晴海ヶ丘の空の下

大阪から淡路島に引っ越したアロマピアの 
“おばさんセラピスト” のひとりごと

精油豆知識:ティートリー

2020年04月19日 | 精油豆知識
ティートリーは通常tea-treeと綴りますが、
本来はTi-treeです。

tea-お茶はツバキ科で、
ティートリーはフトモモ科なので、
お茶の仲間ではありませんが、名前の由来は、
キャプテンクックの船がオーストラリアに到着し、
乗組員と共に気晴らしにスッキリするお茶が
飲みたいと思ったときに、
オーストラリアの沼地に自生していた
香りのよいティートリーの葉を使って
お茶にしたことから、この木をティートリーと
呼ぶようになったそうです。

このようにティートリーがヨーロッパに広がったのは、
1770年キャプテンクックによってですから、
最近までヨーロッパでは、ティートリーよりも
同じフトモモ科のカユプテやニアウリの方が
一般的に使用されていたようで、
アロマテラピーに取入れられるようになったのも
近年になってからです。

でも、オーストラリアの原住民アボリジニたちは、
昔からティートリーの薬効をよく知っていて、
ティートリーの葉を使って、感染症を起こしたキズを
治していました。
名前の本来の綴りの「Ti-tree」の「Ti」は
アボリジニの言葉だそうです。

オーストラリアに入植したイギリス人たちは
先住民たちがティートリーを利用しているのを見て、
すばらしい殺菌消毒特性があることを知り、
キズ薬や医療用品が入手できないときには、
この葉を役立てました。
ティートリーの木は、とても生命力が強く、
木を切った後もグングン成長を続け、
2年後には、また伐採できるまでになるそうです。

また葉の色が表と裏でまったく違い、
表は葉緑素が多いため黒く見え、
裏は気孔(空気や水蒸気を取込むところ)が
多いため白っぽく見え、生命活動がさかんに
行われるエネルギッシュな木と言えます。
学名の[Melaleucaalternifolia]の
「Melaleuca」は「Mela(黒)」と「leucos(白)」、
「alternifolia」は「aitenus(交互の)」と
「folia(葉)」から由来した名前です。

効能
◎心に対する働き
強いショックを受けたときに、
ショックをやわらげ心を元気にしてくれる力があり、
リフレッシュしたいときにも効果的です。

生理前や、更年期のイライラなどの症状にも役立ちます。

◎身体に対する働き
先にも述べましたが、この精油の抗ウィルス作用、
抗感染作用、殺菌作用、殺真菌作用は、
すばらしいもので、消毒用アルコールと比較しても、
ティートリーと同じだけの効果を出すには、
かなりの濃度のアルコールとなり、
皮膚刺激が強くなり過ぎますが、
ティートリーなら皮膚への刺激も少なく
効力を発揮してくれると言われています。

またティートリーは免疫系をパワーアップし、
白血球を活性化し身体から毒素と汗を排出させ、
病気にかかっている期間を短くしてくれるとも
言われています。

とても強い殺菌力なので、真菌症にもよく用いられ、
水虫やヘルペスを起こしている部位には、
薄めずに塗るという処方をされる方もおられるようです。

美容
ティートリーは浄化力がきわめて強いので、
ニキビや単純疱疹、おでき、吹き出物の膿を
減少させてくれるので、トラブル肌の強い味方
となってくれるでしょう。

やけどや、フケにも有益です。

おすすめブレンド
◎インフルエンザや風邪の予防に
ブレンドa)
ティートリー  3滴
ユーカリ    2滴
ペパーミント  1滴

*芳香浴として、ブレンドa)をアロマポットに2~3滴入れる。

◎引いてしまった風邪を早く治したいときに
ブレンドb)
ティートリー  2滴
カユプテ    2滴
タイム     2滴

*芳香浴には、ブレンドb)をアロマポットに2~3滴入れる。
*キャリアオイル(オリーブオイルなど)30mlに、ブレンドb)を
入れてマッサージオイルを作り、1~2滴を手にとり、
胸や背中に塗ります。

