓子持っていけば良いよ‼︎
それにしても、爽やかな良い天気だ…が、
筋雲が空に現れると、
2~3日の内に雨が降る…と、言われている。
