県の生活学習館の前のバス停で、バスを待つ間
雨に濡れたせいか、さっきからゾクゾクしている。
バス停には、すでに3人が傘をさして待っていた。
お待ちのお三方は、折りたたみではない大きめの
傘をさしていた。
いちおう、防水加工のフード付きジャンパーを
羽織ってはいるが、シトシト以上ザーザー未満の雨である。
誰か一人ぐらい、
「お入りになりませんか・・・」
って、声をかけてくれると思ったのに・・・さ。
お三方とも、わたしの(傘に入れてぇ!)視線を
さけるように、向きをかえるのである。
(フン! その仕打ち、雨より冷たいぜ!)と心の中で叫ぶ。
あたしゃ、ちっちゃいオバハンだよ。
お年寄りには親切に・・・
困っている人がいたら、手を差し伸べよう。
とかさ、生活学習館で学ばなかったんかい!
あ~・・・そうか・・・
知らない人から声をかけれそうになったら
逃げましょう・・・ってことだ。
などなど、心の中で悪態をつきつつ
雨に濡れてた 黄昏の街・・・
傘もささずに ぼくたちは・・・
と、「黄昏のビギン」を口ずさむちっちゃいオバハン。
今夜は電気式毛布をひいて寝よう。