酔眼独語 

時事問題を中心に、政治、経済、文化、スポーツ、環境問題など今日的なテーマについて語る。
 

星野ジャパンの敗因は覇気のなさだ

2008-08-23 17:09:41 | Weblog
 北京五輪の野球で、日本代表は金メダルを獲得するどころか銅さえも逸した。


 野球はサッカーと同様、紛れの多いスポーツで番狂わせはつきものだ。しかし、この大会の日本は9戦して4勝5敗の負け越しだ。たまたま負けたのではないことは明白だろう。韓国とアメリカにはそれぞれ2敗した。結果は「相手が上」と語っている。


 選手個々の力量で日本が劣っているとは思わない。走攻守のバランスを考慮すれば、日本の選手が最も上位にランクされるかもしれない。だが、その力を試合で発揮できないのでは何にもならない。ファンをイライラさせるだけである。


 なぜ普段の力がでないのか。星野監督は「ある意味、選手がかわいそうだった。野球そのもが不思議でしょうがない。最初のゲーム(キューバ戦)で恐々しているというか、(ストライク)ゾーンがまったく他の世界でやっているというのか、それでおかしくなった」と敗因を説明している=23日日刊スポーツ電子版=。


 これはおかしい物言いだ。監督自身が初めからストライクゾーンに違和感を感じていたという。だったら、その時点で修正をするのが監督やコーチの務めだ。ストライクゾーンが分からないまま戦って勝てるわけがない。


 投手交代をはじめ、選手の起用もちぐはぐだった。ベンチワークを期待するのは無理な顔触れとはいえ、首脳陣の無策は際立っていた。


 「ベンチがアホだから負けたのか」。そうではあるまい。最大の敗因はチャレンジャー精神の欠如だ。これまで日本は五輪で優勝したことがない。公式競技としては最後となる今回金メダルを逃せば、「五輪の金」は永遠の夢に終わるかもしれない。ならば、死に物狂いで掴みにいかなくては。


 追い詰められた悲愴さはあったが、決死の形相で向かっていく覇気はなかった。相手投手も威圧感を感じなかったのではないか。細かく継投する日本に対して、韓国もアメリカも先発を長いイニング引っ張った。日本の打者が与えたプレッシャーが小さいことの証明だろう。


 体調面に問題があるのかもしれないが、村田やG・G・佐藤の固まり方は異様だった。不安で体が動かないようでは、代表の名前が泣く。


 元気のいい川崎が使えなかったのは痛い。チーム全体が沈んでしまう。プレーでナインを引っ張る選手がいなかった。星野好みの渋い選手が多く、ベンチの勢いに欠けた。選手選考にも問題があったということだろう。


 この結果をもって、日本の野球が負けた-などと考える必要はない。五輪に選ばれた連中が負けただけのことである。それに、たかが野球だ。でもちょっと腹が立ちますね。
コメント (1)
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