田中悟の片道旅団

大阪で芝居と弾き語りをしています。

切符

2012年06月07日 | 日記
東京で電車に乗って移動中のこと。

とある駅で改札を出ようとしたら、改札機に入れた切符が出てきた。

乗り継ぎをする訳でもない。料金が足りない訳でもないし、改札が閉まったりする訳でもない。

「?」と思いつつ、無意識にその切符を手に取るものの、駅員さんもこちらを見たままノーリアクション。

まあ良いかと何気なくポケットに入れた瞬間に、その切符のことは忘れてました。

思い出したのは新大阪まで帰って来た時。

もの凄く疲れてたけど、何だか地下鉄に乗るのが嫌になって家まで歩いて帰ろうと思ったんです。

新大阪駅を出た時に僕は何故だが無意識にその切符を手に握っていました。

「あれ?駅の外におるのに、なんで切符持ってるんやろ?…ああ、あの時の切符か。ポケットに入れたままやった。ぽけっとしてた、なんつって。」

などと思いながら、どこかのゴミ箱にでも捨てようとしたのですが、

「ちょっと待て。これぞ旅の思い出や。今回の東京でのことを忘れん為に、この切符を大事に取っておこう!」

と思ったのでした。

大阪に帰って来たら、瞬時に日常に飲み込まれました。

目の前の仕事とか、いつもの自分がそこにいます。

忘れたらあかん。そして東京の続きを大阪でする。

行くことが目的じゃない。行って帰って来て、掴んだことをしっかり行動に移す。

でも、一体何を掴んだと言うのだろう?

全てがぼやけてる。ぽけっとしてる。まさか掴んだものはこの切符だけって訳じゃないはず。

人生にも切符ってあるんやろか?

家路の途中、長柄橋を渡っていると夜の淀川の上を電車が走って行きました。

さながら銀河鉄道のようでした。低空飛行やけど。




Got a one way ticket to the bulues
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