モノ作り・自分作り

東横線 元住吉 にある 絵画教室 アトリエ・ミオス の授業をご紹介します。
美術スタッフが、徒然に日記を書いています。

真面目な授業

2018-12-06 23:11:36 | 小学生 絵画

オバラです。小学生クラス『仮装した自画像』の授業風景。
左 撮影したポートレート写真を各自見ながら、どのような切り取り方をして、どのような頭部・体のバランスで画面に入れると良い構図になるか、講義を聞いているところ(火曜クラス)
中央 お互いの下描きを見ながらディスカッション中(木曜クラス)
右 今回は画用紙が大きく縦構図の子が多いので、リーチの短い低学年でも描きやすいよう、床で制作(水曜クラス)
こんなに真面目に、しかも通常のカリキュラムは1ヶ月で完成させるのに、下描きにも着彩にも十分な時間を費やし、油絵ばりに2ヶ月も掛けて制作したので、このような ↓ 素晴らしい傑作が生まれました!

うちでは絵の具セットに入っている肌色(ペールオレンジ)は使わせません。パレット中に無数の失敗の色が溢れようと、沢山の混色を試みて、顔の中の光と影の色を研究し、凹凸が感じられるように塗っていきました。そのせいか、最後に塗った背景の色も、チューブそのままの色を使うのではなく、人物を惹き立てる個性的な色彩を作る事ができました。
本人達も「すぐに持って帰って見せたいから、ドライヤー貸して!」と、大満足な様子。保護者様からも「本当にうちの子が描いたんですか?」と驚きの声を頂く程の出来栄えに、私自身も鼻高々です。これは来年の展覧会に、是非とも出品してもらわねば!自慢の一枚が完成しました。

と、先程「こんなに真面目に…」と書きましたが、実は少々嘘をついております。ここまでのクオリティーに持って行くには、相当ネチッこくダメ出しをする必要があります。「これでいい?」「駄目」「これならいいでしょ?」「全然ダメ」「さすがにこれはいいでしょ?」「まだまだ!」なかなか企画に判をくれない上司に「ノリ先生の意地悪!イジメっ子!えばりんぼ!」と陰口が囁かれます。(怖くて面と向かっては言えない)
そんな子ども達のガス抜きに、最初に制作に飽きた男子を餌食にし、スリーパーホールドやヘッドロック、酷い時は三角締めで遊んであげます。技を決められた子だけでなく他の子達も皆大喜びで、興奮した後はまた真面目に制作に戻れるという仕組みです。
この素晴らしい絵の裏側には、そんなドラマが隠されていたのですね!(ヘッドロックを掛ける先生はこちら ↓ 出し惜しみしてたハロウィン写真を一挙公開 )

他の絵画教室でも講師をしている尉先生と一平先生に「保護者が全く教室に入って来ないなんて有り得ないです。随分と信頼されているんですね。」と最近言われました。そうなんですね!?知らなかった!親御さんの信頼を裏切るこの授業の有様。結果だけでなく、過程も大事。「来年からは鉛筆を走らせる音しか聞こえない授業を目指そう!」と、木曜学生クラスの授業中にこのブログを書きながらつぶやいたら、小1からアトリエに通っている中2女子が「ここがそんな絵画教室だったら、アタシとっくに辞めてたわ。美術が大好きじゃなくても居心地が良いからいいんじゃん。わかってないねー!」とのことでした。やはり来年もラリアットはやっていきましょう!(技が増えてる…)

小学生クラスは本年の通常授業が今日で終了しました。来週のクリスマスパーティーで最後となります。

コメント
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