
来年6月で絵画教室アトリエ・ミオスは20才です。皆様の暖かいご支援のお蔭で大人の仲間入りをさせて頂ける事となりました。
大学卒業後父に300万を借金し保証人を頼み、「月謝はタダでいいから」と、友人や親戚の子に生徒になってもらい絵画教室をオープンしました。授業のない平日は他の絵画教室で講師をしてノウハウを盗み、夜はスナックでバイトしながらお客様を喜ばせる話術を学び、土日は似顔絵描きなどのイベントで稼ぎつつ人を楽しませるノリを習得し、お金をもらいながらアトリエ講師の職業に活かせる勉強ができる仕事を選んでアトリエの家賃を払いました。
こう書くと苦労したように見えますが、好景気世代に生まれ育った人間の辞書に“失敗”という文字はありません。バブル弾けた後の起業でしたが、成功するビジョンしか見えませんでしたので気負いも無くお気楽でした。
では実際の行動はどうだったかと言えば、
幼児・小学生には教育に良くないであろう言葉遣いで話し、悪いことをすれば躊躇なく暴力を振るう
受験クラスの保護者様には自分の事は棚に上げ偉そうに説教をたれ、時には泣かす
学生達には友人のように接しオールナイトで遊び、真面目ちゃんには若い内に親を泣かす必要性を説く
大人クラスの方々には娘や孫のようにかわいがって頂き、年下の方は上手にそそのかして尊敬してもらう
という勝手放題な仕事っぷり。そりゃあお気楽でしょうよ、と自分にツッコミ。
このような私を「先生」と呼んで頂く皆様に土下座する代わりに、今まで通りこれからも愉快で人生の為になる授業を提供させて頂きます。
1日12時間労働・週7日授業がありますが、脳の思考サイクルでは「快楽」の感情は「衝動」へ繋がり行動へ移し、動いているものは動き続ける習性を持っているそうです。休日がなくても楽しい授業は次の活力へ繋がり、休み無く働くことが習慣化すれば「苦痛」はむしろ「快楽」に変わります。
毎日授業をしたくても生徒さんがいなかった19年前を思い出し、本業のみで食べて行ける幸せを噛み締め、通って下さる生徒さんと支えてくれるスタッフに深く感謝し、今年の締めとさせて頂きます。
本年も大変お世話になりました。どうぞ皆様、良いお年をお迎え下さいませ。
2013年12月31日 アトリエ・ミオス代表 小原京美