土狸庵ゆめ日記

土タヌキおやじのひとりごと。

一閑楽座考6-2

2013年11月29日 09時25分55秒 | 一閑張り考



最近、生徒さんが個展やグループ展を開くことが増えた。
その際に、私のことを師範として紹介してくれることがある。

身に余ることだと感謝していたし、それが、
生徒さんの自信につながればと黙認していたが、
どうやら良いことばかりではなさそうだ。

生徒さんの中には、嫉妬からかいろいろ言う人もいるようだ。

最近は、自分の教室を開いている生徒さんも多い。そのためか、
それぞれの生徒間に本家・分家みたいな意識が芽生え、お互いを意識し、
批評、批判し合うことも起きているようだ。

私の生徒さんだからといって、全員が上手だということは無い。
中には、生徒だと言って欲しくないような下手な生徒さんもいる。(笑)
だが、皆さんが楽しみながら夢中になっている姿は、とても美しく愛しい。
そして、そんな場を提供できることが、なにより嬉しいと思っている。

私の教室では、基本意外は出来るだけ教えないようにしている。
それは、それぞれの生徒さんの感性を引き出したいと思うからだ。
感性には上手も下手も無い。個性が在るだけだ。
その、それぞれの個性で自由に楽しんで欲しいと思うのだ。

当然、教室を開けるような師範を養成するつもりは無い。
だから、初心者もベテランも同じ場で楽しんでもらっている。
個展を開くにも、教室を開くにも、資格も何も無い。
熱い想いと責任感があれば、誰でもやれることなのだ。

でも、長いあいだにそんな空気が生まれているとしたら、
師範としては、自戒せねばならないことと思う。

いろんな意味で、区切りの時期が来ているのかも知れない。
















一閑楽座考6

2013年11月28日 20時01分47秒 | 一閑張り考


最近の一閑張りの世界に、妙な変化が現れた。

作る人が増えるとともに、
自分の作り方が本流だとか、アレは変だとか、
他人の作品をけなす人が多くなったようだ。

一閑張りがここまで流行した要因は、
それほど難しい技術も用具も要らず、
身近にあるもので手軽に楽しめるということだろう。

我々が一閑張りと称して作っているものは、
伝承されている本来の一閑張りとは大違いなものだ。

その昔、一閑和尚が農民に教えたとされる手法を、
今の時代にあわせて自由にアレンジしたもので、
それぞれの感性で自由に楽しめるのが良い点なのだ。

多少の手先の器用さとかセンスの良し悪しはあるが、
他人の感性をとやかくいう資格は誰にも無い。

ちょっと評判が良かったからと、
売ることを目的に作る人が増えたからだろうか、
玄人気どりの素人が増えたからだろうか、

それにしても、イヤな風潮である。
その責任の一片は、自分にもありそうだ。
















一閑楽座考5

2013年11月25日 22時03分04秒 | 一閑張り考
10年ほど前の、目からウロコの品がコレ!





どちらも江戸時代の一閑張りを修復したもの。

ある古物屋さんで見つけたものだったが、古物屋さん曰く、
どうやら江戸時代の防火用の備品だったらしい。

竹かごを和紙で貼り固め、柿渋と漆で塗り固めてあり、
持ち手には竹の棒が付けられている。
いまで言うバケツのような役目だったそうな。

でも、水を入れるなら木の桶のほうが丈夫だと思うので、
その真意は確かでは無い。

そんなことより、このフォルムと侘びの美しさに一目ぼれ!
かなりボロボロで、触るのも危うい感じだったが、
残せる部分を出来るだけ残して古文書で幾重にも補強、
柿渋で塗り固めて、なんとか修復したものだった。

これぞ一閑張り!と、目からウロコが落ちる思いがして、
展示会でも非売品として大切にしていたのだが、
妙齢なご婦人に「花活けにどうしても!」とせがまれ、
出された金額にコロッと負けて手放してしまったという、
まことにお恥ずかしい、苦い想い出のある品だ。




