石森則和のSEA SIDE RADIO

ラジオマンの
石森則和がお届けするブログです!

WE WILL、WE WILL、 ROCK YOU!

2006-11-19 | Weblog
クイーンの名曲の数々が惜しみなく流れるミュージカル
「WE WILL ROCK YOU」を観た。
http://www.wwry.jp/index2.html

実は数ヶ月も前に報道部の先輩に、
一緒にいこうと薦められ
チケットを買った。

「うーん。でも
本物のクイーンのライブでもないのに
1万2600円を支払うのもどうか?」と
正直思ったが・・・


その価値ありだわ!

ストーリーは・・・近未来の2046年。
なんと楽器は残らず奪われ、
音楽を自由に作る事が禁止されているのだ!
クローンらは一つの会社が提供する曲しか
ダウンロードすることが許されないが
洗脳され、なんの疑問も持たない。

そんななか頭の中に不思議なフレーズが流れ続ける青年
「ガリレオ・フィガロ」(笑)が
ふとしたことでレジスタンス(ボヘミアン)たちと出会い、
楽器を探し
「生の、本当の音楽」を求めて立ち上がる!
敵の女ボスの名前はもちろん・・・・




けけけ、いいまへん。

「ガリレオ」の
わけのわからない衝動は
彼の知らない「ROCK」そのものなのだ!

荒唐無稽なロックオペラだが、
クイーン以外のロックスターたちへの
オマージュもたっぷり含まれていて
音楽好きには
くすっと笑わせるエピソードが満載だった。

また、日本のファンを意識した
森雪ノ丞さんの訳が最高なのだ。

劇中には若くして夭折したミュージシャンへの
哀悼も織り込まれ
天国にも届くような澄んだバラードに
一緒に見に行ったBINさんや
WZさんの座っていない側であるところの
右目だけで涙するのがたいへんだった。

劇中流れるクィーンの楽曲は20曲以上!
最近、こうした往年のロックをモチーフにした
ミュージカルがいくつかあるが
「ボヘミアン・ラプソディ」に代表される
オペラの組曲のようなダイナミックな曲が多いという点で
クイーンは群を抜いている。

また、他のバンドと違い
もう本物のボーカルに
二度と会えない・・・という意味では
今クイーンの曲をライブで楽しむ最高の
ステージのひとつと言えるかも。
(ボーカル代えて再結成はしたけど・・・)

出演者全員で声を合わせる迫力は並大抵ではない。
客席ではウェンブリー・スタジアムさながら
観客全員がこぶしを突き上げ、手拍子が鳴り止まない。

(手拍子をしていなかったのは
「アイスもなか」を持って困惑していた
BINさんぐらいである)

僕の右隣は、スーツを着こなした
谷垣前大臣風の年配のサラリーマンだった。

一人で来ていた彼は、最初こそ遠慮がちだったものの
僕が体でリズムをとっていたことに呼応して
手拍子をし始め、なんと全曲を歌いきった。

涙ぐみながら。

震えながら。

ねえ、
もし奥さんがいるなら
今度は連れてきなよ。



・・・いや、でも
やっぱりいいや。

きっと家ではお父さんなんだろうけど。
会社ではもう相当偉いんだろうけど。

誰もあなたをしらないこの新宿で

ひとり、
あの頃のロック少年に
戻りたかったのかもしれないもんな。

わかるぜ、おっさん!




緞帳に映った
フレディーマーキュリーの姿は
シルエットだったけど

きっとあなたに
微笑んでいるよ。