2日に正式発足した福田改造内閣に対するマスコミ各社の世論調査が出揃った。
支持率最高は読売の41%、最低は朝日の24%だった。両紙の調査は常に朝日が低く出て、読売が高くなる傾向を示しているが、これほど極端に差がついたのは珍しい。
ほかにも日経が極めて高い支持率を示し、毎日は低い。共同と産経は似たような感じだ。これだけバラツキが出ると世調そのものの信頼性に疑問が沸く。
考えても見よう。改造内閣の名簿が発表されるや否やの世論調査である。この時点で「改造内閣を支持しますか」などと尋ねるのは愚問である。まだ何もしていない閣僚たちだ。「この顔触れをどう思いますか」「期待は持てますか」という設問がせいぜいだろう。
世論調査は比較検討のため継続性が重視されている。したがって、設問も大きく異なることはない。ここに大きな落とし穴がある。初物に高く、時間を経るにしたがって下がってくる。洋の東西を問わず同様の傾向だ。
組閣直後の世調に何ほどの意味があるのか。これでは人気投票であり、メディアが批判する大衆迎合政治そのものだ。こういう調査をしておいて、「世論に一喜一憂している」などと批判するのは馬鹿げている。
それにしても読売の調査で支持率が15ポイントも上昇しているのは驚きだ。読売がバイアスをかけているとは思わないが、この支持率はまもなく半減する可能性大である。福田首相にとってはありがた迷惑な数字だろう。
朝日はこの逆を考えればいい。24%なら上昇の眼がある。福田氏に対する両紙のスタンスが浮かび上がった世調と評しておこうか。
いすれにせよ、メディアの世論調査はあくまで参考数値だ。首相に限らず、こんなものに振り回されることはない。
各紙の調査結果は以下の通り。
朝日=福田内閣の改造を受けて朝日新聞社が1、2の両日実施した全国緊急世論調査(電話)によると、内閣支持率は24%で、前回(7月12、13日)の24%から変わらなかった。不支持率は55%(前回58%)だった。
読売=読売新聞社が1日夜から2日にかけて実施した緊急全国世論調査(電話方式)で、福田改造内閣の支持率は41・3%、不支持率は47・0%となった。
単純比較はできないが、面接方式での7月世論調査(12~13日)の支持率26・6%、不支持率61・3%に比べて評価は好転した。
共同=福田康夫首相による内閣改造と自民党役員人事を受け、共同通信社が1日夜から2日にかけて実施した全国緊急電話世論調査で、改造内閣の支持率は31・5%と、前回7月の調査から4・7ポイント上昇した。不支持率は48・1%で、5・4ポイント低下した。
毎日=内閣改造・自民党役員人事を受け、毎日新聞は1、2日、電話による全国世論調査を実施した。2日に正式に発足した福田改造内閣の支持率は7月の前回調査比3ポイント増の25%だった。今回の人事に対する評価では「評価しない」が56%。「内閣改造によって首相の目指す政治がはっきりしたと思うか」という質問への回答も「思わない」が72%に達した。
日経=日本経済新聞社とテレビ東京が2、3日に共同で実施した緊急世論調査で、福田内閣の支持率は38%と、6月末の前回調査に比べて12ポイント上昇した。不支持率は49%で依然、高水準だが前回より14ポイント下がった。内閣改造が「能力重視」と受け止められたことなどが支持率に好影響を与えたようだ。
産経=産経新聞がFNN(フジニュースネットワーク)と合同で、福田康夫内閣の改造と自民党役員人事後の2、3の両日に実施した世論調査によると、福田内閣の支持率は29・3%で、過去最低を更新した前回調査(7月12、13日)の21・7%から7・6ポイント上昇した。不支持率は51・5%で前回より9・7ポイント低下した。内閣支持率は昨年9月の政権発足後から下落傾向が続いており、回復したのは初めて。
支持率最高は読売の41%、最低は朝日の24%だった。両紙の調査は常に朝日が低く出て、読売が高くなる傾向を示しているが、これほど極端に差がついたのは珍しい。
ほかにも日経が極めて高い支持率を示し、毎日は低い。共同と産経は似たような感じだ。これだけバラツキが出ると世調そのものの信頼性に疑問が沸く。
考えても見よう。改造内閣の名簿が発表されるや否やの世論調査である。この時点で「改造内閣を支持しますか」などと尋ねるのは愚問である。まだ何もしていない閣僚たちだ。「この顔触れをどう思いますか」「期待は持てますか」という設問がせいぜいだろう。
世論調査は比較検討のため継続性が重視されている。したがって、設問も大きく異なることはない。ここに大きな落とし穴がある。初物に高く、時間を経るにしたがって下がってくる。洋の東西を問わず同様の傾向だ。
組閣直後の世調に何ほどの意味があるのか。これでは人気投票であり、メディアが批判する大衆迎合政治そのものだ。こういう調査をしておいて、「世論に一喜一憂している」などと批判するのは馬鹿げている。
それにしても読売の調査で支持率が15ポイントも上昇しているのは驚きだ。読売がバイアスをかけているとは思わないが、この支持率はまもなく半減する可能性大である。福田首相にとってはありがた迷惑な数字だろう。
朝日はこの逆を考えればいい。24%なら上昇の眼がある。福田氏に対する両紙のスタンスが浮かび上がった世調と評しておこうか。
いすれにせよ、メディアの世論調査はあくまで参考数値だ。首相に限らず、こんなものに振り回されることはない。
各紙の調査結果は以下の通り。
朝日=福田内閣の改造を受けて朝日新聞社が1、2の両日実施した全国緊急世論調査(電話)によると、内閣支持率は24%で、前回(7月12、13日)の24%から変わらなかった。不支持率は55%(前回58%)だった。
読売=読売新聞社が1日夜から2日にかけて実施した緊急全国世論調査(電話方式)で、福田改造内閣の支持率は41・3%、不支持率は47・0%となった。
単純比較はできないが、面接方式での7月世論調査(12~13日)の支持率26・6%、不支持率61・3%に比べて評価は好転した。
共同=福田康夫首相による内閣改造と自民党役員人事を受け、共同通信社が1日夜から2日にかけて実施した全国緊急電話世論調査で、改造内閣の支持率は31・5%と、前回7月の調査から4・7ポイント上昇した。不支持率は48・1%で、5・4ポイント低下した。
毎日=内閣改造・自民党役員人事を受け、毎日新聞は1、2日、電話による全国世論調査を実施した。2日に正式に発足した福田改造内閣の支持率は7月の前回調査比3ポイント増の25%だった。今回の人事に対する評価では「評価しない」が56%。「内閣改造によって首相の目指す政治がはっきりしたと思うか」という質問への回答も「思わない」が72%に達した。
日経=日本経済新聞社とテレビ東京が2、3日に共同で実施した緊急世論調査で、福田内閣の支持率は38%と、6月末の前回調査に比べて12ポイント上昇した。不支持率は49%で依然、高水準だが前回より14ポイント下がった。内閣改造が「能力重視」と受け止められたことなどが支持率に好影響を与えたようだ。
産経=産経新聞がFNN(フジニュースネットワーク)と合同で、福田康夫内閣の改造と自民党役員人事後の2、3の両日に実施した世論調査によると、福田内閣の支持率は29・3%で、過去最低を更新した前回調査(7月12、13日)の21・7%から7・6ポイント上昇した。不支持率は51・5%で前回より9・7ポイント低下した。内閣支持率は昨年9月の政権発足後から下落傾向が続いており、回復したのは初めて。