晴海ヶ丘の空の下

大阪から淡路島に引っ越したアロマピアの 
“おばさんセラピスト” のひとりごと

ハーブ豆知識:レモンバーベナ

2020年04月13日 | ハーブ豆知識
清清しいレモンの香りを放ち、
ハーブティーの女王の名にふさわしい
多くの人に好まれるハーブですが、
華やかな神話や伝説のたぐいがほとんどないのが、
とても不思議なくらいです。

南米原産で、チリ、ペルー、アルゼンチンなど、
アンデス山脈の土着の植物で、
現地でもスパイスや香油として、よく使われています。

そして、1784年にスペイン人によって、
ヨーロッパに持ち込まれました。

ヨーロッパでは、もともとディナーのときの
フィンガーボールの水(指先をすすぐ水)に、
レモンの香りをつけるために利用されていました。

レモンバーベナは、フランス語で
「ヴェルベーヌ」と呼ばれ、
フランス人が好んで飲むハーブティーとして有名です。

また心を落ち着ける作用があると言われ、
ヨーロッパでは安産のために飲むと良いとされてきました。

和名はコウスイボク(香水木)と言い、
香水の原料に使われるのにふさわしい名前ですね。

葉は2~3年香りがもつので、ポプリやサシェ(香り袋)に
しても楽しめます。

レモンと名のつくハーブは、レモンバーベナの他にも
いくつかあり、レモンバーム、レモングラスは豆知識でも
取り上げましたが、植物学的には、まったく別のものです。

でも、共通しているのは、シトラール、シトロネラールなどの
成分が含まれていて、この成分がレモンのような香りを持ち、
神経を鎮め、元気を与えてくれる効能があり、
広く好まれる香りです。

他にも、「レモンタイム」「レモンユーカリ」「レモンゼラニウム」
「レモンセージ」「レモンベルガモット」などが、
レモンの香りのするハーブです。

効能
レモンバーベナ茶のレモンの香りは、
気分を落ち着かせ明るくしてくれ、
消化を助け、口の中がさっぱりするので、
食欲のないときや、食べ過ぎたとき、
風邪や生理時の偏頭痛や、のどの炎症、
気管支や鼻の充血、口臭、血行促進に
効果的と言われています。

水出ししたレモンバーベナウォーターは、
レモン水のようなその香りと味を楽しめます。

またリネンウォーターとして、
枕やシーツ、ソファー、クッション、カーテンなどに、
スプレーしたり、洗濯のすすぎに入れたり、
アイロンのときのスプレーとして
(スチームアイロンには入れないで下さい)など、
ヨーロッパでは、よく使われています。

[レモンバーベナウォーター]
レモンバーベナ フレッシュ 約15cm
      または ドライ  5g
浄水 1リットル

◎作り方
レモンバーベナに浄水を入れ、常温で3時間置き、
葉を取り出し、冷蔵庫で保存する。
※お急ぎの方は、少量のお湯で浸出し、
冷ましてから、冷水を入れると、早く香りも出ます。
(ごく淡いグリーン色で、かすかにレモンの香りがする程度が目安です。)

料理
ドライハーブとフレッシュハーブのどちらの葉を
使っても楽しめハーブティーとして利用するほか、
心身を暖めリラックスさせたいときに、
ヨーロッパではレモンバーベナのハーブティーと
同量のワインを調合して、鎮静剤がわりとして
用いられるそうです。

また、フレッシュハーブを刻んで、鶏肉や白身魚の
グリルの風味づけに使ったり、サラダに入れたり、
ジャム、ジュースなどに、レモンの風味をつけるのに利用されます。

[ブレンドハーブティー]
-食後はスッキリさっぱりと-
レモンバーベナ 小さじ1杯
スペアミント 小さじ1/3杯
マジョラム 小さじ½杯
-
朝の目覚めの一杯にー
レモンバーベナ 小さじ1杯
ローズマリー 小さじ1杯
ペパーミント 小さじ1/2杯

-風邪や過労で体調のすぐれないときに-
レモンバーベナ 小さじ1杯
エキナセア 小さじ1/2杯
エルダーフラワー 小さじ1/2杯
リンゴ(イチョウ切りのスライス) 3~4枚

-超フレッシュなブレンドで、リフレッシュ-
レモンバーベナ 小さじ1杯
レモングラス 小さじ1杯
レモンバーム 小さじ1杯       

ハーブ豆知識:レモングラス

2020年04月13日 | ハーブ豆知識
レモングラスティーは、もっともポピュラーな
ハーブティーのひとつですね。

ハーブティーに興味を持たれて
始めてハーブを買ってみたいという人に、
アロマピアがおすすめするのは、レモングラスです。

レモンの香りが爽やかで、口に含むとわずかに
酸味のあるスッキリしたレモン味がします。

レモンに似た香りがするのは、レモンと同じ
シトラールという成分が含まれているためで、
このシトラールは、化粧品、香水、洗剤、石ケンの
香料として広く利用されています。

