洋の東西を問わず、新聞社の経営が厳しさを増しているようだ。アメリカのNYタイムスとWSジャーナルは、広告不振を理由に揃って30%前後の値上げに踏み切ると発表した。
新聞広告はここ10年来右肩下がりが続いているが、一昨年あたりから下落速度の加速が目立つ。今年は前年比7割前後という惨状らしい。一人勝ち状態といわれる日経でも、単価の低下に悩んでいるようだ。
読売、朝日も苦しい。用紙費やインク代など経費は増大している。値上げをして一息つきたいところだが、上げる気配はない。《山形新聞は7月から3300円へ値上げを決定しましたが、読売新聞は3007円でがんばります》=山形読売会のHP=。
我慢できずに値上げする地方紙を兵糧攻めにしようということなのだ。朝日もこのスタンスである。毎日は共同加盟で乗り切る腹を固めたとの情報がある。
秋田魁が1日、「値下げ」を発表したという。
《秋田魁新報社(秋田県、佐藤暢男社長)は10月から夕刊を廃止する。1日付の朝刊で明らかにした。同時に、1カ月の購読料を現行の朝夕刊セット3007円から2950円に値下げする。
最近の原油価格の高騰に伴って用紙代や配達費用などが上昇したことや、県内の景気低迷で広告需要が落ち込んだためという。夕刊は8ページ。現在、夕刊に掲載されている文化欄や読者の投稿欄などは朝刊のページ数を増やして対応する。
同紙はすべて朝夕刊セットで、発行部数は25万9千部(日本ABC協会調べ)》=朝日。
このご時世に値下げとはおかしい。よく読むとこれは実質値上げらしい。夕刊の8ページをなくして朝刊は何ページ増やすのかが明らかになっていない。増えても2ないし4ページだろう。それなら、経費減の方が値下げを上回ることになる。秋田は山形が値上げした際、追随すると見られていた新聞だ。
長年発行してきた夕刊を廃止し、値上げを「値下げ」と言わねばならない心情は複雑だろう。地方の中小紙は、夕刊とのセット価格が安い。これまでよく踏ん張ってきたというべきだ。
問題はブロック紙や有力地方紙がどう対応するかだ。しばらくはやせ我慢比べが続くことになる。この暑いさなかに体力勝負とはきつい。
テレビも変調らしい。TBSは本業だけでは将来がないと、輸入生活雑貨の「プラザ」を連結子会社にして商売に乗り出す。テレビショッピングにも使うつもりなのだろう。フジは産経新聞を完全子会社化し、総合メディア産業を目指す?
昔から新聞発行などもうからないと決まっていた。本来の姿に戻ればいい。余計なことに手を出して、報道機関としての節操を失ってはならない。新聞社にはやせ我慢が似合うのだ。頑張ってほしい。
新聞広告はここ10年来右肩下がりが続いているが、一昨年あたりから下落速度の加速が目立つ。今年は前年比7割前後という惨状らしい。一人勝ち状態といわれる日経でも、単価の低下に悩んでいるようだ。
読売、朝日も苦しい。用紙費やインク代など経費は増大している。値上げをして一息つきたいところだが、上げる気配はない。《山形新聞は7月から3300円へ値上げを決定しましたが、読売新聞は3007円でがんばります》=山形読売会のHP=。
我慢できずに値上げする地方紙を兵糧攻めにしようということなのだ。朝日もこのスタンスである。毎日は共同加盟で乗り切る腹を固めたとの情報がある。
秋田魁が1日、「値下げ」を発表したという。
《秋田魁新報社(秋田県、佐藤暢男社長)は10月から夕刊を廃止する。1日付の朝刊で明らかにした。同時に、1カ月の購読料を現行の朝夕刊セット3007円から2950円に値下げする。
最近の原油価格の高騰に伴って用紙代や配達費用などが上昇したことや、県内の景気低迷で広告需要が落ち込んだためという。夕刊は8ページ。現在、夕刊に掲載されている文化欄や読者の投稿欄などは朝刊のページ数を増やして対応する。
同紙はすべて朝夕刊セットで、発行部数は25万9千部(日本ABC協会調べ)》=朝日。
このご時世に値下げとはおかしい。よく読むとこれは実質値上げらしい。夕刊の8ページをなくして朝刊は何ページ増やすのかが明らかになっていない。増えても2ないし4ページだろう。それなら、経費減の方が値下げを上回ることになる。秋田は山形が値上げした際、追随すると見られていた新聞だ。
長年発行してきた夕刊を廃止し、値上げを「値下げ」と言わねばならない心情は複雑だろう。地方の中小紙は、夕刊とのセット価格が安い。これまでよく踏ん張ってきたというべきだ。
問題はブロック紙や有力地方紙がどう対応するかだ。しばらくはやせ我慢比べが続くことになる。この暑いさなかに体力勝負とはきつい。
テレビも変調らしい。TBSは本業だけでは将来がないと、輸入生活雑貨の「プラザ」を連結子会社にして商売に乗り出す。テレビショッピングにも使うつもりなのだろう。フジは産経新聞を完全子会社化し、総合メディア産業を目指す?
昔から新聞発行などもうからないと決まっていた。本来の姿に戻ればいい。余計なことに手を出して、報道機関としての節操を失ってはならない。新聞社にはやせ我慢が似合うのだ。頑張ってほしい。