いまさら韓ドラ!

韓国ドラマの感想をネタバレしながら書いています。旧作メイン

検事プリンセス 14

2015年12月22日 | 検事プリンセス
《あらすじ》

「君がつらくなるのに……。憎めばいいのに……」
「いいの、これでやっと息ができる……」

ヘリは、昔イヌと出会っていたことを思いだした。
少年だったイヌは、ヘリの父親に真実を話してくれるよう、
頼みに来ていたのだ。
門前払いをくらったイヌに、ヘリはお菓子と牛乳を差し出した。
それは結局、イヌの手で払い落とされてしまったけれど。
「背も伸びてかっこよくなったけど、性格は変わらないわね」
「君もな」

ふたりは互いに惹かれ合いながらも、
真実にふたをするわけにはいかなかった。

ヘリは、生花店を営む目撃者シン・ジョンナムのもとへ、話をしに行った。
自分は、マ・サンテの娘で、ソ・イヌはソ・ドングンの息子だと告げる。
「このふたりがここへ訪ねてくる理由をよくお考えになって、
ご連絡ください。真実を明らかにする鍵は、あなたにあるんです」

ヘリの様子を見ていたイヌは、間髪入れずに生花店を訪ねた。
「弁護士さん……何が望みなんですか」
「真実です」
シン・ジョンナムは、自分がした約束を思いだした。
ソ・イヌに助けが必要なときは、必ず助けるという、約束……。

マ・サンテは、ヘリの恋人がソ・イヌだときいて驚いた。
そして、イヌを呼び出す。
いきなり怒鳴りつけられても、イヌは引かなかった。
「復讐のために利用されていると、ヘリに言えばいい。
あくまで隠したいなら、それでもいい。そのかわり娘をもらう。
選べるのは、どちらかひとつですよ」

あれからふたりは、すれ違っても言葉を交わすことはない。
ヘリはつとめて元気に検察庁へ出勤した。
同僚がみんな、自分を気遣ってくれて、嬉しかった。

シン・ジョンナムから連絡が来たのは、会議中だった。
急いで出かけて行くと、彼から、ある真実を聞くことができた。

当時彼の息子は心臓病で長期入院中だった。
治療代が払えずに退院を迫られていたジョンナムは、
事件現場に散らばっていた金を必死で集めた。
その金が、口止め料になり、息子の治療費もマ・サンテが払ってくれた。
かわりにジョンナムは、口を閉ざしたのだ。
現場から急発進して出てきた車に、マ・サンテが乗っていた事実を、
誰にも言わなかった。

ヘリは父親と対決する。
シン・ジョンナムに聞いた話をぶつけてみたのだ。
「本当のことを知りたいの」
「あいつのためか?」
イヌの存在を知っていた父に驚きつつ、
ヘリは自分の思いを涙ながらに語った。
父を愛している。だが、イヌの歩んだ人生があまりにもかわいそうで、
許してくれと言えない。
愛のために板挟みになり苦しんでいる娘の姿に、父の心も揺れた。

妻のため、娘のために、金持ちになろうと必死に生きてきた。
家族を幸せにしたい、という一心だった。
どこで自分は間違えたのだろうか……。

マ・サンテは自分の過去を悔やみ、イヌに取引を申し出た。
すべてを告白するかわりに、ヘリの前から消えてほしい。
父の無実と引き替えに、イヌは約束した。
その約束を、ヘリには言わない、とも。そして、サンテの告白を待つと。

ぎこちないふたりの関係は長くは続かなかった。
ヘリがこっそりイヌの写真を撮ろうとして、見つかってしまったのだ。
イヌは笑顔でヘリを撮影デートに誘う。
「復讐」の二文字を冗談の種にして、
それがなんでもないことかのように、ふたりはつかの間の休息を楽しむ。
けして交わることができない運命を、見つめることが怖くて。

ヘリはふたりの写真を撮りたがったが、イヌはいらないと言った。
今まで持っていた写真も返す、と。ヘリは寂しそうだが、イヌには理由がある。
(写真はいらない。僕の頭に目に胸に君のすべてを持っている)

イヌは、マ・サンテとの約束を守ってヘリを手放すつもりで、けじめをつけた。
ヘリを利用したのは、ただ父の濡れ衣を晴らしたい一心で、
けして娘を利用してマ・サンテを苦しめようとしたわけではなかった。
そう告白して、「すまなかった」と謝罪した。
彼女の手を取ることも、一緒にいてほしいと願うことも、もうできない。
ヘリがどれほどそれを期待していようと。
イヌは酔いつぶれて、ひとり涙を流すしかなかった。

