モノ作り・自分作り

東横線 元住吉 にある 絵画教室 アトリエ・ミオス の授業をご紹介します。
美術スタッフが、徒然に日記を書いています。

黒いデッサン

2009-11-09 04:44:00 | スタッフ講師
Saitoumaria斉藤  パステル、色鉛筆、黒ラシャ

どうも幸介です……

先日の「大人の遠足」ではスケッチ後の飲み会だけに参加し、講師らしからぬ醜態をさらしてしまい、皆様にお詫びを申し上げたい気分でいっぱいです……もういっそのこと飲み過ぎて記憶が無くなってしまえば逆に楽なのですが、なまじ覚えているだけに恥ずかしい気分で満ち満ちています…。クラブやライブハウスでのオールナイトイベント等で毎度毎度同じ思いをするのに、なぜ学習しないのでしょうか…自分が不思議です。

…ということでそんなことは忘れてしまって、今日は大人クラスから作品をご紹介!!

この斎藤さんの作品、黒い紙に白い画材で描かれています。通常のデッサンの逆で、デッサンの場合「影」の部分の色を鉛筆でつけて制作しますが、この作品はモチーフの「光」の部分のみを描くことで立体を表現しています。

マリア像の袖(?)の部分や胸から膝下に流れる光が美しいですね!明暗が静かで良いです。そして描写力もさることながら、マリアというモチーフに対して今回の表現方法がとてもマッチしています。厳かな雰囲気が伝わりますね。モチーフ・手法・画材が共に生きる、美しい作品だと思います。

あまりアトリエでは白い画材でデッサンを制作されている方は少ないですが、実はこの方法はとてもポピュラーで、美大などではグレーなどの中間色の紙に白と黒の画材でデッサンする「グレーデッサン」は必ず通る道です。普段のデッサンとは視点を変えて”光を描く”事で、モチーフの小さな起伏や反射光・一番暗い場所から一番明るい場所までの明暗の幅などの理解が格段にアップします。普段デッサンした時に「どれも同じ明度になっちゃう」とか「輪郭ばかり目立って立体にならない」などの悩みをお持ちの方にはオススメです!!

グレーデッサンと言っていますが、描く紙は斉藤さんのように黒でも良いし、赤や緑や紫でも問題ありません。自分で画用紙に色を塗って、そこにデッサンしても良いんです。

ということで、技術を向上させたい時にとても向いてる手法ですので、ご興味のある方はお近くの講師までお気軽にどうぞ!!

そして今後は、宴会の席でも気丈に振る舞っていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします!

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3 コメント

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太田さん、コメントありがとうございます&お返事... (斉藤)
2009-11-30 23:48:35
太田さん、コメントありがとうございます&お返事遅くなり申し訳ありませんでした。
遠足では、大好きな絵を描いた方にお逢いできて、本当に嬉しかったです♪あまりにテンションが上がり、なれなれしくしてしまい失礼いたしました。次回の展覧会を楽しみにお待ちしています。

え~~あまりにもリッパで恐れ多いコメントに恐縮しております…が、私は直情型な人間なので「好き」を描いているだけなのです。でも、マリア様は同じクラスの方が以前書いていたのを素敵だな~と思っていつかは描きたいと決めていたのでした。大好きなお月様は、白~黒のモノトーンのグラデーションだけで描きました。地球はガッシュに水彩色鉛筆です。

水彩色鉛筆ですが、ファーバーカステルのゴールドファーバー アクアレル60色をメインに使っています。追加で買うのはメーカーにこだわらずに、欲しい色を購入しています。

今回の遠足の二次会には参加できませんでしたので、次回は必ず!
オバラ先生。クリスマス企画同様、おとなの遠足も期待してお待ちしてます。

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太田さん、再び長文どうも!オバラです。 (オバラ)
2009-11-20 19:32:17
太田さん、再び長文どうも!オバラです。
斎藤さん見てますか?
太田さんのコメントやミオスに頂くメールを読むと、深く深く考えさせられ、自分がなんていい加減に生きているかを思い知らされます。
いつも教えて頂くことがあまりに多くて、反省、感謝とともに謙虚な気持ちになります。
3年前、小学生遠足にボランティアで参加してくれたミオスOGの大学生が「遠足で一人ぼっちになってしまった子にしなきゃいけない事は、先生が話し相手になって楽しませるんじゃなく、友達を作るきっかけを探してあげることじゃないですか?」と言われたのを思い出しました。
私たち講師がすべきことを勘違いしないよう、できるとうぬぼれぬよう心に刻み付け、芸術の力を借りそこからはじまるコミュニケーションをもっと大切に考えていかなければいけませんね。

じゃ、次のおとなの遠足はいつにしましょうか!?(そういう単純なことじゃないって?)

