田中悟の片道旅団

大阪で芝居と弾き語りをしています。

ブルースじゃない歌にブルースってタイトルをつけてもいいじゃないか

2019年03月11日 | 日記


最近また悪魔が増えている。
あそこにも、ほら、あそこにも。
ガードレールに腰掛けたり、
信号機にぶらさがったり。
威嚇しているのか、
それとも隠れているのか。
こっちを見ている。
さほど不気味に感じないのは俺の感覚が麻痺しているせいだろうか。

やつらは意外と大人しくて、
見ようによっては穏やかな顔をしている。
一人、俺に話しかけてきた。
「調子はどうだい?」
俺は一応無視してから、
ちゃんと会話に応じるんだ。
「調子は悪いね」
こいつらは本当に悪魔なんだろうか?
俺には悪魔に見えるから、俺はこいつらを悪魔だと思っているだけ。
「俺は悪魔だけど悪魔じゃないぜ」
悪魔が言う。
悪魔だけど悪魔じゃないって何なんだ。
「俺は悪魔だけど悪魔じゃない。俺はお前だよ」
何となくだけど分る気がする。

夜ともなれば街頭が街をオレンジ色にする。
街の一部を温かく照らして、
影ばかりが冷たくなる。
影はノイズで出来ている。
ノイズは人間の体温を奪っていく。
逃げ込む先は音楽さ。
音楽だけが俺の心を救ってくれる。
人種なんてどうでもいいさ。
どうでもいいって言いながら、
俺は黒人の音楽を素晴らしいと思っている。
何も分らないけどそう感じている。
感じることを信じている。
信じるよりも感じている。

コンビニの前で足を止めた。
悪魔はもういなかった。
俺の歌はつまらないリズムで、
つまらないメロディをなぞっている。
今も昔もこれからも。

夜だというのに朝をイメージした。
さて俺はどこに行くんだか。
行く先なんて分らない。
交差点に立ちつくして考えてみようか。

「俺は悪魔だけど悪魔じゃない。俺はお前だよ」

少しだけ神様を信じてみようかと思った。
だけどそれはただの気まぐれ。
だけど俺は信じている、
人間って動物もそう悪くはないはずだって。
悪魔もそうさ。
「俺は悪魔だけど悪魔じゃない。俺はお前だよ」
そうかもね。
俺は悪魔かもね。
つまり人間なんだけど。

ブルースじゃない歌にブルースってタイトルをつけてもいいじゃないか。
だけど俺の歌はブルースじゃない、
ブルースじゃないんだ。
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ラブソングぐらいでちょうどいい

2019年03月10日 | 日記
悲しみなんて

穴ぼこさ

落ちて初めて分る悲しみさ

だからやっぱり

悲しみなんて

穴ぼこさ

誘えよ

誘われろよ

男と女

男も女も最初は同じさ

わざわざ分れたんだよ別れたんだよ男と女に

だから分かちあうんだよ

分かちあいたいんだよ本当は

でも奪いあっちまう

残念だね

だからさ悲しくて寂しくて

誘うし誘われるし

それが一番正しいよ

俺達人間は

物質なんだ

肉体なんだ

質量なんだ

重力なんだ

引力なんだ

グラビティなんだ

だから引きあうんだ

それでいて零であり無限なんだ

引き合うから

ラブソング書いて歌うんだ

ラブソングって言った途端にくだらくなるね

くだらないのがラブソングで

ラブソングはくだらなくて

人間なんてくだらなくて

愛なんてくだらなくて

だから

ラブソングぐらいがちょうどいい

ラブソングぐらいでちょうどいい



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3/5 ロージーABENO

2019年03月09日 | 日記


【セットリスト】
ラブ
シュールなる夜
夜走曲
消えちまえ大切なもの
天国まで


3月最初のライブはロージーABENOでした。
この日は「シュールなる夜」を2曲目に。
少しアップテンポな曲を前半に歌うことで、
30分間のステージの印象が今までと少し変わるんじゃないかな?
なんて思いました。
あと、田中悟という人物に対する印象も。

何年間も「ラブ」から始まるというセットリストでやっていますが、
これをいつまで続けるか?
「ラブ」を作ったのは確か20代後半頃で、
歌詞の内容がとても若いというか、歌の主人公が“少年”ですね。
50歳目前の僕が歌っても、
作った本人だから違和感なく伝えられるかな?なんて思っておりますが…
今後は例えば30分間5曲のライブなら、
どのタイミングで歌えばこの曲がより映えるのかとか考えてみたいですね。
「夜走曲」も長く歌い続けたい曲です。