翌日二日酔いで体調の悪いイヌは、偶然ヘリの母と出会った。
ヘリと別れたといい、具合の悪そうなイヌに、母はおかゆを作って持って行く。
優しい母親らしい愛情に触れ、イヌの心はなごんだ。
ジェニーアンの登場で、彼女はそそくさと帰ってしまったが。

イヌのそもそもの計画は、時効前に父親の事件を再捜査させることだった。
そうして真犯人を挙げなければ、父の濡れ衣は晴らせない。
ヘリが調査から手を引くことも予測できた。事件に蓋をし、検事をやめることもできる。
「はやくしないと。手を打つって言ってたじゃない」
ジェニーアンはイヌにせまるが、彼は待とうと言った。
マ・サンテと約束をした。
彼は、自分で娘に話すと言った。事件の真実を。

その頃、マ・サンテは娘と会っていた。
「お前が知りたいと言っていた真実を全部教えてやる。
ユ・ミョンウは、私が殺した」

(つづく)

え?えええええええええええええ?

そ、そーなの?ほんとにそーなの?

ユ・ミョンウはヘリパパが殺したのー?!

いやいやいやいや、なんていうか最後の最後まで信じてたんですけど。

ヘリパパが殺したように見えるけど、
実は第三の男がいて、犯人は全然別の人だった可能性、とかさ!

いわゆるミステリーでは反則だけれども、
ヘリもイヌくんもしあわせになるためにはこれしかない、と思ってたのにぃ~。

あれ?でも、
「わざと君のお父さんに罪を着せたわけではない」とか言ってなかった?
ソ・ドングンを犯人に仕立て上げようとしたわけじゃなくて、
偶然そこへ来ちゃったドングンの運が悪かったよね、ってだけの話?

でも、裁判で犯人ってことにされちゃった無罪の人がいるのに、
それをわかってたのに黙っていたんでしょう?
陥れたんじゃなくても、イヌパパに罪を着せちゃったわけで、
おんなじことじゃないかな~。

ヘリパパが貧乏を憎んでいて、家族を愛していて、ってのはわかるんですけど、
この人やっぱり身勝手なんですよ。
自分が犯した罪におののいて生きていればまだ許せるけど、
ぜんぜん罪悪感ないじゃん?

イヌに申し訳ないって気持ちより、
自分の娘を苦しめていたなんて……っていう後悔ばっかでさ。
そういうところがすごく許せないというか、腹が立つんですよね。
「俺は悪くない」みたいな物言いはやめてほしい。

イヌくんも、ヘリには近づくな、って言われてあっさり約束して
バカなんじゃないか?
イヌパパもね、弱い人に優しく公正で、
バカ正直で損してばっかりタイプみたいだけど、カエルの子はカエルか。
ヘリも、最初の頃のイヤ~なお嬢さまっぷりはヘリパパに似てる。
「自分は悪くないのに」って考え方が。

これはロミオとジュリエットなのか。
それとも搾取する側とされる側の究極のラブストーリーなのか。

イヌくん、今はいわゆる勝ち組かもしれないけど、
根っからの苦労人で貧しい階級の子弟だから、
ヘリと一緒になったら細かい価値観の相違で揉めそうだけどな~。

ヘリはイヌくんに強引に求められることを期待していて、
直球娘のわりには、現在は待ちの姿勢ですね。
「好きだ!」ってのははっきり伝えてあるし、あとは彼の気持ち次第。

でもイヌくんは、父の濡れ衣?どーでもいいよ!とは言えなくて。
そこは儒教の精神が強い国ということもあるし、
それを言って自分は幸福になっても、父や母の無念は?
自分の半生は無駄だったのか?ってことになるし、つらいけど、ヘリを手放すと決めています。

つらいですよね……。
ただの復讐だったら、やめることもできたと思うんですけどね。
死んだお父さんとの約束ですから。
バカな親子ですよ、ほんとに。

ヘリも本当につらそうですけど、たぶん真実を追究せずにはいられない。
だけど、イヌの写真をこっそり欲しがったりしてそこは乙女で、
バランスの良い素敵な女性に成長したな、と思います。

お父さんの衝撃の告白に耐えられますかね……。
自分の人生が、誰かの犠牲の上に成り立っていたことを知って、
ヘリはどうするんでしょうか?
検事……やめちゃう?

でもそれじゃあ、誰もしあわせになれないんだけどな。


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