旧道を走る路線バスの運転手がバスを止めて、窓を開け「ありがとう!」とお礼を言われた。ずっと毎朝気になっていたのだが、今朝は10センチほど降り積もったふわふわ雪で、道路脇の山肌の竹がしなって、道路を塞いでいた。
子供たちと一緒に歩きながら、脇を通過したバスが止まって、乗客の男性と運転手が二人外に出て、道を塞いでいる竹をなんとかしようとするが、なかなか、思い通りにならない。「切ればいいんだけど、ノコギリないしなあ」と私も加わって、喋る。
交通標識に雪だらけの竹の先をひっかけて、なんとかバスは通過。ちょうどそのあたりで、私は散歩の折り返し。子供たちと別れて、長靴でとぼとぼ雪道を戻ったのだが、帰宅する頃は身体が暑くて、ポカポカ。上のジャンバーを黄色の交通安全用に着替えて、ワイフの車で現場に行く。
3カ所ほど、歩く子供でも頭に触れるほど、道路脇の山肌から雪をかぶった竹が覆いかぶさっている。引っ張ると、竹の葉に降り積もった雪が一斉に襲ってくるが、なあに構うことはない。竹切り専用の小型のノコギリで、思いっきり切り取ってやる。
脇に軽自動車を止めて、ハザードランプをつけ、その作業をしていると、ちょうど戻ってきた先ほどの路線バスが止まって、私にお礼を言う。
本来、山主の管理義務違反だから、他人の山の立木を勝手に切っている私の行為を非難されたら、反撃するだけの心構えはあるのだ。正確には、損害賠償請求出来る。通行中の車だって、触れれば傷がつく。
もっとも、旧道脇の山肌は急で、誰もまともに管理できないし、高齢化しているし、知恵も知識も気力もない。利口な山主は、かなり山肌の山木を切ってあるが、それは一人だけ。誰一人、私の勝手な行動に文句を言うことはないだろう。知らないが........。
今の時代は、明らかに「社会迷惑」であっても、なかなか「実力行使」をすると、後々が面倒で、行政も簡単に手が出せない。そんな時代なのだ。
この2年、世界中がコロナで苦しんでいる間に、世界の超億万長者10人の資産が倍増した。不思議だねえ。世界の仕組みは呆れるばかりだ。