◎肌のトラブルに(ニキビやカビや真菌による感染症など)
ブレンドc)
ティートリー  2滴
ベルガモット  2滴
ラベンダー  2滴

*クリームにする場合ブレンドc)をリコリスオイル30mlに入れ、
 ミツロウ10gを溶かした中に入れ、冷やし固める。
*マッサージオイルにする場合ブレンドc)を
 リコリスオイル30mlに入れ、洗顔後にうすく広げるように
 塗ります。

手作りアロマスプレーについて

2020年04月19日 | アロマ&ハーブ
コロナウイルス感染予防のために、
アロマスプレー、抗菌除菌スプレーを
手作りしてみようと思っていらっしゃる方へ

簡単に手作りできますが、
アロマ初心者の方のために
安全に作っていただけるよう、
ワンポイントアドバイス

まずは材料と作り方と使い方
出来上がり量を30mにする場合は
[材料]
アルコール 10〜15ml
 無水エタノールまたは消毒用エタノール
精油 6滴
 (抗菌、殺菌作用のある精油がオススメです)
 ユーカリ、ティートリー、タイム、
 ペパーミント、アベンシスミント(和ハッカ)
 ニアウリ、カユプテなど
精製水 15〜20ml

[作り方]
①スプレー容器にアルコールを入れ、精油を滴下し
 よく混ぜる。
②①に精製水を加えさらに混ぜる。

[使い方]
使うときによく振って、除菌したいモノにスプレーする。
手の消毒に直接スプレーする。

さて、このように材料さえ揃えれば、
アッと言う間にに作れますが、
ここでワンポイントアドバイス

アルコール
無水エタノールや消毒用エタノールが手に入らない場合、
アルコール度数50以上のウオッカや焼酎などの
お酒を代用できますが、アルコール度数が低い場合は、
精製水の量を少なくしましょう。

精油
・精油の原液が手についた場合は、
 すぐに流水で洗い流してください。
・3歳以上のお子様の手の消毒に使用する場合は、
 精油の量を3滴までで使用しましょう。
・3歳未満のお子様の場合は、直接肌に付けず、ルームスプレーとして使用しましょう。

精製水
精製水が手に入らない場合は、浄水、
ミネラルウォーターなどで代用できますが、
ミネラルウォーターは軟水と表示されているものを
オススメします。
水道水の使用はなるべくお避けください。

材料を揃えるのが面倒だなぁ〜という方は、
アロマスプレー作りをリクエスト開催していますので、
お気軽にお問い合わせくださいませ

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精油豆知識:ゼラニウム

2020年04月19日 | 精油豆知識
ハーブやお花を育てるのが好きな方なら、
よくご存知のゼラニウムは、鉢植えでも、
プランターでも丈夫に育ち、とても種類が
多いハーブです。

香りによってミント、ローズ、レモン、ストロベリー、
パイナップル、アップルなどのグループに分ける
ことができます。


アップルゼラニウム


パンジーゼラニウム(スプレンデッドゼラニウム)

園芸種や、アロマテラピーで呼ばれている
『ゼラニウム(和名ー風露草)』は、
本当は『ペラルゴニウム(和名ー天竺葵)』という名前です。

同じフウロソウ科でも、ゼラニウム属と
ペラルゴニウム属に分かれていますが、
以前は同じゼラニウム属とされていました。

ですからアロマテラピーでゼラニウムと呼んでい
る精油は『ペラルゴニウム』で、
PelargonimOdoratissimumは、
かすかにリンゴのような香りがしますが、
P.graveolensはローズの香りが葉や茎から香ります。


ローズゼラニウムの花

ゼラニウムという名前は、その種子が
鶴(ギリシャ語でgeranous)のくちばしの形に似ていて、

ペラルゴニウムは種子が
コウノトリ(ギリシャ語でpelargos)のくちばしの形に
似ているというのが由来だそうですが、
鶴もコウノトリも形は似ていると言えば似ていますよね。

