ちょっと待って!

見たこと聞いたこと、すんなり納得できません。あ、それ、ちょっと待って。ヘンじゃありません?  ヘンです。

いろいろルール

2017-10-01 01:27:50 | 雑記・エッセイ
 白いノラネコがエサをねだりに来るようになったのは、16年前だった。背中の左側と左ミミから目にかけて、薄い茶色の模様があった。シロと呼んだ。3年ほど経って、真っ黒な子猫を連れて来るようになった。クロと呼んだ。愛想の悪い子猫で、そばへも来ないし「にゃー」とも言わなかった。我が家から100mばかり西の、家の前に置いてある大きな木の箱の上に、クロが座っているのを通りすがりに見たから、夜は箱の中で寝ているようだった。


 ムカシは、ネコは家の中で飼ったものだったけど、イマは絨毯や衣類に毛が付くのを嫌って、外に置いて餌だけやっている人がよくある。猫用の箱を置いている家はおばあさんがいて、クロは穢いヒモを首に結んで貰うようになった。それがあまりに見すぼらしいので、うちへ来た時、ハサミで切ってやったけど、4,5日するとまた、同じような紐を付けて貰っていた。

 白は、毎日一度はエサを食べに来た。市の職員が戸別訪問で、「ノラネコに餌をやらないで下さい。猫が増えますから」と言いに来た。シロは、人間でいうと50歳ぐらい、クロは6歳ぐらい。コドモが増えるか⁉ 通達は聞かなかったことにして、毎晩、車の下に餌を置いてやった。

 10年あまり経って、シロの足はだんだん遠のき、シロの代わりにクロが来て餌を食べて行った。

 そして、一昨年の春からシロは来なくなった。河原の方へ行って死んだと思う。河原には烏や鳶がいつもいるから、素早く死骸の始末をして貰える。

 玄関のポーチの隅でクロを飼っていたおばあさんも、身体かアタマの具合が悪くなったのか、おじいさんになったクロが、我が家のポーチに座っている日が多くなった。玄関ドアのまん前に、「この家に住んでおります」というように、大きな顔をして寝そべっていたりする。魚より、ハムやパンやポテトチップの方が好きなネコだ。食パン一枚なにもつけずに千切ってやったらすぐに完食するのに、ご飯にカツオの削り粉をまぶしダシジャコをほぐして乗せて醤油ちょびっと落としてやっても半分残して帰ってしまう。

 スリムでうんと若い、クロのニセモノもいる。前の広い空地で、蛙か虫を取っているところを時々見かける。

 ニセモノではないクロが、一昨日私を怒らせた。

 ここから書こうと思ったのに、説明が長くなった。


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