この日はライブ終了後に、
共演者さん、お客様、ちあきママから「シュールなる夜」の感想も頂けてました。
とても嬉しかったです。
リアクションを貰えて当たり前の世界(世間)ではないと思うんです。
それは芝居の世界で徹底的に味わってきました。
箸にも棒にもかからない、
誰の目にも止まらない、
演出家からダメ出しさえ貰えない、
マネージャーやスタッフから声も掛けられない、
そんな若手時代。
でも卑屈な意味じゃなくて(卑屈な時もありましたけど)、
それが当たり前だと思ってました。
そこからいかにして這い上がるかが大事なんだと。

今も這い上がった感はゼロです。
でもミステリーイベントでは多くの皆様が楽しんでくださいますし、
念願だった音楽活動も出来るようになり、
各お店の店主さん、共演者さん、お客様に恵まれて幸せです。
天国みたいです。

あ、

「天国まで」もまた最近歌うようになりました。
これも20代後半頃に作った曲。
長く歌っていきたいです。




次回のロージーABENOは4/5(金)。
頑張ります!




ロージーABENO

【日時】4/5(金)19時オープン19時半スタート
【料金】2000円(1ドリンク付)
【場所】ロージーABENO
【出演】西村理恵 NAKASTU くろべ 田中悟

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ビターエンド

2019年03月08日 | 日記
ブラックペッパーふりかけたけど
黒くならない
もっと刺激が欲しいけど
何もかもが尖らない

世界はカラスのシルエットと夕映えの空
街には好き勝手な配色を
コーヒーが飲みたい

崩れかけた煉瓦の壁に
ロックンロールを飾ったら
窓の向こうの空は青色に変わるかな
君の声
君の影
君のストーリー
もう少し距離を縮めてもかまわないだろうか

ブラックペッパーをふりかけたけど
黒くならない
黒く塗り潰したいけど
白い

コーヒーに何か浮かべよう
シナモンの香りがする
はじっこだけ齧ったチョコレート
ゼリービーンズをばら撒こう

ビターエンドなストーリー

飛んだ





BEA'S CAFE

【日時】3/16(土)19時オープン19時半スタート
【料金】1800円(1ドリンク付)
【場所】BEA'S CAFE
【出演】山田智史 田中悟 ツーストローク 西川哲矢
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2/22 心斎橋ロージー

2019年03月07日 | 日記
先月22(金)は心斎橋ロージーにてライブでした。



【セットリスト】
ラブ
夜走曲
シュールなる夜
消えちまえ大切なもの
天国まで


新曲「シュールなる夜」3回目の歌唱となりました。
緊張や不安もあるのですが、
この曲に関しては歌える喜びのほうが大きいです。
なんか、今まで作った自分の曲の中では、
作風が浮いているようで、それでいて全体に馴染んでいるようで。
単純に静かな曲が多いので、
こういう、ややパワフルな曲があると選曲が楽しくなりますね。
ややパワフル…そう、「やや」なのです。
パワー全開という訳でなく、ベースは静か。
動ではなく静というか、
明ではなく暗といった感じですね。

久しぶりに歌った「消えちまえ大切なもの」も、
ややパワフルな歌。
この歌は、
激ではなく寂といった感じです。
明ではなく暗、激ではなく寂、
そんな世界ですね、僕の歌は。今のところですが。




間もなく移転をするBARロージー。
この場所で10年も続いたお店で僕は断トツ新参者です。
この歴史の変わり目のタイミングで出入りさせて頂いていることが至極光栄であります。
ロージーさんがなければ三ツ寺会館という超デイープなビルに、
足を踏み入れることはなかったんじゃないかな。
もしかするとこの日が個人的にラストになるかも知れないので、
記念に(?)ステージの写真を撮りました。


次回も三ツ寺会館になるか?
あるいは新店舗になるか?

