ランダムに並べた4冊の本は、私のお気に入り。
どれも建物や風景、時においしいものなどが描かれています。
絵、建物(特に古いもの)と、私の好きのツボにドンピシャ!なんです。
長年ずっと、絵を描きたいと思って生きてきました。が、どうやら私にはその方面に天賦の才どころか、努力してもうまくならないように
出来ているみたいです。
十代の頃には漫画家になりたいという夢を持っていたんですけどねぇ。いつもいつも「あと一歩」のところから脱出出来ませんでした。
絵がうまく描けるようになりたいと思い続けていたせいか、好みの絵柄の本を見つけると買うことを止められない。
上の本は左上から時計回りに、
・「東京店構え」 マテウシュ・ウルバノヴィチ
・「下町の名建築散歩」 大島健二
・「描きたくなる!水彩でスケッチ」 木下栄三
・「大人女子よくばり週末旅手帖」 なかだえり
マテウシュ・ウルバノヴィチさんは、あのアニメ映画「君の名は。」の背景美術を担当、と言えば「ああ、あの!」と思う人も多いかも。
私は見てないんですけどね、「君の名は。」(苦笑)。
ポーランド人の彼は日本へ来て、アニメや漫画で見たのと同じような、いや、それ以上に「インスピレーションの爆発」を感じさせる風景に
出会って、東京のお店を描くシリーズを始めたそうな。
日本人が描いた他の3冊と比べると、絵の雰囲気がどことなく「濃いめ」に感じられるのは、お国柄のせいかなぁ。同じ水彩着色なんですけどね。
大島さんと木下さんはともに建築家。絵の素晴らしさは職業柄もさることながら玄人はだし、というより「二足の草鞋」なんですね。
当然ながら建物の構造や歴史にも詳しいので、書かれている文章も面白いです。
なかださんはイラストレーター。男性3氏に比べるとタッチはラフですが、雰囲気のとらえ方がすごくうまいと思います。呑み屋さんの描写など、
おいしそうな匂いがただよってきそう!なくらい。
これらの本のなかで、同じ建物を描いたものがありました。
東京神田の、栄屋ミルクホールを描いたもので、左がマテウシュさん、右が大島さん。
ずいぶん色合いに違いがあるんですが(苦笑)、どっちが本物に近いんでしょう?そこはイラストとしての作風の違いでしょうね。
古びた感じはマテウシュさんのほうがより出ているように思えます。
同じお二人で、こちらは日本橋本町の大勝軒。大勝軒ってお店はあちこちにあるみたいですね。
真正面から捉えたものと、反対角から捉えたものと、かなり雰囲気が違ってみえるのが面白いです。ちょっと自信がなかったんですよね、
本当に同じお店なのかって(苦笑)。
そして、アニメの聖地にもなった、神田連雀町の竹むら。
上が大島さんで下が木下さん。雰囲気はわりと似ていますが、色合いや描いた角度で趣が変わりますね。大島さんのほうはどっしりとした
老舗の、木下さんのほうは粋で瀟洒な感じ。
探すとまだ他にも、同じ風景を別のひとが描いたものがあるかもしれません。偶然でしたが、見比べるのも楽しいですね。
男性陣のばかり載せては差別的?なので、なかださんの絵も。
言わずと知れた、浅草・雷門など。
ざっくりとした筆致ながら、雰囲気がすごく出ていて楽しいイラストばかりです。
写真で見るのももちろんいいのですが、絵やイラストだと、描いた人のフィルターを通すことで、また違った一面を見ることが出来るような
気がします。
う~ん、やっぱり絵が描けるようになりたいなぁ・・・・・・百聞は一見に如かず、じゃなく、百文は一絵に如かず、だもの。