だいありぃ。

くろねこのつれづれなるにちじょう。

総合職という生き方

2015-05-29 19:35:52 | 日常。

・共通の知り合い(後輩女子)の近況を旦那から聞いた。

彼女、比較的専門性の高い分野のお仕事が多い職種なんだけど、専門系じゃなくて総務系の仕事がちょっと楽しくなってきたらしい。

・同居人と労働時間についてちょっと突っ込んだ話をした。

 彼女曰く、「ドイツでは労働時間が厳守されている」というのは被用側・一般社員の話、とのこと(弁護士、医師等の高度専門職を含む)。つまり、雇用側(社長さん)やリーダー層(幹部(候補生))はこの一般論には当てはまらないので、必要に応じて死ぬほど働くことも多い。また、一般論に当てはまらないこれらの層は、総じて男社会であり、体力的にもそうだがコミュニケーションの取り方から異なるため女性は「浮く」ということもあり、80年代ならともかく、今は志望する女性はほぼ皆無(彼女の主観入ってます、念のため)。頭のいい女性は専門性の高い医師、研究職、法律職等を志望することが多い。

なんか、こんなことが続いたので、ふと「女性の所謂総合職としての働き方」について考えてしまいました。

 

まず、ドイツの「リーダー層に女性なんて殆んどいないよ!だって挨拶の仕方から違うんだよ、大変じゃん!!」+「リーダー層はそりゃあ仕事するよ、好きでやってるんでしょ。でも、それをほかの人に強制する権利はないでしょ。」というのに驚いた

つまりね、ドイツは~とか、北欧は~とか言って、単純に比較しようとするけど、社会自体が日本みたいに大量に総合職を採用してよーい、どん、で走らせてどんどんふるいにかけていく、というあり方ではなくて、幹部候補生というのは大変レアかつ「そーゆーの好きでやってる」存在なようなのです。で、経営と関係ない大多数の一般社員は、「成果?言われたものは出したけど?えー、やることやってるんだから帰るでしょ、人手が足りないなら自分でやるか人を新たに雇いなさいよ、それ考えるのがあなたたちの仕事でしょ」と思う、という構図になってるわけです。逆に企業エリートと言われる人たちは深夜残業もいとわない、日本の企業戦士みたいな人もたくさんいます。「若い時はそれくらいやったほうがいいやね、面白いでしょ仕事って」とリタイア後のおじちゃんに言われたこともあります。「面白くて面白くて、子育ては全部専業主婦の奥さんに丸投げして邁進した。いいところまで行ったけど、退職したらおんなじだね。今は嫁さんのほうが生き生きしてる」と。

・・・完全に、「えらいひとたち」に飲み会のときに聞く話と一緒

だからねー、たぶんね、日本の長時間労働が減らない原因の一つは、「本質的な意味での幹部(候補)でもないのに、ある程度裁量のある(いわゆる「正社員のやる」)お仕事をやる人間はすべて「幹部候補生」という扱いで仕事をする羽目になってる」ってことなんだと思うの。

経営目線(当事者意識)を持たない人間には仕事を任せられない!みたいなことだと想像はできるんですが、実際それで日本より全然経済成長している国がここにあるわけで、うーん。

社会構成のはなしなので、さくっと「こうしたらいいと思うんだ!」なんていう綺麗な回答は出ませんが、ドイツの実態、というか実感を聞いてそんな気がしました。

 

で、そんな中での本質的な意味での「幹部候補生(リーダー層(候補))」。

 日本人はヨーロッパ人と比べて男女の体格差や人あたりの差(女性は結構ソフトなのに、こっちの男性はほんとにぶっきらぼう!!びっくりする!)が大きくないし、風俗接待なんかもだいぶ減ってきていると思うので、男社会に女性が入ってもそこまでの違和感はない、、たぶん。

 というか、半径3mの世界で言えば、「女性が男性と同じ仕事をしているのは別に普通」なので、実感として「男社会が云々」というのは、正直あんまよくわかん ない。もちろん、周りが全部男性の紅一点チームで仕事することはしょっちゅうだけど、事実として男性が多い、というのと、男社会であるということの間には たぶん見えない高い壁があると思うので、なんも言えない。

 ただ、それ以外のところでは、正直他人にはお勧めできない生き方だな、と思う。そういう意味で、冒頭に挙げた後輩女子はちょっと心配。きっと、まだそんなに覚悟してないと思うから。

 仕事は、いろいろあるけど私にとっては総じて面白いし、合ってると思う。でも、普通の女性ならきついと思うですよ。そんな女性を妻にしてしまった夫もすごく大変だと思う。「家族そろっての晩御飯や、奥さん子供の寝顔を見ると癒される」、そんな普通の幸せは、少なくとも安定的には手に入らない可能性のほうが高いのだから。下手すると奥さんはその時間も会議やってるかもしれない 

 付き合い残業や非効率な労働を減らし、原則として早目に帰れるようにする、というのと、実際のある時期における仕事の量の増減というのは別問題ですからねぇ。ノー残業が理想ですが、暇な時期が増える、体を壊すほどの無駄残業をしなくなる、というのは期待してますけど、正直世の中から残業がゼロになるとか考えにくいです。どこでもそうだと思いますが、翌日朝イチで対応しないといけないことが夕方に起きたら残業せざるを得ないので。繁忙期ほどしょっちゅう起きますので、そういうことは。どうしようもない人はいったん子供寝かせてから戻ってくるか、家で対応です。

 それがわかって、その枠内でどうにかしよう、と考えていれば、それはそれでどうにかなるもので、お金で対応するなり、親を頼るなり、方法はあるのですが、まぁちょっと変わったご家庭にはなる。 体力的にも相当きついし、なにより「自分は普通の幸せは手に入らないかもしれない」という、ちょっとした覚悟が必要。さらに、そのちょっと違ったところに価値を見出してくれる相手と結婚できるのか?できたとして、維持していけるのか?という点、厳しさがあるように思います。

 更に、ありがたいことに(?)私はあまり感じたことがありませんが、周囲がほぼ男性のみ、ということで、やはりいろんなストレスを感じる人や疎外気味になる人もいるようです。

 まぁ、気にしないなり、どうにか解決するなりして先達たちはいろいろやってきているわけで、できないわけではないただ、得るものがあれば当然捨てるものもあるわけで、それが分かっているかどうかで楽しさって決まると思います。

***

 話は飛びますけど、そんな職業事情とかの突っ込んだ話をドイツ語でできるようになった自分はだいぶ頑張った!と思ったねただ、アレです、日常会話はできないです 難しいんだよ、天気の話以上に突っ込んだ日常会話って、、、

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