きのねの本音

染色や木彫り そして気の合う仲間たち
大好きなものに囲まれ シニアライフを楽しんでいます
時には 愚痴や本音もポロリ

12月の100円映画会

2017-12-22 12:34:02 | 映画
12月の映画は、俳優の向井理さんの祖母、芦村朋子さんの手記を映画化した
『いつまた、君と~何日君再来~』

向井理さんが実祖父の吾郎役を演じ、若い頃の祖母役を尾野真千子さんが演じている。

2017年6月公開の新しい映画で、楽しみにしていた。


祖母朋子が、慣れないパソコンで、夫と過ごした50年の思い出を手記にして残そうとしていたが、
途中で、病に倒れ、その後を孫の理がまとめることに…

そこで、理の祖父母が歩んで来た戦時中から戦後の激動の時代を、
懸命に生きてきた逞しい姿を知る事になる。

祖母役で、亡くなった野際陽子さんが出演されているのも、
感慨深い

朋子(尾野真千子)は、吾郎(向井理)に付いて、南京に行くが、
終戦後、二人の子供を連れて、
上海から裸同然で、愛媛の朋子の実家に引き上げて来る。

歓迎されると思っていたが、
実家の父に、「口数が増えた」と言われ、
「嫁の実家の畑を当てにするような婿」と、罵られる。

口下手で不器用な吾郎は、家族のために必死で働くが、

「ここに居たら夫が壊れる」
朋子は、実家を出て、家族4人で暮らす事を決めた。

その後、住処を転々とし、仕事を何度も変えるが、
どれも上手くいかず、一向に貧困の生活からは抜けられなかった。

家族を守らなければ…夫として、親としての責任感と、
不甲斐ない自分への苛立ちに苦しむ。

親友を頼り、就職。
やっと、未来に光が見え始めた時、
吾郎は病に倒れ、亡くなる。

大黒柱を失った朋子が、生きる為に取った行動は…

祖母が手記にして、伝えたかった思いが最後で解かれる。

映画を観終わった感想は、

貧困や苦労話を、表に出し押し付けるような、嫌味や不快感が無く、
あっさりと観られた映画だと思った。

ちょうど、私の父母が生きてきて時代と重なる。
父母も、終戦後両親のもとに帰るが、
すでに跡を継いで居た長男夫婦と、二男の父母と、独身だった三男が、
一つ屋根の下で暮らす事に…

映画と同じように「口数が増えた」と言われ、肩身の狭い思いをしたと、
生前、母は、よく言っていた。

その頃、父も仕事がなく、山道を整備するキツイ土方仕事をしていた。

日本中が貧しさに喘いでいた時代。

こんな時代に、父母も苦労をしながら、
私たちを育ててくれたのだと思うと、

改めて、父母の大きな愛に感謝した。




コメント
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