ずいぶん前からアグファのロジナール現像液を使ってみたかったが濃縮ボトルなので送料に1000円もかかってしまい、なかなか試せなかった。
500ccで2,280円と一見高いようにも思えるが、なんと標準希釈が1:50や1:100なのでずいぶんリーズナブルな現像液です。
ちなみにD76は原液か1:1、僕がよく使うXTOLは1:1が標準でせいぜい1:3まで。
このロジナールにいたっては1:100も平気で使えるそうですが、なにせ初めて使うとなれば、頭の中で希釈倍率を計算しながらも、ほんとにこんな薄くて大丈夫?という考えがなんどもよぎって、基本薄いネガが好みの僕も45秒も押して、おそるおそるリールからほどいて祈る気持ちでネガを透かしてみた。
濡れたそのフィルムは俗にいう腰のあるネガだった。
XTOL現像とは対局にあるようにも感じるが決して固いネガではなくバランスのとれた優れた現像液だと思う。
ただアグファも現在は現像液を製造していなくてこれはRODINAL処方のR09 ONE SHOTという現像液になります。
今回アップした画像のデーターは 原液1:水道水50 20℃(±0.5℃ヘアドライヤーで微調整) 前浴なし 初回1分連続撹拌 1分ごと10秒ゆっくり2回半倒で13分45秒 QW使用 15分水洗。
(10分を越える長現像のときは1分ごとに1回を極く静かにしか撹拌しないが、今回は水の中に目薬を入れるようで何とも心もとなくて多くしてしまいました)
自分の好みでいうならスキャン用ネガなら12分、プリント用ネガで13分くらいだろうか。
この夜もLPLステンレス大タンクを3本並べて停止を漬けた順に現像をしましたが13分もあるので手際よく現像が出来ました。
初めて使った感想は切れる!とにかくシャープ。
粒状は標準だが何よりハイライトの美しさとディープシャドウの描写が自分好みでした。
135フィルムならXTOLやTMAXより粒子はいくぶん大きくなるのだろうか?
何もかも良しとは無理な話しだが、またフィルム現像の楽しみが増えました。
ただ、ボトルが固くエアが追い出せないし酸化が早いとのことなので、どこで見切りをつけて処理するかが課題となりそうです。