三ツ矢・水彩
若干暑さが和らいできたようなそうでもないような日々が続いておりますが皆様いかがお過ごしでしょうか、磯辺です。
今日は私の知る限り多分ミオス最高齢の、三ツ矢さんの作品を紹介させていただきます。
着彩用の画材は透明水彩と顔彩で、鉛筆で下描きした後そのまま着彩をはじめることもあれば、ボールペンや墨汁でアウトラインを決めてから着彩することもあります。
えび:三ツ矢さんの生き物シリーズに共通して言えることなのですが、目がかわいい!目って結構難しくて、私も途中までいい感じに描けていたのに目を描いた瞬間なんだか変になってしまうことが多々あります。二匹のえびの位置や、角度なんかもバランスが取れてますね!
お家:こういうお家って下描きをはじめる段階で構造を意識しながら描かないと、途中でつじつまが合わなくなったりするのですが、三ツ矢さんはしっかりと描けています。緑の色使いもとっても素敵でおしゃれな雰囲気に仕上がっています。
ざくろ:こちらも、割れているざくろということで、形をとるのが難しいはずなのですが(とくに上の出っ張り)下描きに時間をかけて丁寧に形を追っていらっしゃいました。外側の皮の部分の絶妙な色合いもとっても素敵です。
ほおずき:手前にある葉っぱはボールペンの線をくっきり出しているのに対して、奥にある葉っぱはほぼ鉛筆の線のままです。これによって手前と奥でしっかりと奥行き感が出せていますね!構図やほおずきのグラデーションも◎。
鯛:小学生クラスの年末のカリキュラムで鯛を描いていた時期に、三ツ矢さんも同じく割りばしペンでチャレンジ!割りばしペンは慣れるまでなかなか使い辛そうでしたが、このしっかりしすぎない線が墨汁とマッチしています。うろこの部分の筆のタッチもいいですね。
うぐいす:そして最後に桜とうぐいす。手前に細かいものがたくさんあると、背景を一思いにさらっと美しく塗る…のが激しく難しくなるので、今回はもうあえて空を点々塗りする作戦に変更!青の色幅を制限することで細かいタッチだけれどごちゃごちゃしない背景に仕上がっていますね!
展覧会にはこの中からチョイスした作品を出品予定の三ツ矢さん。絵は自分が「もう無理だ。」と決めるまで一生描き続けられます。今後も素敵な作品をどんどん生み出していってくださいね!