和名は「レモンガヤ」といい
「メリッサグラス」とも呼ばれています。

インドでは数千年前から、ずっと人々に好まれ
利用されてきたハーブで、
インドでは「チューマナ・プールー」と呼ばれ、
これはレモングラスの赤い茎を表わす言葉です。

外観はイネやススキのようで、
草丈は90センチぐらいになり、
原産地は南インド、スリランカなどの亜熱帯地方です。

そのため、株分けでどんどん繁殖しますが、
日本では開花結実して種子が採れることはまれです。

葉は長いまま乾燥させ、編み込んでコースターや
リースを作るとお部屋に爽やかな香りを放ち、
日々の生活を楽しませてくれます。


レモングラスのリース

効能
インドでは、古来よりレモングラスの精油は、
解熱、感染症、腫瘍の進行を抑制するのに役立ち、
コレラの治療にも用いていました。

中国でも下痢、はしか、のどの痛みや
頭痛の緩和に利用していました。

精油を使ったオイルマッサージは、
スポーツによる打ち身やあざの解消、
立ち仕事の人の脚の疲労回復にも
効果が期待できるでしょう。

またフレッシュな香りは、長時間のドライブや
ジェットラグにリフレッシュ効果を
もたらしてくれ便利です。

職場や家庭において、タバコの煙で室内の空気が
汚れているなぁと感じたときも、
レモングラスの香りを漂わせると、
空気の浄化にピッタリです。

さて、レモングラスティーは、
フレッシュハーブとドライハーブの両方が使え、
胃の働きを刺激して、消化を促してくれるので、
夏バテで食欲減退気味のときにも、おすすめです。

ドライハーブ

ビタミンAが豊富なので、消化不良やおなかの
ガスを排出する作用や、貧血の予防にも役立つでしょう。

料理
料理にもドライハーブとフレッシュハーブの両方が使え、
フレッシュの場合は、葉が堅いので薄皮をむいてから、
適当な大きさに切ってスープ、魚料理、
カレーの香りづけなど、野菜感覚で使えます。

東南アジアやインド料理にはよく用いられ、
タイ料理のトムヤンクンやタイカレーなどには、
根元の白い部分(茎)を香りを出すために
叩きつぶしてスープの香りづけに使用します。

[鯵のグリル レモングラス風味]
あじの開きを、いつもとちょっとちがったアレンジで、
いかがでしょうか?
あじの開き
フレッシュレモングラス   適量
フレッシュタイム 人数分   適量

◎作り方
1. あじの開きに、レモングラス、タイムの
枝葉をお腹の部分にはさむ
2. 1.にレモングラスを上から巻き付け、
ホイルで包んで、オーブンまたは、
魚焼きグリルで焼き上げる

[コンソメ レモングラス風味]
さっぱりしたスープで食欲を誘います。
ゼラチンで少しとろみを付けた冷製スープも、おすすめです。
コンソメの素     1個
水         適量
レモングラス(ドライ) 小さじ1
極楽塩・コショウ

◎作り方
1. 水を、コンソメの素の指示通りより
  少し多めの量で沸騰させ、コンソメの素とレモングラスを入れる
2. 1.を極楽塩、コショウで味を整える

[レモングラスのシャーベット]
目が覚めるようなさわやかさ。食後のデザートにピッタリです。
レモングラスティー(濃いめ)    500ml  
極楽糖             100~150g
粉ゼラチン又は板ゼラチン     3g又は3枚
レモン汁             大さじ3
はちみつ             20g        

◎作り方
1. 粉(板)ゼラチンをごく少量の40℃位のお湯で、ふやかしておく
2. レモングラスティーを濃いめに入れ、ボール等に移し
極楽糖、ハチミツ、レモン汁を加え、味をみる。
(好みの甘さや酸っぱさに調節してください)
3. 2.に1.のゼラチンを入れ溶かし、あら熱をとり冷やす
4. 3.を冷蔵庫に入れ、2時間おきにフォークでかきまぜる。
*空気を含ませると、おいしいシャリシャリしたシャーベットになります

美容
レモングラス精油は、肌や毛の脂肪質の分泌を整え
開いた毛孔をひきしめるといわれ、
肌にハリとつやを与えてくれるという評判があります。

レモングラスのフレッシュナーを作りおき、
脚の疲れや、肌がたるんだり、
脂っぽくなっているなぁーと思ったときに、
香りとともにリフレッシュするのは、いかがでしょうか。

[レモングラスのフレッシュナー]
レモングラスドライハーブ     5g    
無水エタノール又はウオッカ   50ml
精製水 50ml

ガラスビン(密封用)-ジャムのビンなどに入れ2週間浸け置き、
レモングラスを濾してスプレー容器に移し替える