アンの絵本日記&g

大人にも楽しめる絵本の紹介と
稲垣吾郎さんについて(時々)語ります。

新川和江さん

2024-08-23 17:41:43 | 本と映画
月刊も含め週刊漫画誌が全盛期だった頃
何の漫画だったのか、何に載っていたのかすら忘れたのに
その詩だけが記憶に残り
社会人になり自分で本を買えるようになってから
買った・・・詩集。

『記事にならない事件』

見ましたか? とある森かげ
しなやかに伸ばした少女の腕から
枝が伸び 葉が生えて
みるまに いっぽんの木になってしまったのを
見ましたか?青年がその木のそばで
紺の上着を脱ぎ捨てた
とみるまに鳩になったのを

(電話のベルは 鳴りっぱなし 鳴りっぱなし
誰も出ない 誰もいない 今日は日曜日)

郊外電車にあかりがつくと
人たちはそそくさとまたにんげんを着て
ビジネスの街に帰ってくるが
聞きませんか?この頃近くの牧場では
休日のあと 見慣れぬ馬が
一頭や二頭 きまってふえているという話を

(電話のベルは 鳴りっぱなし 鳴りっぱなし
誰も出ない 誰もいない 月曜日が来ても)

「日本の詩集20 新川和江詩集」
角川書店:発行
昭和48年7月初版
昭和50年9月第3版

『比喩でなく』より『記事にならない事件』

8月10日心筋梗塞で亡くなられた、と新聞記事で知りました。
(享年95歳)
私の中の思い出のひとコマです。
素敵な詩に感謝しています。
ご冥福をお祈りいたします。


ドロンとビョンホン

2023-07-20 08:51:39 | 本と映画
※未鑑賞の方はご注意を。ネタバレ的なことを書いています。

先日、地上波でビョンホン主演の韓国映画(2016年)『エターナル』を観た。
残念ながら吹き替えで、吹き替えの方に罪は無いのだが、どうも韓国映画で吹き替えがハマったことがなく、今回もビョンホンの声で観たかったなぁ~というのが本音だった。
ところが気持ちが通じたのか(なワケが無い)本日KNTVで字幕版が放送されるのを知った。
こういう時ばかりは契約していて良かった!と思うのだ。

ただ・・・見終わった後に一番に感じたのは、「この映画って『シックスセンス』の韓国版なの?」ってこと。
最初の方で、かなりセキュリティーの甘さを感じていたが、途中からそういうことなら、と納得💧

とは言っても、さすがの演技者。
セリフが無くとも背中が語る表情だけで気持ちが伝わってくる。
そんなビョンホンの映画を全て観たわけではないけれど、一番のお気に入りは『甘い人生』(2004年)
この映画もセリフが少ない。
その少なさゆえに逆に演技力が光る。
で、この映画を観終わった後に感じたのは、「アジアのアラン・ドロンだ!」ということ。
(あくまでも個人の見解です)
アラン・ドロンを好きになったきっかけの映画が『サムライ』(1967年)
まだ子どもだった私がストーリーをよく理解しないまま、ただただドロンの寡黙な演技に惹かれたことを覚えている。
ドロン様・・・最近何だか揉めてるようだけど😓
私の中では永遠の美男子青年であることは間違いない🥰

「正欲」を読んで

2023-07-10 18:10:23 | 本と映画
朝井リョウさんの本。
そして今秋映画公開予定。
主演はWガッキー(稲垣吾郎&新垣結衣)

いい感じで終わるのかと思いきや、そうではない?
何かモヤモヤした感じが残ったんだけど💧私だけ!?
すでに多くの人が読んだこの本を、どう映画にしたのか、どんな結末になったのか、楽しみだ。
目の調子がすこぶる悪くて、読むのに思いのほか時間がかかったけど、読みだしたら途中でやめられなかった。
そして(多分)自分とは正反対であろうと思える役を、吾郎ちゃんがどう演じたのかも気になる。

※途中で、心にグッと響いた文章。
「つらさの原因は解消されなくとも、境目も見えないほどに積み重なっている色んなつらさを、一つずつ分解していくことで楽になる部分もある。」

一人十色

2023-04-12 11:13:15 | 本と映画
予約していた、梅沢富美男さんの句集「一人十色」(いちにんといろ)が届いた。
テレビ番組『プレバト』での選ばれた50句を集めた本。
最後の方でボツが続いて、いつになるのやら…とジリジリしたけど(^^;

でもボツになった句にもすごく気になった句があった。
それが添削例として収められたことがわかり嬉しくなった。

俳句を始めてから読めなかったり書けなかったりする漢字が、たくさんあることに気づいた梅沢さん。
小学生や中学生の漢字ドリルを買って勉強したとか。
その向学心にびっくりした。
添削はされたけど夏井先生が「小学生のファンが多いことも納得できる」と感心された句だった。
あの時、同席していたフルポン村上さんも「良い句ですよね、入れて欲しかったなぁ~」と話されていた。