ここでは、ややこしいので、以後通称のゼラニウムで
お話をすすめます。

ゼラニウムは何世紀もの間、
キズや腫瘍、骨折の薬として使用されたそうで、
また悪霊除けになるとされ、家の周りにたくさん
植えられていたそうです。

イギリスのビクトリア朝時代には、
冬になると鉢植えにして部屋に入れ
スカートが触れる高さに置き、
部屋を行き来するたびに、スカートが葉に触れ、
芳香が部屋にたちこめるようにし、
香りを楽しんだようです。

原産地はアフリカの喜望峰あたりだそうですが、
19世紀に入るとフランスの香水会社が、
バラの香りのするこの精油を使い始め、
アフリカの東にあるレユニオン島
(昔はブルボン島と呼ばれていた)で、
精油の商業的な生産が行われました。

20世紀に入るとモロッコでも生産を始めました。

フランスやレユニオン島を産地とする
ブルボンタイプやモロッコタイプ、エジプト産などは、
品質がよくローズのような甘い香りですが、
中国産は、少しハーブっぽい軽い感じで、
ローズのような香りも軽く品質が劣ります。

ゼラニウムは多くの香水と石ケンに用いられていますが、
ローズの香りを模造するのにも多く使われています。

最近夏になるとよく見かける蚊連草(かれんそう)は、
ゼラニウムの仲間で、チャイナグラス(シトロネラ草)と
アフリカンゼラニウムを異種交配して
開発されたものだそうで、
主成分のシトロネラールに蚊の忌避効果があり
防虫や殺虫に役立ちます。

実際イギリスの有名なキューガーデンにおける実験で、
葉っぱを食べる害虫の幼虫にゼラニウム精油を
希釈してスプレーすると、葉っぱを食べなくなり、
餓死するということが判明したそうです。

効能
◎心に対する働き
心の強壮剤として、ストレスを減少させ、
不安や心の動揺を鎮め気持ちを明るく高揚させ
心のバランスをとってくれます。
生理前や、更年期のイライラなどの症状にも役立ちます。

◎身体に対する働き
血液に対する働きにおいて、この精油は二面性があり、
止血効果と血液の流れをスムーズにするといった
血管を拡張したり、収縮させたりする働きがあり、
やはりバランスをとるオイルと言えます。

血液の流れをスムーズにするので、しもやけに、
利尿作用があるのでセルライトや、むくみを
改善するのに役立ちます。

そしてホルモン系の働きを正常にするので、
PMS(月経前症候群)や更年期の不快な症状、
乳房のしこりや腫れなどに効果を発揮します。

また肝臓、腎臓の強壮にも役立ち、
体液が滞留するのを防ぎ、
毒素を身体から排出するのに役立ちます。

美容
肌に対してもバランスをとるのに効果的で、
皮脂分泌のバランスをとって、
皮膚細胞のターンオーバーを遅らせてくれます。

むくみや、肌色が冴えないときに、
血液の流れを改善し、正常な状態へと導いてくれます。

おすすめブレンド
◎みずみずしさが無くなってきた肌(老化肌)に
ブレンドa)
ゼラニウム    2滴
パチュリー    1滴
ローズウッド  3滴

*キャリアオイル(オリーブオイルなど)30mlに、
 ブレンドa)を入れてマッサージオイルを作り、
 1~2滴を手にとり、朝晩マッサージする。
 フェイスに使用する場合は、キャリアオイル60mlに
 ブレンドする。

◎気持ちが落ち込んだり、ストレスでクタクタのときに
ブレンドb)
ゼラニウム   2滴
ゆず      2滴
ラベンダー    2滴

*芳香浴には、ブレンドb)をアロマポットに2~3滴入れる。
*キャリアオイル(オリーブオイルなど)30mlに
ブレンドb)を入れてマッサージオイルを作り、
1~2滴を手にとり、みぞおちや、首筋、足の裏に塗ります。