MANAHA 2025年/合格再現作品
大竹です。今回は私の後輩になるMANAHAをご紹介します!小学生の頃からミオスに通っているだけあって、安定した実力があったMANAHAですが、小原先生には「そつなく描きすぎなんだよなぁ。年寄は若い人に一生懸命さを求めるんだからさ、もっと頑張ってる感を出せないかね?きれいで上手いだけじゃ物足りないんだよ。」と無理難題を言われていました。(笑)そう言えば私も川総デザイン科の高校受験をした中学生の時に、「合否の判断を決める偉い先生(つまり一番ご年配の先生)に媚びを売るのが手っ取り早いから、その先生は持っていないもの=『若さ』を感じさせることが一番重要。技術は高校は行ってから十分身に付く、という考え。元気漲るデッサン描け!」と小原先生に言われていたのを思い出しました。
そつなく描きすぎと言われておりますMANAHAですが、中学生がそつなく描くのがどれだけ難しいことか!そう見えるのは、モチーフのどこを描けばそれらしく見えるかをしっかり考えて取り組んでいるからでしょう。押さえるべきポイントを的確に見極めています。また、黒〜グレー〜白に至るグラデーションも美しいですね。例え白黒でも、その色が美しく見えなければ良いデッサンとは言えません。(かくいう私も、デッサンが泥臭いと言われた記憶があります。)
一生懸命さもそうですか、MANAHAなら「このモチーフのココが好き!」と言った拘りなんかももっと出しても良いんじゃないかと思います。例えば、私は金属を重たく見せたり、ハイライトや写り込みを描き込んで質感を出す作業が大好きだったので、そこが主役となる様によくデッサンしていました。ここまで描ける人は拘りが無いのではなく、出し過ぎない様セーブしてる様にも思います。ここを描くためにこの構図にしたんだ!他は引き立て役!という位の執着を見せても良いのではないでしょうか?
ただ、こうしてデッサンを一覧で見てみると、見る人にもオープンというか、隠し事のないサッパリとした気持ち良さも感じられます。実際、合格後のMANAHA本人と久しぶりに話した際は、以前と比べかなり社交的で明るくなった様に感じられました。作者の心の有りようがここまで作品に現れるのも面白いですね。とにかく合格おめでとう!高校生になってからの作品も楽しみにしております。