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<今日のテーマ>: ナミビア全土でゾウを追う
ナミビア北西部の広く開放的な乾燥した土地には、世界最大の陸上動物であるアフリカゾウ(Loxodonta africana)が生息している。多くの大型哺乳類と同様、これらの象徴的なゾウは絶滅の危機に瀕している、農業の拡大、都市化、人間とゾウの対立、密猟の脅威にさらされている。個体数が減少し続ける中、研究者達は、個体群の生存可能性を高めるための重要な戦略として、保全回廊(生息地間のリンク)に目を向けている。
新しい研究では、研究者達は、 GPS 追跡データと衛星画像を組み合わせて、ナミビア北西部の地形全体でゾウの動きをマッピングした。その結果、象は国立公園や隣接するクネネ地方のコミュニティ管理地など、この地域の保護地域内を自由に移動しているが、各保護地域間での移動はほとんどないことがわかった。この研究は、ランドスケープ・エコロジー誌に掲載された。
ランドスケープの接続性は、生態学的および遺伝的な観点から重要である。 22,000 平方キロメートルを超えるエトーシャ国立公園は、ニューハンプシャーとほぼ同じ大きさであるが、一つの公園で全種を維持することはできない。孤立した地形内の哺乳類の小さな集団は、近親交配のリスクが高く、単一の壊滅的な環境によって全滅するリスクが高くなり得る。
研究者達は、8年分の GPS 追跡データを使って、ゾウの居場所だけでなく、ゾウがどのくらいの時間滞在し、どれだけ速く移動したかを示す「ムーブスケープ」を作成した。
次に、研究者達は、衛星画像やその他の現地データを使って、地形の特徴がゾウの動きにどのような影響を与えたかを評価した。水の存在は、ゾウの動き方を決定する最も重要な要素だった。ナミビアの乾燥した風景の中で、象は川沿いを歩き回り、水飲み場の周りに集まった。左上の比較イメージ(左側)は、2024年3月7日に取得したもので、エトーシャ国立公園と北部の地域にあるいくつかの水飲み場と川を示している。これには、アフリカ最大の塩田であるエトーシャ・パン(Etosha Pan)の一部を含む、塩の堆積物がある地面の窪み、いくつかの窪みが含まれている。
ゾウは、水飲み場を超えて、町から離れた平坦な場所に住み、食料が手に入る地域に留まる傾向がある。これらの大型草食動物の主な食料である植生の健康状態と密度を測定する。左上の疑似カラー画像の右側は、植生が特に豊富な2024年3月7日のこの地域を示している。
重要なことは、この調査の対象としたした全てのゾウが同じように動いたわけではないということである。一部の行動は性別の境界を越えて分割された。例えば、ここでは、オスのゾウの動きよりもはるかにメスのゾウの動きに影響を与えた。これは、エコロジカルには理にかなっている。メスのゾウは、子ゾウや幼体などの家族グループと一緒にいる傾向があり、全員に食事を与えるためにより多くのリソースが必要である。一般的に、オスのゾウは、家族グループよりも分散し、繁殖とフィットネスの目標を達成するために多くのリスクを冒す傾向がある。
また、個々のアフリカゾウの間にも多くのバリエーションがあった。これら行動の範囲を確認することは、土地管理者が、例えば水飲み場のある地域の保全に焦点を当てるなど、一般的な行動に合わせた努力を助けると同時に、個体群の健康にとって重要な、ゾウが地域間を移動した場所などの、稀な行動を考慮するのに役立つために重要である。
<ひとこと>: 大判はイメージのリンクから。
<出典>: Earth Observatory