モノ作り・自分作り

東横線 元住吉 にある 絵画教室 アトリエ・ミオス の授業をご紹介します。
美術スタッフが、徒然に日記を書いています。

気持ち悪い?いや、かっこいい!

2024-09-24 22:35:41 | 学生


瑞希 中3 油彩

サヤカです。やっと秋らしい気温になりましたね!気温差で風邪をひかないようにお身体に気をつけてください。今回は中学3年生の瑞希の作品をご紹介します。

これまでも動物愛溢れる作品を制作してきましたが、今回はリアルな蜂と鉱石を組み合わせるという創作的な要素も取り入れました。タイトルは『浸食』。冬虫夏草のように、虫が鉱石にじわじわと体を乗っ取られていく様を描きました。

まず目を惹くのは、何といっても鉱石の描き込みですよね。鉱石の面を意識して、角度の違う面ごとに濃淡やハイライトが入る位置を考え、鉱石の輝きを再現することは容易くはなかったでしょう。また鉱石を蜂の補色にしたところも瑞希らしいハイセンスさを感じます。鉱石を寒色系でまとめることで、蜂の体の黄色が際立ち、警戒色というアイデンティティが光りました。配置や構図にもこだわっていましたが、左右非対称に傾いた蜂の姿は、どこか危うい雰囲気が醸し出されています。力強い瞳でこちらを睨む蜂は、鉱石の重さに耐えられなくなったら、この後どうなってしまうんだろう…と思わず考えてしまいました。

一見気持ち悪く感じる虫をかっこよく描きたい!という動機でモチーフを探していましたが、その狙いは達成できたのではないでしょうか?虫が苦手という人もこの作品は「かっこいい!」と言わざるを得ない!

コメント
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