ドリアン羊羹

2013年11月24日 16時50分55秒 | 日記


タイに旅行に行ったという美女友さんから、
「ドリアン羊羹」のお土産をいただきました。

長さは20㎝くらい、太さは2㎝くらいの棒状です。
ラベルにはドリアンの写真がバッチリ。

さっそく食してみました。

味はほんのり甘く、やわらかい干しいものような、
もちもちとした感触は悪くありません。
なかなか美味しいです。でも臭いは強烈です。
さすが100%ドリアンと銘打つだけのことはあります。

鼻のまわりは独特の香りで包まれています。
今夜はタイ美人の夢でも見れそうです。


一閑楽座考4

2013年11月23日 20時13分28秒 | 一閑張り考


平成10年頃、自分用に作ったバッグ。
雑巾で書いた墨文字の雪月花が印象的だった。

あじろ編みの竹の板を箱状に組み立てて、
男性が持っても違和感のないように角をたて、
平皮の持ち手とショルダーベルトもつけてみた。

これが意外と好評で、別に10個ほどを作ったが、
材料が手に入らなくなって、いまでは作れなくなってしまった。
いまも現役で活躍してくれている、愛着のある一品だ。



同時に、赤い椿のバッグが作られた。
淡い灰色で縁どりがされ、葉は緑色だった。
この椿のおかげで、一閑張りの創作にも自信が持てたし、
いつしか、赤い椿が私のトレードマークになった。


むべ。

2013年11月21日 20時40分06秒 | 日記


糸遊さんでいただいた「むべ」という蔓科樹の実。

「あけび」の仲間らしいけど初めて見た。
あけびのように熟れても割れないらしく、
味もはっきりしないようだ。

調べてみたら、場所によっては「ゆべ」とも呼び、
葉の数が、3枚から5枚になり最後は7枚になるようで、
縁起ものとしても尊ばれているらしい。

味は「あけび」のように甘くないが上品な味らしい。
思いきって食べてみようと思うのだが、
まだ決心がつかない。

あんがい臆病な土タヌキである。

ちなみに「むべなるかな」という言葉があるが、
「もっともだ」「納得!」という意味で使われるとか。
だが、この果実とのつながりは不明。


がんばれ!

2013年11月21日 09時23分00秒 | 日記


昨年いただいたシクラメンの花。

花が枯れて、庭の隅に放置されたままになっていたのだが、
がんばっていてくれました。



暖かい陽射しの中で、少しずつ葉が増えています。
やがて、美しい花が咲いてくれることを祈っているこの頃です。

一閑楽座考3

2013年11月20日 18時25分51秒 | 一閑張り考


平成9年頃から、バッグ作りが始まった。

夏になると、街で竹のお買物かごを見かける。
同じ竹かごなら一閑張りが出来るだろうと、やってみた。
どうすれば貼りやすいか、どんな柄が似合うのか、試行錯誤が続いた。

一番の問題は持ち手だった。
ビニールの持ち手が付いているので、和紙で巻いてみたり、
布のヒモに変えてみたりしたが、どうも美しく出来ない。

いっそ市販の持ち手につけ替えてみたらと、
あれこれ試してなんとか今の形に落ち着いたが、

最初は底の鋲は不要かと思ったが、
使ってくれた女性がトイレに行ったときに、
濡れていた床にそのまま置くのがイヤで、
「アゴではさんでいて大変だった!」
という話を聞いて付けるようにした。

これも、取付の道具を自作するなどけっこう大変だった。
この底鋲は今でも好評だ。

やがて、これが今の一閑張りバッグのブームにつながっていった。

画像は最初に作られた頃のバッグの一つで、今も愛用されています。

家具とワイン、いかが?

2013年11月19日 11時18分56秒 | 日記


駿河区みずほの創作家具の荻須さんの展示会のお知らせです。

日時・11月20日(水)~27日(水)
   11時~16時
   (事前にご連絡いただければ、時間外でもご覧いただけます。)
場所・駿河区みずほ4-13-3
   (JR安倍川駅徒歩3分・お茶の市川園の裏)
   TEL054-259-1800
   http://soubou-ogisu.com

*お知らせ
 特別開催 <ミニワインセミナー>
 講師:栗田哲也
日時・12月15日(日)14時~15時
定員・10名位
参加費・1,000円
車でのご来場はご遠慮ください。