
いつまでもお正月開け気分でいたのですが、気づけばもう節分が間近に迫っていました。うーん、年々時間がすぎるのが早くなります…。
さて本日は水曜午前大人クラスより、松岡さんの日本画をご紹介します。
紅葉が鮮やかに目に飛び込んでくるこの作品。京都光明寺、薬医門の紅葉をモチーフに描かれました。ちょうど秋頃に描き始め、昨年末に完成。なかなかスピーディーに、勢いに乗って描き上げられたように思います。
赤と朱と黄色、オレンジにピンクと暖色が作り上げる色の層が美しく、風に揺れる葉の音まで聞こえてくるようです。緑と赤の対比でより紅葉が鮮やかに映りますね。門と木々の黒が一面の紅葉を引き締めています。色を載せる際、今回も松岡さんはスポンジの表面を毟ってポンポンと絵具をおいていきました。そのランダム性が画面をいきいきと自然に見せています。
こう良い作品を見ていると、欲が出てきてしまうのが人の性。葉の重なりや裏の光の当たらない所に思い切って暗い部分が出てくると、より空間が強調されて美しい作品になると感じます。が、明暗は水墨画で得意な松岡さんなので、今回のこの色は鮮やかさを重視したからこそかも…。何を主題として見せるのか、そのためにどういう嘘をつくのかなど、作品を作る際に考えることはたくさんあります。
この作品が完成して、とりあえず展覧会用の作品一枚は用意出来たので一安心!と松岡さんおっしゃっていたので、今年の生徒展覧会でぜひご覧ください。季節も秋にぴったりで計画的、素晴らしいですね(み、見習わなきゃ…)。次回作も着々進行中。ますます楽しみです! 庄司でした。