P.S.
余談ですが(真似)ちょっと太田さん、文章書くスピードの1/10でいいから絵のほうに回して制作しないと、来年の展覧会に出品する作品完成しませんよ!!!
コンセプチュアルアートにして、一見ゴミのような作品にレポート用紙100枚の文章を出品ってのも見て(読んで)みたい気もするけど…
返信する
 斉藤さん (Unknown)
2009-11-17 21:16:40
 斉藤さん

こんにちは。土曜日午前クラスの太田です。

先日、浜離宮では私は遅れて入園して、回りの状況が掴めない中、ミオスの団体を見つけて近付いて行ったら、いきなり目の前に斉藤さんが現れました。遠くからオバラ先生が大きな声で「その方がタルトの絵を描いた方です!」と私を紹介する声が聞こえてきて、斉藤さんの嬉しそうな笑顔が私の目に飛び込んできたのでした。

そのようなお出迎えはおそらく私の人生では初めてではないでしょうか。嬉し恥ずかし、です。(*^。^*)

皆様にあのタルトの絵を披露した作品展は1年以上も前のこと、それなのに覚えていてくださったなんて、その事実にいろんなことを思ったのでした。

嬉しかったのはもちろんですが、絵を通して出会い、絵から何かを感じてくださったこと、そしてそのことで新たに身が引き締まる思いでいます。

私は自分のことで精一杯で、人にお役に立つこととか、喜んでくれるようなことのために生きることができない、とても狭くちっぽけな人間です。
それなのに、斉藤さんが笑顔で近づいてきてくださったこと、その出来事でハッと気付くのです。皆様の生活を応援するために生きなければ、と。

(確か、こんな思いになったことが、やはりミオスでの出来事で以前あったのを思い出しました。)


斉藤さんの浜離宮でのお出迎えに、自分自身省みるところがあり、そのことに気付かせてくれたことを、改めてここにお礼を述べさせていただきます。ありがとうございました。




ところで。
階段のところに貼られているブログの切り抜き。ふと目に入ってきた絵は、闇の中に浮かんでいる地球。「斉藤・・・?あの斉藤さん?」オバラ先生に聞いてみました。ズバリそうでした。そしてこのマリア様も見つけました。この2点に共通するのは、人を超えたものの存在、人の歴史や知恵などこれらの前では無いに等しい、そんな大きさ、深さを感じるものですね。私たちはただひれ伏すだけです。これらの絵の実物を観てみたいものです。いつかお目にかかる日があることを。絶対ある!と信じています。

特に、闇の中の地球。月の表面はブルーグレー?深いグリーンもありますか?とても厳かで、敬虔な気持ちになります。先ほど「人の歴史や知恵など無いに等しい」と書きましたが、その偉大なるものを描き起こす人の技、人間というフィルターの凄さを斉藤さんの絵に感じます。人を寄せ付けない超越したものの存在と、それすらも人の世界に近づけようとする人の英知の妙を見る思いがします。


質問ですが、斉藤さんがお使いになっている水彩色鉛筆はどこの何ですか?私はファーバーカステルのデューラーを買おうかと検討してるところです。あるネットの書き込みで、ファーバーカステルのアートグリップを勧めているのを見て、買おうかと思いましたが、画材屋さんで描き比べたら、やはりデューラーの方が顔料が柔らかくて筆運びが気持ちよかったんです。もう1年以上前にも“水彩色鉛筆熱”が起こって、買おうかどうしようか迷って、その時は買わず終い、そして今またその熱の波が押し寄せてきています。

今年は何も描き残しておらず、来年の作品展のことを考えると(筆が遅いので、作品展の後は次の作品展へ照準を合わせる次第です。(^_^;))、何か描いて置かないと・・・とちょっと焦っています。


またいつか近いうちにお会いして、今度はゆっくり絵画談義ができることを楽しみにしております。曜日こそ違いますが、同じ場所で2時間過ごされている仲間のことを、先日の遠足でしみじみと感じ、絵というものを挟んで会話ができる場や人たちに加わっていることに喜びを感じています。

斉藤さんの次の作品はどんなものをお描きになるのか、楽しみにしております。



                                   太田 浩子


P.S.
余談ですが、11月6日石山先生の「大人の宴会報告」にも長~いコメント書いてますので、もしよろしかったら・・・。
http://atelier-mios.blog.ocn.ne.jp/ateliermios/2009/11/post_4972.html#comments







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