
斉藤 画材左から:パステル・パステル・パステル・色鉛筆・パステル
どうも幸介です!本日は大人クラスより斎藤さんの5枚にもおよぶ連作をご紹介したいと思います!こちら、ご自宅で飼われている猫ちゃんをモチーフにした作品ですが、連作、というか全く同じ構図で反復練習かのように描かれています。『どういうふうに、どんなタッチ(画風)で描くのが自分に一番合っているか』を探すための連続作品とのこと。同じ絵を5枚も描けだなんて僕には苦行のようです。なんというかこういう「コツコツと納得いくまで続ける」って、体育会系の描き方だと思いませんか!?毎日真面目に同じ練習を続ける野球部のようです。
同じ、といってもそれぞれ実験的に画用紙の色や着彩の順序のアプローチを変えつつの制作でした。上記の画像は、左から制作した順番で並べて掲載しています。皆様はどの作品が一番気に入りましたでしょうか。
一番左の作品は、目の荒い画用紙にブラウンのパステルで、ダビンチのスケッチのような風合い。
二番目の作品は、しっかりとデッサンを行い背景にも暗さを入れたレンブラントのような作品。
真ん中三番目の作品は、暖かな毛並みの着彩に背景の水色が差し色になって、可愛らしい印象です。
四番目の作品は唯一色鉛筆を使用し、毛並の立体感と色彩の複雑さが良いですね!パステルに比べ色鉛筆の方が線も細く色も薄い分、スッキリとした透明感を感じます。
最後の5番目の作品はグレーデッサン。画用紙に濃い目の色を選び、通常のデッサンと違い明るい部分まで描きいれてあります。個人的には、この重たく落ち着いた雰囲気の5番目の作品が一番好きです。主張が激しいのに闇にまぎれるような、猫のイメージにピッタリです!
今回は2月から続けて描かれていましたので、月に1枚以上完成するという猛スピード。今まで斎藤さんはじっくりと時間をかけて制作されることが多かったので、これはもうすんごいスピードアップですね!ご自身では「犬派なので猫にはあまりこだわりなくパッと描ける」とおっしゃっていましたが、描くたびにスピードも描写も着実に上達しております。こういう反復練習をしっかりとやる姿勢、ぜひ美術系へ進学を考えている学生にも学んで欲しいなと思います!
田中幸介