いまさら韓ドラ!

韓国ドラマの感想をネタバレしながら書いています。旧作メイン

魔王 第13話

2012年12月30日 | 魔王
うぐぐ、苦しい。
胃のあたりがずしーんと重くなる13話ラスト。

こんなんで、こんなんでいいわけ?!

誰も幸せになれなくて、それでいいわけ?!

ソン・ジュンピョは、トラックにはねられて、意識不明の重体。
オスは、彼の携帯にかかってきた電話を取り、
ジュンピョが父となんらかの取引をしていたことを知る。
彼を葬ったのは、父の指示なのか?
一方、ジュンピョをはねた運転手は、
偶然現場を通りがかった男だと思われたのだが……。


ど・う・も、裏の仕事をしているキョン社長は、
今回のボスの取引相手がジュンピョだったことは知らなかった模様。
そして別口から依頼を受けて、ジュンピョの持っている何かを
取り上げるよう、ハゲに指示していた模様です。

ダブルスパイじゃないけど、まぁお金さえもらえばなんでもやる、
アウトローの人だってことみたいね。

そして、今回も無辜な市民が巻き込まれたのかと思いきや!

運転手も、ぐるだった!



うわー、これにはびっくり。
またスンハが弁護士としてついてくれるのかと思っていたら、
彼はキム・ヨンチョルとつながりがあるみたい。
運転手に頻繁にかかってきた公衆電話からの電話。
しかも、最後の2本は事故現場のすぐ脇の電話ボックスから。

ほら、前回、ヨンチョルが逃げるように出て行ったボックスよ!
ヨンチョルが糸をひいて、ジュンピョを轢かせたのね!
ハゲの方は、誰の指示かしら?
私はスンハだと思うのだけど、
機会を与えて調べさせておいて証拠を取り上げるなんて、
ちょっと危険すぎない?
自分の正体がバレルことまでは想定していなかったのかしら?
ジュンピョの取材が思ったよりうまくいってしまい、核心にせまられ、困ったのかな。

今まで、私はわりとスンハの計画とか、彼の絶対的有利を
過信してドラマを楽しんでいたのですが、
ここらへんにきて、それがちょっと違ってきた感じがします。

もちろん、絶対的な証拠はない。
すべて状況証拠なので、スンハに危険は及ばないはずなんだけど……。
スンハ自身が心揺れてしまっていたり、
ヘインのサイコメトリーが思わぬ発動をしたり、
思いのほかジュンピョがいい仕事したり、
不確定要素がいろいろ働き出して、スンハも危うい綱渡り状態に
陥っている気がするの。

いつ、どうやって、自分の正体を知られるように仕向けるのか、
オスとはどこで最終的な対決をするのか、
そもそもそんな対決なんかあり得るのか、
スンハの復讐劇の最終形態がまだよくわかんないんだけど、
大丈夫なのか、スンハや。

ジュンピョに託されたペン型録音機は投げ捨てたけど、
お姉さんがジュンピョの送ったUSBメモリ聴いちゃったよ?
泣いてるよ?
スンハは、いやもとい、テソンは、死んだスンハの姉さんが盲目なのを
いいことに、スンハとして生きていくことにしたんだね。
そして姉さんをだましていたから、一緒に暮らしてなかったんだね。
さすがに長く一緒にいたらばれちゃうから。

「あなたは、春の日差しが好きだったわね」って姉さんに言われて、
スンハは「そうだっけ?」って言ってたけど、
実際、彼が日差しの方へ目を細めて顔を向けるシーンが数多く出てきてたよね。
なんか思い出して、悲しくなっちゃった。
テソンは、スンハの名前を借りただけじゃなくて、
スンハとしての生も、同時に背負って生きてきたような気がするなー。

事務所のグァンドゥさんが、テソンのことを調べに行く、と言ったのも、
スンハにしてみれば意外な展開みたい。

犯罪計画って、何もかも思い通りには行かないものだね。
突発的な事故とか、人の心とか、計画通りに行かない
不確定要素が多すぎるよ。
ほんと、割に合わないと思う。

ソン・ジュンピョの件を聞かされていなかったヒスは、
秘書ソクジンに嫉妬を覚える。
いつまでも事態が進展せず、業を煮やしたスンギは、
ソクジンの不倫相手、ヒスの妻に接触。
怒ったソクジンはあやうくスンギを殺しかねない喧嘩をしてしまう。


あっちの方面でも、きな臭くなってまいりました。
ソクジンとスンギ、相打ちになっちゃうのか?
オスをひとりぼっちにするのが、スンハの復讐なのかもしれないな……。

オスはヨンチョルに再度接触して、こんこんと諭すのだけど、
ヨンチョルは聴く耳持たない。
「お前みたいなワルに、何が正しいかなんてわかるはずがない」
ひどい目にあったヨンチョルのいうことも、わかります。
「過去の自分を後悔しているが、戻ることはできない」
オスの言ってることもわかるし、彼が苦しみながら、生きていたことも知ってる。

