寒風の吹く庭の隅で、もうすっかり枯れてしまったと思っていた
「イングリッシュ・デイジー」が、可憐な白い花を咲かせていた。
もう一昨年になるか、韓国の女優「チョン・ジヒョン」の映画、
「デイジー」に魅せられて、デイジーの花を植えたいと探したものの、
同じ花にはついに出会えなかった。
日本でデイジーといえば、丸い雛菊ということになるが、花が違う。
映画のデイジーは、花はマーガレットに近いのだが、葉の形が違うのだ。
冬の花のノース・ポールにも似ているが、映画での季節は夏だった。
その後、デイジーと名の付く花をいろいろ集めてみたが、
ついに出会いは叶わなかった。
その後、彼女の新作の話題も無く、庭の花もいつか姿を消し、
遠い出来ごとになっていたと思っていたのだが、自然の力は素晴らしい!
デイジーの花ことばは「秘めた想い」。
片想いの多い土タヌキにはピッタリの花だ。
寒い冬の庭で見つけた、微笑みのような一輪だった。