
どうも幸介です。本日は大人クラスより寺山さんの絵をご紹介いたします。まずはご本人のコメントから↓
「以前、自分が撮った写真を基に描いた絵です。写真の時点で気に入っていて、いつか絵にしようと寝かせていた写真でしたが、今回こういう形で鉛筆で描いてみました。
奥行きとメリハリを意識して描いたのですが、それなりに上手く表現できたかなぁと思っています。
また、後付けした余分なものが今回目立ってしまって、見る人にとってそれがプラスなのかマイナスなのか不安なところではありますが、自分としては楽しんで描けたのでアリとしています。
(長文でスミマセン…。)」
写真模写、というと別段新しい響きはありませんが、今回の寺山さんのこの作品の素晴らしさはその「視点」ではないでしょうか。もはや絵の中に視点が入っています。普通、写真模写をするとただの模写・きれいな絵になってしまいがちですが(そのただのきれいな絵にするのにももちろん相当技術は必要なのですが…)今回のこの作品は模写とは思えない、まるでこの場所でこの景色を見て描いたような「視野・視界の広さ」にあると思います。
道路の広さ、空と地面との空間、この場所に流れる空気の見えるとても視野の広い絵です。模写でこの「空気」を出すのは、ほんとうにすごい事なんです。視点がしっかりしているからこそ、ご本人曰く「後付け」の部分も蛇足にはならずに絵の一部として成り立っているのではないでしょうか!!
絵の中に視点を持って行ってくことは、なかなかやろうと思っても出来る事ではありません。僕自身、絵の中の空間を描くことについて常に悩んでいますので、この作品には「これだ!!」と感じるものがありました!!
田中幸介