どっちのいうこともわかるからこそ、見ていて苦しいのよね……。
テフンの霊魂でもなんでもいいから出てきて、
オスを赦し、ヨンチョルを改心させてあげてほしいと思うわ。

「テフンだって、お前が俺を憎むあまり、自分を苦しめ続けることを
望んではいないはずだ」
オスの言うことも、そりゃそーだと思うんですよ。
でもさー、こういうのって言われると、本当にかちんとくるんだよね。
説教するときに死んだ人間を墓場から掘り起こしてこないでほしいな。
オスが、ヨンチョルのことを本当に心配しているのはわかるんだけど、
「お前がいうな!」って思うヨンチョルの気持ちもわかるでしょ。
お前がテフンを引き合いに出すな、という気持ちになるよね。
このへんはちょっとオスのこと、いやだったな。

ヘインは、スンハを夕食に招待する。
「今夜、伺います」
スンハは、オルゴールの宝石箱をヘインの母に贈り、
ソラと一緒に夕食をともにする。
しかし、食卓に出された自慢料理、チャプチェを口にしたスンハは、
口をおおって外へ飛び出してしまう。
死んだ母が、給料日に必ず作ってくれた思い出の料理。
兄の大好きだったチャプチェを、争うようにして一緒に食べた思い出……。
「オ先生、どうかしました?」
ヘインの声にはっとして振り向いたスンハのほほには、涙がこぼれていた。


例によって例のごとく、わざとじゃないんですけど、
スンハとヘインの約束の前にオスが図書館に来ていてですね。
6時過ぎてるはずですけど、結構な明るさですよね。
ヘインが見た夢の話に出てきたチョン・テソンの話をして、
タロットカードの「塔」の意味を聞こうとしたときに、スンハが颯爽と登場!
いや~!邪魔しないで~!私もカードの意味ききたかったのに~!

「あ、あ~、夜の約束って……」
お母さんにソラのお礼して夕食ごちそうになって、っていう約束なんですけど、
なんかオスはいろいろ考えてそう。
「気をつけてくださいね」
って、ヘインの言葉もなんだかなー。
そういう心配がしてほしいわけじゃないんだよね、オスは。
毎度毎度かわいそすぎる……。

「ご飯は一緒に食べませんって言ったのに」
「ヘインさんじゃなくてお母さんの招待だし、お礼もしなくてはいけないし」
「私に怒ってますか?なぜ私とは嫌なんですか?」
「嫌とは言ってません。一緒には食べないと言ったんです」

ヘインはにっこりしてます。
嫌われたんじゃないんだったら、いいよね。

でも、ここから、ここからが耐えられないわ……。
スンハは、本当にヘインのお母さんが大好きみたい。
オルゴールの宝石箱って、自分のお母さんに贈ろうとしていたものよね。
自分のお母さんを重ねているのね……。

「おじちゃん、ママにはいつ会える?」
ソラにきかれて、スンハは答えられない。
実は、ドンソプさんの公判の時にも、クォン弁護士の遺族から
「人を殺しておいて無罪だって?!」
という怒りの声をきいていて、彼はちょっと精神的にきてる感じなのよね。
がらにもなく、ソン・ジュンピョの病室に花束持ってったりしたのよ。

そんな心境の時に、兄さんが大好きだったチャ、チャプチェ……。
よりによってこんなメニューがならぶなんてぇぇぇぇぇぇ!
ヘインオンマの自慢料理なんだもん、食べないわけにいかないし。
照明のせいだけでなく、スンハ顔面蒼白に見えます。

でも、そんな時にも目上の人からお皿を受け取るときは、
片手を胸の下あたりに添えて、尊敬の念を表すオ先生。
んまあ!礼儀正しくってステキ!
オスにはできるかしら……。いいとこの子だけど……。

そしてチャプチェを一口食べたと思ったら、
「チェソンハムニダ……」とことわって外へ。

吐くかと思ったよ~。
思い出の味を、受け付けないのかな、と思った。
今の自分は、当時の自分とはあまりに違いすぎているから、
自分への嫌悪感で、胃が受け付けないのかと……。
おなかたたいてたし、吐く寸前だったかもしれないですね。

本当は、心のやさしい善い人間だったはずのスンハ。
本来の自分を殺して、兄と母の無念を晴らそうとしているスンハが痛々しくて。
人の体って、自分が思うより、心に正直なものですのね。



苦しそうなスンハがかわいそうで……。
思わず流した涙をヘインに見られちゃって、
スンハはどう言い訳するつもりなのかしら……。

苦痛にゆがむスンハの顔と、ほほを流れる涙がうつくしいのよ。
こんなに動揺して人間らしい彼を初めて見たかも。
うわ~至福。

スンハが苦しむ様子を見てゾクゾクするなんて、
わたしはひどい人間だなーと思うのですが、仕方ないですね。
わたしのほかにも、たくさんいるでしょう、そういう人は。
でもオスがどんなに苦しんでも、ゾクゾクはしない。
萌ってそういうものよね……。



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