不埒な天国 ~Il paradiso irragionevole

道理だけでは進めない世界で、じたばたした生き様を晒すのも一興

La bellezza

2007-03-11 18:20:08 | 日記・エッセイ・コラム

夕食に招かれて友人宅へ。

イタリア人男性が二人集まれば、
政治やら経済の話で熱い議論が始まるのはいつものこと。
特に左系の人が多いフィレンツェ周辺では
政治の話は熱すぎて、割って間に入ることもできないくらい。

ひとしきり熱い話を聞いた後で
ホストである人類学研究者でもある友人が
最近はボローニャ大学とのコラボで
人類学&社会学的なリサーチを行っているということで
「調査に協力してほしい」と。

まぁ、私にできることならばということで
早速調査アンケートに参加。
このあと私の友人たちにもお願いする可能性があるので
調査内容の詳細は控えますが
リサーチの趣旨は非常にまじめで興味深いもの。

「人間の美の認識に
人類学的&社会学的な要素がどこまでからんでいるか」

洋の東西を問わず、一般受けする美しさ。
誰かを見て「きれい」「かっこいい」と思うその基準は
アジア人でも欧米人でも
民族を問わずある程度似ているらしいのです。
それは本能的な、人類が遺伝子の中に持ち合わせている基準。
人類学の部分で研究される点。
そこにそれぞれが育つ文化の影響がからんでくると
美しさの認識についても微妙な違いが生まれてくるようで、
その点が社会学に繋がる部分。

自然界の一部として人間が人間の美しさを評価するとき
そこには自然界にある「自然の規律」や「黄金率」のような
何らかのベースがあって、
それに基づいて評価をするのだとすれば
どの民族にとっても、
顔のパーツのプロポーションや配置で「美しい」
と感じる部分は似てくるだろうなぁと。
そう、本能で感じる部分はね。

それぞれが育つ環境や文化の中で刷り込まれる
後天的な観点がそこに加えられると
たとえばある民族では首が長いほうが美しかったり、
ふくよかな女性が好まれたり、耳が大きいほうがよかったり
色々な要素が付け加えられて
民族ごと、個人ごとに微妙に判断基準が変わって当然。

それに加えて私のように日本人でありながら
イタリア生活が長くなって
少なからずイタリアの判断基準を
刷り込まれている可能性のある人間では
日本で暮らす日本人とも
イタリアで暮らすイタリア人とも
また違った結果が出てくるかもしれない。

美しさの基準や好き嫌いってすごく個人的なものであるけれど
その根底に遺伝子学的な要素や文化的背景があるのは
きちんと調べたらすごく面白いのではないかなぁ。
この調査結果の論文読んでみたいなぁと思っています。

フィレンツェ在住の女性で
この調査に協力してくれる人探しています!
そのうち連絡するかもしれません。
そのときは皆さん協力お願いします。


Allergia di Polline

2007-03-11 16:49:09 | 日記・エッセイ・コラム

今年もこの季節がやってきましたね。
例年並みなのか、例年より少ないのか、例年より多いのか
もう、そんなことはどうでもいいのです。
いずれにしても症状はでるわけですからねぇ。

イタリアでも花粉症という症状は年々認識されてきて
花粉アレルギーとか
人によっては「花粉インフルエンザ」と呼んだりしています。

日本のほうが花粉症の認知度が高くて、
それに関する情報から対処法、グッズまで色々揃っています。
うらやましい限りです。
とはいっても私は日本にいて発症している時代から
薬もグッズも特に何も使わずに
ただひたすら目のかゆみと鼻水とくしゃみと闘っているので
イタリアにいてもティッシュの消費が増えるくらいで
いつもと変化はないんですけど。

先ほどネット上を放浪していたら
ベッド周りに花粉を残さないようにするとかなりラクである
という情報発見。
確かにどうしても外から入り込んでしまう花粉を
ベッド周りに持ち込むと
寝ている間に一番苦しいという状況に陥って
朝の目覚めが悪くなり、朝からくしゃみと鼻水の襲われたりします。

ベッドメイキングして花粉を払い落としたら
その上に即座にカバーをかけて花粉をシャットアウト。
寝る前にそのカバーをそっとはずして洗濯機に放り込んで
花粉に冒されていないベッドで眠るようにするとよいらしい。
そういわれればその通り。

しかし我が家の場合、
なぜか私が外から戻ると
ベッドの上で嬉しそうにはしゃぎまわるちびっ子二匹がいて
花粉以外に彼らの短い毛も一緒に
ふわふわベッド周りに浮遊している状況が頻繁にあって
しかも部屋に浮遊する花粉をつけた状態で
ベッドカバーの下に潜り込んで寝ているやつもいるので
なんとなく効果薄な気がしてきました。

部屋の湿度を上げるというのも効果的な気がするのだけど、
我が家は恵まれたことに、湿度が非常に低いからっとした環境。
これをわざわざ湿度上げるには相当な努力が必要。

今年もやっぱり例年通り、花粉と闘いつづけるのですね…。