左 心音 / 中央 桂吾 / 右 大志 … 全て 油彩 ・ 中1
岩田です。朝晩、寒さが増してきましたね。皆さんお体ご自愛下さい。
今回ご紹介しますのは、土曜午後に来ている中学1年生、3人の作品をご紹介します。
かなり時間をかけてじっくり取り組んだ作品で、初めての油絵の具の扱いに時には翻弄されながら、精一杯がんばりました。
心音は、橋のある外国の風景がモチーフ。
実際の画像に自分のアレンジを加えながら明快な色使いが心地よいです。主役の橋よりも左手にそびえる木が何とも印象的。枝ぶりの有機的な表現がとても面白く、力強さに溢れています。
まだ粗削りな部分は多分にあるのですが、対象を客観的に捉えるといった面をしっかり持ち合わせていますね。落ち着いて、丁寧に描いていけば、自分なりに油絵具の魅力を発見していけるかもしれません。
桂吾は、坂道の上から俯瞰した風景を描きました。
彼の表現はとにかく独自性に溢れ、何物にも縛られない自由さが魅力。屋根や木々の表現も自らのパッションを絵筆に込めて画面にそれを投影しているかのようです。
囚われない面白さを湛える反面、描く前に、対象をどのように描くかや、完成までのプロセスなど、計画性を持つこともこれからは、とても大切になってくるでしょう。
大志は、曇り空の下で撮影されたような白っぽい風景写真を描きました。
アパートの2階へ通じる階段を住人が登っているという、どこにでもある日常の風景。建物を覆い隠すように立っている大木が擬人化されているような不思議な雰囲気を湛え、面白く描かれています。建物は、工業製品的な理路整然とした印象はなく、どこか有機的。
観察眼があるので、自然物と人工物といったものの描き分けを油絵の具という素材に慣れつつ、意識していって欲しいです。
3人の今後の展開に期待!