まだ流動的なのですが、決まりましたら詳細お知らせ致します。
どちらも素敵です(^-^)

※新店舗は今のお店のすぐ近くなので、どちらにしても心斎橋です♪



心斎橋ロージー

【日時】3/29(金)19時半オープン20時半スタート
【料金】2000円(2ドリンク付)
【場所】心斎橋ロージー
【出演】H2 KOOLJOE 田中悟 芳本春治 hajime the end 
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夕映えのリンネ

2019年03月05日 | 日記
言葉を吐き出さなくちゃ
せめて言葉を
言葉が言葉になってなくてもいいから
吐き出さなきゃ

時間は刻一刻と過ぎていく
でも
俺はずっと同じ場所を廻っているだけかも
地球が回るもの同じことなんだろうか
どうでもいいけど

どうでもいいことばかり考えて
どうでもいいことばかり吐き出しているから
どうでもいいような人間になっちまったのか

君の影が色濃くなるにつれ
俺は君の世界から消えてしまいそうだよ
また廻り廻って
君の前に姿を現すつもりだけどね

赦されるかな

知らないよね

そんなこと


夕映えのリンネ

目の前の景色
それはまるで輪廻さ
毎秒ごと変わりゆく雲みたい
じっとしてられなくて、ごめんね
急ぐ 急ぐ

よく考えてみなよ
そこにあるのは
一瞬にして消える泡さ
とどまること出来ない情
廻る 廻る

思いどおりに色塗ってみな
どうせ今だけさ
遠ざく思い
夕映えばかりを色濃くしてゆく

喜んだり泣いたり
し足りないんだね
こぼれた泪は雨みたい
指先からまる水色
流る 流る

もっと綺麗な虚しさで
全て塗り潰せ
感情のない心
夕映えばかりを何度も繰り返す

何となくなんだけど
気に入らないものを
手にしてみたり
壊してみたりすれば
何もかも少しぐらいは
好きになれるんじゃないかなって
そう思うよ

思いどおりに色塗ってみな
どうせ今だけさ
遠ざく思い
夕映えばかりを色濃くしてゆく





ロージーABENO

【日時】3/5(火)19時オープン19時半スタート
【料金】2000円(2ドリンク付)
【場所】ロージーABENO
【出演】舞夢 田中悟 BABU 須藤大貴
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2/21 『第三木曜部』

2019年03月04日 | 日記
先月の21日は『第三木曜部』でした。
ラスト2回にして第50回目。
多数のご来場有難うございました。



「第三木曜部は何回やっても慣れません」
これはネタでもあり本音でもあり、何より僕の個人的な理想です。
どうせやるなら余裕を持ってスマートにやらず、
いつもギリギリの線で攻めていたい。
でもそれで進行や色んなことがグタグタになってしまっていたら…、
それはそれでイベントを開催する人間としては失格なんですけどね。

でもいい。

『第三木曜部』はそれでいいんだと、
最初から腹をくくっておりました。
初志貫徹です。
我侭です。
自由です。

ただ、全ては周囲の皆様のご理解ご協力あってのことだと認識しております。
お客様でさえもが理解者であり、協力者でした。
勿論ゲストの皆様も。


※ゲスト 北田ようすけさん


※ゲスト 山本直匡さん

今回はWゲストでした。
ラスト2回目にして初登場の北田ようすけさんと、
記念すべき第1回目にも登場して頂いた山本直匡さん。
初めての方と、お馴染みの方。
しかし、この日もギリギリまでドタバタして、
バックヤードでもステージ上でもあたふたしっぱなしでした。

僕はツイッターなんかで「有難い」とか「感謝」とかよく呟くけど、
実際にどれだけ恵まれた環境で生きてるかとか、
どれだけの人に支えて頂いてるかとか、
ちゃんと分かっているんだろうか?
年齢とともに頭も固くなり心も狭くなっていく。
若い頃からだけど今はそれ以上に我を通すこと譲らない。
ただそうやって未熟なまま生かされているということ、
せめてそれぐらいは分かっていたいなと思います。

感謝の言葉だけじゃ足りない気もするのですが、
有難うございますとしか言いようがなく、
心から「有難うござます!」の言葉を皆様に捧げます。

そしてあと1回、
ドタバタとした理想を追わせて頂きたいです。
よろしくお願い致します。






次回はいよいよファイナル!!
まだ全貌は決まっておりません。
確実に最後までドタバタと走り抜けます。
今月も楽しく笑いましょう(^-^)



ことぶきつかさ・田中悟の『第三木曜部』

【日時】3/21(木)19時オープン19時半スタート
【料金】1500円(1ドリンク込み)
【会場】かつおの遊び場 
【出演】ことぶきつかさ 田中悟 cookie
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