夜明けがずいぶん遅くなった。
早朝の6時はまだ真っ暗
最近は、6時半
少し白け始めてから散歩に出る事にしている。
この数日、急に冬がやって来て、
その力を見せつけるかのように、
周りに冷気を吹き撒いている。
まだまだ晩秋の紅葉や空気を、
楽しみたいと思っていたのに…
冷え切った冷たい空気は、
薄いパーカー通して、肌に染みた。
寒いと早足になる。
まだ夜露に濡れた落ち葉の道を
競歩のように歩くと、
体が温まって来た。
この寒さに葉を落とし、
すっかり薄着になった木々は、
葉のない枝先を震えながら、
空に向けて広げている。
そのか細い枝先は、
繊細なレースの模様のように見え、
美しい…と思う。
私は木の下に入って、それを見上げるのを、
散歩途中の、
密かな楽しみにしている。
楽しみといえば、
先日、宮水学園の教養講座で、
2年ぶりに生歌を聞かせてもらった。
コロナ禍で、年3回しか無い
対面講座の2回目の講座。
コロナ禍では、生歌を聴く機会が全く無くなっていたので、
この日をすごく楽しみにしていた。
「心と身体に豊かに響く、音楽のビタミン〜唱歌からオペラアリアまで」
ソプラノの松岡万希さんと
ピアニストの木田陽子さんが、
この日の講師。
オペラから唱歌まで…
ヘンデルの楽曲や、赤とんぼ、ペチカ…
日本の四季を歌うでは、春から冬の唱歌メドレー。
そしてショパンのピアノ演奏。
久し振りに聴く歌やピアノの演奏は、
乾き切った喉を、
コップ一杯の水が流れ入る…感じに似ていた。
心が音楽をどれだけ欲していたのか…
わかる気がした。
音学は、分からなくても、
音楽は、私にも楽しむ事ができる。
音楽のビタミン…を
たっぷりいただいた体は、
帰りの木枯らしも
苦にならなかった。🚲