城内 油彩
岩田です。本日は、城内さんの油彩をご紹介します。
白い壁に革張りのソファ、日差しが差す室内には、レースのカーテンを揺らしながら、心地よい風が吹き抜ける。どこか、ヨーロッパの風景の一角に佇むカフェのような雰囲気が漂ってくる空間。
そんな広い室内に一人読書にふける女性。休みの午後の心地よいひと時を喧騒をよそに、一人静かに贅沢な時間を楽しんでいるといった情景を起草させてくれる、とても美しい佇まいの作品です。
枚数を重ね、描き方、色づくりといった様々な経験を経て、作者が描きたい油彩に徐々に近づいてきている感があります。とにかく丁寧に絵の具を重ねていく行為が、特に髪の色や肌の色の奥深さに繋がっているようです。
これから更に、作品をご自身の理想に近づけていく為には、絵作りをしていく意識とデッサン力が鍵になってくるでしょう。
写真を元に、美しい色に変換しながら描くことが出来るので、今後描く上で、実際よりもっと背景をぼかして、人物に視点がいくようにするなどの操作を大胆に行ってみても良いと思いますし、デッサンを通して立体感、空間感を再認識することも、間違いなくその手助けとなります。
決して焦らなくて良いので、ご自身のペースで階段を上っていってください。