個性的な役者さん、まだまだお元気で、これからも活躍して欲しい。



映画「窓辺にて」

2022-11-16 10:35:10 | 本と映画
ムビチケを買ったものの、いつ観に行こうか・・・とそのままに💧
たまたま仕事が早終わりした月曜日。
ひとりで利用するのは初めての駅前の映画館。
会員登録して座席予約に進んだら、私ひとりではないか!😓
(寂し過ぎますって~)
平日の夕刻だから?
サービスデーじゃないから?
いや、もともと穴場な映画館だから?
なのに行ったらパンフは売り切れって💦
(そもそも取り置きの数が少なかったのかしら)
で、いざ開演したら高齢男性が一人入ってきた。
観客ふたりきりの上映開始。
(それはそれで気まずい気もするわ)

内容は・・・まだ観ていない方もいるでしょうから書きません。

どこに落としどころを持ってくるのかが気になって、特に激しいシーンとか盛り上がりも無いのに、あの長時間が苦にならなかったのは、やはり映画の出来がすごい!としか言いようがない。

私は共感できた。
ただそれだけだ。
2回目観ますか?と聞かれれば微妙だけど、全世代の人に幅広く観て欲しい映画だとは思った。
1回は観るべきでしょ!といった感じだ。

悔しいことにパフェが食べたくなったのは確か。
監督のマジックに嵌められた(^^;


映画三選

2022-10-26 10:48:30 | 本と映画
韓ドラは、もっぱら気に入ったものを録画温存状態(・・;)
映画もCATVで放映されたものが延々とたまっていってる💧
なので、先日3本をまとめて観たのだが、自分のチョイスを思わず褒めるほど、3本とも秀逸だった。
(あくまでも個人的見解です)

観た順番だと「ファーザー」(2020イギリス・フランス合作)
認知症の父親を介護する娘の悩みと選択。
でも、視点はほぼ父親で描かれている。
なので、何が真実なのか、いつが今なのか、混乱する時もあった。
身内に認知症の人がいたら、きっと理解できるだろうな、、、
ちなみに姑もそうで、すでに施設に入っているが、コロナ禍で「県民以外面会禁止」という(すでに時代錯誤感が否めない)お達しで長い期間会えていない。
当然、その間に認知は急速に進んでいるようで、知らぬ間に骨折までして入院中。
私自身、可能性ある年齢でもあり他人事ではない。
ただひたすら哀しさが残る映画だった。
次が、大好きなスティーヴン・キング原作の映画「アトランティスのこころ」(2001アメリカ)
ホラーではなく、ファンタジー(?)といっていいのか、「スタンドバイミー」を思い出した。
不思議なパワーを持った男性は、その後どうなったのか気になって仕方ないんだけど( ̄▽ ̄;)そこはサラっとスルーした方がいいのかな(^^;

最後は実話をもとにした映画「あなたを抱きしめる日まで」(2013イギリス)。
こんな形で母子を引き離すなんて理不尽な!と思ったけど、今の時代でも形を変えて残っている悪行なのかも。
所々、あっという間に解決する展開とかあって、えっ!?って驚きつつ、やっぱり何か所も涙する場面があって辛い映画だった。
理不尽と書いたけど、そんなたやすい言葉で片付けていい話じゃないよね。

今日の本

2021-06-01 16:31:27 | 本と映画
「電池が切れるまで」
子ども病院からのメッセージ 
すずらんの会:編者
角川書店:発行
平成14.11初版
平成16.6第13版(1200円)

長野県立こども病院の院内学級で、学ぶ子たちの輝く言葉が収められている。
当時、腫瘍科医師だった石井栄三郎先生のあとがきより
『医療は人の苦しみを和らげてあげるのが本来の姿だと思う。
それがいつしか、医師は人の命を左右できる存在と勘違いするようになった。
傲慢な考え方だ。
命にとって大切なことは長さではなく、質である。
命の質を決めるのは、温かな家族とのふれあいだということをS君は教えてくれた。』
(そのS君との出会いと別れの経緯も記載されている。)



今日の絵本

2021-05-19 17:26:26 | 本と映画
「なぞなぞライオン」(17分)
佐々木マキ:作
理論社:発行
1997.11第7刷(1000円)

絵本というより短編が3本入った本。
「なぞなぞ」と「早口ことば」と「しりとり」で、女の子がそれぞれの動物たちと対決する話。
賢い女の子に勝てるかな???

※写真は、やっと雨の止み間に見に行くことができた某公園のバラ。